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リフィア・ジェールその7
私は待っている。
もう待ち合わせの時間はとっくに過ぎてしまっている。
でも、クレネッソは必ず来るのだ。
だから、私は待っている。
クレネッソが約束を破ったことはないのだから。
きっと、何か急用が入っただけである。
街が騒がしい。
それは、最初建国祭だからだと思っていたが、どうも別のことが原因であるようだ。
だけど私は、この場所を動かない。
クレネッソを待たないといけないからだ。
絶対にいつか、クレネッソは約束を果たしに来るのだから。
だから、私は待ち続けるのだ。
いつまでも。