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希望の灰 

作者: sinohara779524
掲載日:2025/12/29

西暦2150年

ついにAIと人智は総力を結集し、マグマエネルギーの変換技術を完成させた。


日本の科学者、ヒゴの「チームH」は、南海トラフの調査船「海神」を駆使し、南海トラフ最深部へと到達した。さらに、まるで人体にカテーテル手術を施すかのように、海底の割れ目からマグマを安全かつ精密に採取することに成功した。


カテーテルの素材はpicc2000で最新技術の結集でもある。


この研究の成果が、画期的なマグマエネルギー変換技術の実現へと繋がったのだ。


地球規模の危機であった地殻変動や気候変動に対しても、AIと人類は共に様々な対応策を構築し、素晴らしい結果を出し続けた。


例えば、人類の知恵を結集してマグマエネルギーと海水を用い、積乱雲を発生させ、AIは森林火災の現場の範囲、その規模における、積乱雲量を解析。風向き、雨量など最適な方法で消火する方法を導き出す。


また、地殻変動による地震に対しても、AIが地震の場所や規模を早期に予測し、迅速に無人の大型潜水作業艇を海底へ派遣。そこから強靭なカテーテルpicc3000を潜り込ませ、蓄積マグマエネルギーを震源地に放射することで、地震のエネルギーを分散させることに成功した。


世界各国の首脳も未来の地球に危機感を感じていた最中である。各国から最先端の様々なAI入力方法が多様化され、もっとも優れた 対応策を算出した。



西暦2200年

あの頃は希望の光のように感じ、技術の最先端だ、未来は明るい。綴ったヒゴはそう信じていたがそうではなかった。地球を愛し、未来の子供達への希望が....


地球規模の危機を乗り越え、安心と繁栄を手にした各国は、さらなる生活水準の向上や宇宙開発などの大規模プロジェクトに惜しみなくエネルギーを投じた。


地球の核ともいえるマグマエネルギーだが、その再生力を上回るペースで資源が消費(特に大国の無計画ともいえる消費)され、自然環境の回復が追いつかなくなった。


今では利用できる、残り少ないマグマエネルギーを火星移住計画に費やし、移住者の順番も子供→大人→老人の順に決まった。もちろん科学者や医学者等は老若を問わず優先された。また研究に資金を費やした企業も....

老人や宇宙空間に体がもたない人は諦めるしかなかった。


ヒゴは、選択と呼ぶほどの迷いはなかった。あきらめずに灰と化す地球に残り研究(残存エネルギー放出物質について)を重ねた。それは、かつて父親が生まれ故郷の島で医者として一生を捧げたように。


ヒゴは残存エネルギー放出物質の研究を来る日も来る日も続けた。


ある日、原点のマグマについて調べていると、そこには地質学上も興味深いことが資料にある。


マントルが溶けたものがマグマだか、地球のマントルは数億年単位で形成されたもので、その中には地表に突き出たマントルが存在する。


構成は岩石(鉱物)が部分的に冷やされ固まってできている。


「地表のマントル」


探ってみよう。地表に突き出たマントルであれば、研究は容易かもしれない。


綺麗なかんらん岩だ。偏光顕微鏡でさらに心惹かれたものは、キラキラ緑色に輝く"ペリドット'だった。

分かっていた事だが、なぜこんなにも心を惹かれる?


まるで何かが、後押しをしているかのように研究を重ねる。


そして、ついにその中に...


地表に突き出たマントル。

その灰ともいえる塊の中に安全な高エネルギー源を発見した。


数少ない地表に突き出たマントルにはエネルギー価値など無いと思われていた。


ところが、そのマントルだけに存在する、かんらん岩の[ペリドット]に異質な成分が含まれていたのである。


その成分から新しい高エネルギー物質を発生させる技術をヒゴの変換技術で成し遂げた。


さらに火星には以前からペリドットの存在は確認されていた。


研究が報われたのである。

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