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3.5章 下1/2 <とびとあぶらあげ>

砂漠(とび)あぶらあげをさらわれる 』の番外です。

王宮管理図書館の秘書の少年視点です。

少し、トリックを加えて見ました。


しょうがない。

いつもの方法(・・)で様子を見るとしよう。

<黒の人は僕らにとって、本当に信用するのに値するのか?>

どうせ、ろくでもないのに決まっている。

なんせ、この方法で気付いた人は今まで王族のほかに会ったことはないから。


**************


館内の見回りをしているとブツブツつぶやく声が聞こえた。

「ここは全国の伝承?

 違うんだよな・・。私が探しているのは・・・。」


声のする本棚の場所までいくとそこには黒の色彩を持つ人が立っていた。

黒の人発見!

偶然に黒の人がこっちを向いた。

元々不法侵入だったしヤバイと思ったんだろうね

逃げ出そうと後ろを向いたので声を掛けてみた。


「お探しの本はありましたか?ジョシュア様。

 どんな本をお探しで?」


黒の人の耳がピクピク動き、首がギイイという音を立てて振り返った。

「キッキミ。助ケテクレルノカイ?」


すると黒の人が僕の手をとった。

オモシロイ人だなあ。

微笑みを絶やさず、対応してみる。


「どういった本をお探しで?」

「簡単にこの国の地理のことが分かる本を探しているんです。」

何だ。つまんないの。

ここにある館内持ち出し禁止の歴史書や

王族だけが見ることのできる書籍を探りに来たわけじゃないんだ。

助けるのや~めたっと。


「それでしたら、比較的近くにありますよ。

 そこの先の通路を語学の棚側に入ります。

 その2つ先の棚を右に曲がると医学の棚があります。

 その通路の突き当たった正面が地理学の場所になります。

 それでは私はこれで・・・。」


興味がなくなったので、上手に僕はにこやかに微笑んだ。

そして、黒の人の手を解くとその場を去った。

*******

1時間後


「・・どんだけ広いんだよ。

 やっと医学の棚の通路まで来たのに・・。

 まだつかないし!!

 この図書館のバァカア!!!

 量がありすぎなんだよ。マヌケ!」


見回りに通りかかった本棚に向かって叫んでいるやつを見つけた。

黒のその人だ。図書館で大声だすなっていってんのに!!

何度言っても、分からないヤツにはこうしてやる!!

そして、黒の人の背中を狙って跳び蹴りをした。

「だから、うっさいんだよ。」


ドカッ、ゴン!!


いきなりの不意打ちに黒の人はおもいっきり吹っ飛んだ。


「ギャーーーーーーーー☆(/+O+)/」

黒の人は怪物のような声を出して、吹っ飛んだ。

よっし!


気分爽快。


そして、見回りを再開した。


**********


ウォールは迷路のような本棚たちの一行一行を覘きながら歩いていく。

ったく何でこう面倒くさい事はいつも僕なんでしょうか?

黒の人はやはりタダの狂った人だ。

こうなればサッサと捕らえて衛兵に引き渡したいところですが、

先ほど侍女長のシリンダさんから連れ戻すよう言われてしまった。

驚いた。シリンダさんと面識があるということは多少であっても、身分があるということか。

いったい何なんでしょう?黒の人(あの人)は?


そんなことを考えて探しているとちょうど9998行目の89列目の本棚の向こうに黒い髪が見えた。

いた・・。

その人は窓を開け放って、外を見つめていた。

その小さな透き通った漆黒の鏡に夕焼けに染まる空を映して。


闇色くろ

珍しい色彩を持つ人だな。

僕は事務的に声をかけた。

「すみません。」


とても驚いたのか飛び上がってこっちをみた。

僕はそんなに驚くでしょうか?一瞬不思議そうな顔をしてしまったが、

表情を戻すと必要事項だけのために口を開いた。


「シリンダ様から、お部屋の方に戻られるように伝えるようにと頼まれました。」

僕は黒の人に背を向けると迷うことなく、この迷路のような図書館の通路を的確に選んで出入り口へと向かった。黒の人がどっかに行かないかって?大丈夫でしょ。この人目的の物探せないって迷ってたくらいだから。


「着きました。では、僕はこれで・・。」

と図書館の入り口まで来ると僕はサッサと頭を下げて目の前の黒の人を扉の外へ丁寧に出す。

「あっありがとう・・。」

と彼が言ったのと僕が扉が閉める音は同時だった。

バタン

黒の人は<ろくでもない人だった>と報告するのみ。

ギー

もう一度扉が申し訳なさそうな音をたてて開いた。

「あの、他の2人の兄弟にも感謝の気持ちを伝えておいてくれるかな?」

・・・・・・・・・。

「君たち、三つ子でしょ?」


結局、年越しちゃった・・・。

そして下が2つに分かれてしまいました・・・。


拙い文章を初めから最後まで読んでくださり、

ありがとうございます。

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