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来世  作者: 優香
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婆さん

「来世」とは生まれ変わった先の世界の事。来世がどのような順序を踏んで決められ未来に行くのか過去に行くのか、誰も分かっていない。だから「来世」なんてないという者もいるし「来世」に希望を持つ者もいる、はたまた不安を持つ者も...。これは人の「来世」が見える者の物語。


「有名な神主で村中の人から厚い尊敬を受けておった。飢饉の時には祈りを捧げ、自らも苦労をし畑を耕した。そんな神主様が亡くなったのは大体三年前の事じゃが村中の人がそれは悲しみよったよ。だからこうしてあんたも毎月墓参りに来とんじゃろうに。そういえばこんな老婆の話なんで毎回聞きに来るんじゃ?夏の暑い時期に大変じゃろうにね、墓参りしてさっさと帰れ。」この婆さんは叔母の同級生で俺が墓参りに東京から田舎に帰ってきた時によく寄って話し相手をしている。こんな暑い日になんで寄るかって言うと婆さんの「来世」に興味があるからだ。こんなことを言うと、何を言っているんだとか変な宗教に...とかまあ色々言われそうだがそうじゃない。俺は本当に見えるんだ。例えばこの婆さんは良くも悪くも来世はまた日本人だ、だけど一つ違うのは時代だ。運悪く「戦時中」に生まれることが俺には見えている。あんな苦労しかしない時代が来世なんて可哀想でな、こうして毎回聞きに来るという訳だ。でもこの習慣も来月で最後だ。俺は今高3だが来年には大学生になっていて元親から今受けている支援も無くなる。そうなればこんな毎月田舎に来ることも難しい。だから余計長く居たくなるんだ。もう気がつけば空がオレンジ色になりかけていた。婆さんも喋りすぎたのか少し眠そうだ。俺は立ち上がって婆さんに挨拶をしてその場を去った。新幹線に乗るために俺はまず駅に向かわなければならずここから1時間くらいバスに揺られながら大きな町に向かう。駅の名前は「大林駅」大林駅は昔婆さんが住んでた街らしく歳をとって住みずらくなった家を娘に譲ってこの田舎に引っ越してきたらしいがこの田舎とか若い頃から深く関わってきたらしい。16歳の時婆さんは親の言うことを全く聞かないいわば「不良娘」だったらしい。当時婆さんの両親はとても厳しく高校を決める時期に入った時婆さんに「3年間我慢出来たら好きにさせてあげる」と言われそうだ。その時婆さんはどうしてそんなことを両親が言うのか全く分からなかったそうだが学校 に入学して2ヶ月も経たないうちに自分の体でその言葉の意味を知ったらしい。当時この村には寮がついている高等学校があったらしい、村では有名な学校で毎年半分が自主退学をする学校でよく体罰が行なわれていたという噂があったのだ。でも村を歩く娘や少年は体罰を受けている様子は全くなく逆に楽しそうだったという。婆さんもその一人でよく同級生であったうちの祖母と過ごしていたらしい。しかし内心では怯えていたのだ、婆さんと祖母の担任が入学してから1ヶ月の間に数人の不良の連中に食事も与えず睡眠も取れせずでしまいには頭がおかしくなってずーっと同じ言葉を連呼し病院に運ばれた者も居たという。医者は担任の「この倒れたやつは都会から出てきてクラスに馴染むこともできずそのストレスで食べず寝ずだった」という証言真に受けたらしい。そしてその上での診断だったために適切な治療が受けれずその子も自主退学したらしい。婆さんはそんな指導を受けなかったという。婆さんはその時は分からんかったそうだが後々わかったことで言えばうちの家が関係しているらしい。それ以上は今日は聞けなかった、来月で聞けきれたらいいのだが、来月はあいにく別の親戚と一緒に行く約束で長く婆さんの話を聞けそうにない。俺は必死に親戚と別行動する作戦を練っていたするとアナウンスで「大林駅前〜大林駅前。」と聞こえ急いでボタンを押した、バスは大林駅前に止まり俺は切符を買いに向かった。早く帰りたくあと10分でくる新幹線のチケットを買い急いでホームに向かった。

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