第一話 遅すぎた、再開
――ここは、何処だ……?。
目が覚めると俺は何処かの窓のない病室のような所にいた。
身体は固定されている、そして腕には点滴の針が刺さり、身体中に医療機器のセンサーが取り付けられていた。
その後、病室に何人かの研究者っぽい人がやって来て色々聞いてきた、その人たちの話で、俺は色々な事を知った。
・まず、俺が『失踪』してからもう10年がたち、俺は死んだことになっていること。
・この組織はあの製薬会社の違法な研究を止めさせ、被害者を助けるために動いている組織で、『日本政府直属非公開組織 中央化学研究所』と呼ばれている事。
だ。
……俺はその後どれ程人間性が残っているかのテストを受けた。俺の体は動けないほど衰弱していたらしい。
テストが終わった後、研究者の一人は、
「君の処遇については我々が責任をもって保護する。ちなみに君には専属の研究者が着くから、これから我々がここに来るのは少ないだろう。」
と言った、俺はうつむき、ポツリと呟いた、
「コンナミニクイスガタニナッテモ、イカサレルノカ……?」
……と。
すると、その人は、
「……専属の者は、君がよく知っている人物だ。」
と言って部屋を出ていった、それと入れ替わりに一人の白衣を着た女性が入ってくる、彼女は……。
「ナル……ミ……?」
そこに居たのは――鳴海、だった。