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駐輪場では
ーー紫蘭会が発足されるすこし前。駐輪場。
自転車通学の偽木と松田は、自分たちのクラスの駐輪場へと並んで歩いていた。
「偽木くん、帰りにウチ寄ってくれない?」
「いーけど、なんでー?」
「昨日言ってた『隠し通路の途中に宝箱に向かう道がある』ってやつ。どうしても見付からなくて」
「あぁ~。エフエフのね。了解、りょうか……うわっ!」
ビュオオオオオォォー!
突然の突風がゴミや小さな砂ぼこりを巻き上げた。
「……すっごい風だったな」
「うぅぅ、イタタタッ! 目がぁ」
「だいじょうぶか?」
「ダメ! めちゃくちゃ目が痛い!」
「あー、見せてみろ。この間、コンタクトにしたって言ってたよな」
偽木は松田の顔に手を当て目蓋を押し開き、顔を近付けて眼球とコンタクトレンズを確認した。
「んー? 割れたりずれたりはしてないみたい」
「ええ……。自分で目が開けられないくらい痛いよ?」
「真っ赤にはなってるから、保健室いくぞー。ほれ、肩組め」
「ありがとぉ。うぅー目、痛い」
偽木にもたれ掛かる松田。
生徒会室の窓ガラスごしに向けられている、腐女子達のねっとりとした視線には気付くこともなく、ゆっくりと転ばないように保健室へと向かう二人であった。




