よびだされて……。
『ザザッ、キィーン……。ぁ、ぁ……。……1年4組の田渕綾乃、および富澤沙雪。放課後、生徒会室に出頭するように。繰り返す…………。』
ふぇ? 校内放送でのおよびだし!?
え? ええええぇ? 何ゆえ生徒会に呼び出しですの!? 何にも校則違反していませんのに! 校則通りのダサいスカート丈なのに、わたくし、折り返したりしてませんし! あちらのギャルさんなんて三回はスカートを折り返してミニミニにしてるじゃないですかっ! そちらは放置ですのっ!? なんなんですの~~!?
はぁぁ、放課後になり日直の仕事を終えて、生徒会に向かうと扉の前に二人……ユキちゃんと、風紀委員長の黒川先輩だ。たしか剣道部の部長でもあるからか、ユキちゃんが萎縮して小さくなってる。
ユキちゃんが私の姿に気づくと謝罪を口にしました。
「……あ、アヤノ……ゴメン」
「え? 何がゴメンなの……」
「おいっ、お前が田渕だな? さっさと二人とも生徒会室に入れっ」
「「は、はいっ」」
ユキちゃんの謝罪の意味もわからないままに、黒川先輩に入室を急かされ、生徒会室に入ることになりました……。
生徒会室内には長机の向こう側に仁王立ちの生徒会長。そのとなりに副会長……。
生徒会長が口を開く。
「このような破廉恥な小説を広めるとは、言語道断! 1年4組田渕綾乃! 明日より学内清掃の奉仕活ぉ……「あ! 偽木くんと、王子!」……ふぁぁ!!」
生徒会室の窓の向こう側は駐輪場です。たしか偽木くんと王子は自転車通学。
わたくしのひと言で、その場にいた全員が駐輪場の2人に注視します。
すると、一陣の突風。2人は吹き上げられた砂ぼこりから目を守るように動きました。
突風が収まった後、偽木くんが王子の顔に手を当てて……。え? ふたりの顔と顔が近付いて行き……! えっ!?えっ!? まさかのキス!?
「「「……こ、これが本物のっ!?」」」
生徒会長はバネが弾けたようにさけびましたわ!
「これより『偽木くんを中心とする男子達を見守る会』を発足させます! 内容は会でリストアップした男子、特にイケメン達に接触しようとする女子の排除及び経典による布教活動! 小目標は全校女子生徒入会としますっっ!!」
「は、はい! 会の名称はどうしますか?」
「……そうね。古来より尊いとされる紫。それに薔薇でもない百合でもない、そうっ! これは蘭の薫り! 『紫蘭会』と名付けます!!」
後日
「田渕さま? わたくしのポケットマネーを出しますから、最初の経典を製本しましょう。完結しているお話はあるかしら?」
「『忌色王子と護衛騎士の密事』なら第一部が完結してます。二部は構想中ですけど……。『忌色密事』はちょうどさっきの二人のカップリングですね~」
あれー? 生徒会長ゲットですかね? ぐふ、ぐふふふ。




