君への気持ちが冷めてしまった事を、君にどう言えばいいのか?
僕は3年付き合ってきた彼女の事をある日、急に想いが冷めてしまう。
付き合いはじめは、僕は彼女と一緒に居るだけでドキドキしていた。
僕の隣で笑う君に僕は夢中だったんだ!
君を知って、他の女性を好きになる事なんて考えられなかったし、
僕の目にはいつも君しか映っていなかった。
・・・でも? 流石に3年も付き合っていると?
彼女の嫌なところも見えてきて、少しづつそういうところが僕は嫌になって
いったように感じる。
僕に相談もせずに、自分がしたい事を突き進むところとか?
見た目ばかり気にして、中身を大事に考えてないとか?
それに何より“僕以外の男にも愛想がよく、八方美人なところが嫌いだ!”
なんで他の男にもニコニコしてんだよ!
ああ、これは単なる僕の彼女へのヤキモチなのかもしれない。
大人じゃない僕はそういう君を許せないんだ!
『“あのさ、一回! 僕と別れてくれない?”』
『えぇ!?』
『お互い、離れてみてさ! それでもやっぱりお互い必要だと思えたら?
また元に戻ればいいと想うし! お互いの良さが今は分からなくなってる
んだと思うんだ!』
『“それって? ただ浮気したいだけなんでしょ!”』
『違うって、そういうんじゃないんだよ、お互いなーなーになってさ!
僕は少なくても一緒に居る時間が苦痛に感じて仕方ないんだ。』
『その間に私が他に、“好きな男性が出来てもいいの?”』
『・・・それは嫌だよ、でもさ、それも含めてお互い考える時間が必要
なんだと思うんだ。』
『期間はどれぐらい? 私は友哉の事今も好きだし、気持ちは何も変わら
ないって誓えるんだけど! 友哉は私と違うんでしょ!』
『別に僕は佐奈美の事が本気で嫌いで別れたい訳じゃないんだ! 僕の気持
ちを一度! リセットしたいだけなんだよ。』
『“ちゃんと友哉は、私のところに戻ってきてくれるの?”』
『“ごめん、それは今の俺は答えられない!”』
『私は友哉と離れたくない! 私はこんなに友哉の事が好きなのになんで
別れなきゃいけないの? 私は友哉しか愛せないんだよ。』
『僕も佐奈美と同じ気持ちでいたいから、一度僕と別れてほしんだ。』
『“どうしても別れなきゃダメなの?”』
『・・・本当にごめん、』
『分かった! 友哉の好きなようにしなよ! 私はずっと友哉の事、
待ってるから!』
『・・・ううん、』
『“ずっと私の所に友哉が戻って来るの待ってるから!”』
『僕のワガママ聞いてくれてありがとう、じゃあ、もう行くよ。』
『・・・あぁ、ううん、』
・・・僕はこうして、3年付き合っていた彼女と一度別れる事にした。
僕は彼女と別れて今まで出来なかった事をするようになる。
男友達と飲み会に参加したり、そこには当然! 彼女が居た時には
一度もなかった彼女以外の女性達も参加していた。
久々に彼女以外の女性と話す喜びというか?
こんなに新鮮で楽しいとは思ってもみなかった。
僕は完全に飲み会にハマっていく。
でも同時に、“彼女の良さも感じるようになった!”
僕に極力黙って着いて来てくれた彼女への感謝の気持ちが湧き上がってくる。
そして僕は半年ぶりに彼女と連絡を取った。
彼女はすんなり僕と会いたいと言ってくれたんだ!
『おう、久しぶりだな~!』
『友哉? 少し太ったんじゃないの?』
『えぇ!? そうかな、太ったかな?』
『でも元気そうで良かった!』
『佐奈美も元気そうだね!』
『“その事なんだけど? 友哉に今日は大事な話があるんだ。”』
『えぇ!?』
『あのね? “私は新しい彼氏がデキたの!”』
『えぇ!? 彼氏居るの!?』
『・・・ううん、凄くイイ男性なんだよ! 友哉と別れて彼と
会えて良かったと想ってるの。』
『・・・そ、そんな、』
『友哉は? 彼女デキたの?』
『“えぇ!? あぁ、まあ、できたよ、”』
『良かった! 友哉にも彼女が居るならお相子だね! 私だけなら申し訳
ない気持ちもあったけど、友哉にも彼女が居るなら安心したわ。』
『・・・あぁ、ううん、』
『じゃあ、お互い幸せになろうね! じゃあ、また!』
『またな!』
『うん。』
・・・彼女と別れて、“彼女の良さが今頃分かった!”
“あんなに僕にとっての宝物のような存在は他にはいないんだって気づく!”
でも? もう手遅れだ。
彼女はもう僕のところには、決して戻って来ないと分かったからだ!
なんで僕は君を手放してしまったんだろう?
バカな僕はこんなにも後悔して、悔やんでも悔やみきれない。
初めっから僕は君しか愛せなかったんだ。
“どうか僕のところに戻ってきてください!”
バカな僕のところにどうか! 君に戻ってきてほしい。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。