第35話 負けない
私は驚いた。
光ちゃんとの勝負に勝ったので優希の家に行こうと思って行ったら、なんとルビーちゃんが来ていた。
そして、気づいた時にはルビーちゃんを連れて、近くの公園に来ていた。
「先輩、いきなりどうしたんですか?」
突然連れ出されたルビーちゃんは唖然としていた。
「あなたこそ、あそこで何してたんですか」
「私は優希さんに告白の…」
「告白をしに行っていたんですか!」
確か、ルビーちゃんが片思いしていたのは番長だったはず。
「優希さんのこと番長だと思ってたんですよ。それは、そうと先輩なんでそんなに焦っているんですか?もしかして、優希さんが約束したのになかなか告白してくれないって言っていた人なんですか」
ぐぅっ。鋭い。
こんなことになるなら話さなかったら良かった。
自分の中で後悔していると。
「否定しないってことはそうなんですね。後輩ですけど、私も一人の女。身を引くなんてことはしませんよ」
光ちゃんだけでなく、まさかルビーちゃんも優希のことが好きなんて。
密かにモテすぎる彼に怒りを覚える。
「でも。先輩は随分と優希さんが告白してくれるのを待っていますね。それを横取りするのはやっぱり気が引けます。だから、勝負しませんか?もし、桜井さんが勝ったら優希さんのことは諦めます。けど、私が勝ったら…」
「いいでしょう。やりましょう、勝負」
私はこの勝負をやると言ってしまった。
後日、勝負の内容がメールに送られてきた。
文化祭の日、ライブをして観客たちに票入れてもらい多い方が勝ちという明らかにアイドルが有利な勝負を。けど、私は断らなかった。ここでルール変更は相手の納得する勝ち方にはならないと思ったからだ。
優希の為なら相手が用意した土俵だって勝ってみせる。
これが、優希の為になるのかはわからない…いや、私の為に勝ってみせるがそう心に決めた。




