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詩集

キャンディー

作者: 蒼山詩乃

飴玉一つ 口の中に入れて

少しずつ溶けてゆく


いつも通り 無表情で隠してる

愛想笑いも 悲しんでいる顔も


ヘッドフォンで 耳を塞いで

嫌いになる 人ごみを抜け出して

少しずつ加速してゆく


口の中で転がる不安定な感情が

一歩ずつ一歩ずつ一歩ずつ離れてゆくわ


今日も届いてしまったプレゼントボックス

明日も晴れてしまった小さな瓶の底から


光が灯って 夢の中で泳いでいる

何かを探して 少しずつ溶けてゆく


一緒よっ、て嘆いても何も変わらなくて

口の中から こぼれ落ちたガラス玉


割れて、壊れた。


〈間奏〉


不安なの これは見えないものだけれど

静かに浮いているのは


ベッドの中で寝込んでいる

猫も同じようなら猫になりたいわ

きっと、楽しいそうで

笑えないわ 笑えないわ!


「泣いてしまって」

「気づいてしまって」

「ずっと分からないまま」

「だからね、縛ってしまって」


笑ってしまっている


口の中で転がる不安定な感情が

一歩ずつ一歩ずつ一歩ずつ離れてゆくわ


飴玉舐めて フードかぶって 引きこもってしまおうよ

泣いてしまって 泣いてしまって 泣いてしまっているから


〈間奏〉


甘く甘く舌に絡みつくのは 誰?

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