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子育て?超越者(ヒュペリオン)  作者: 樽腹
第四章 超越者
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第24話 能力

取り巻く状況や始まりが全く平等ではない上に、キャラの持つシステムや能力が全く違って...尚且つテキストや能力値が全く読めないカードゲームってどんな風なのか?

を考えながら試行錯誤しています(´ω`)


「首領!?」

「なに?!」


黒い炎は生き物のように首領へ追い縋り纏わりつくが、火傷はおろかダメージらしきものは一切無かった。



「何故だ!?私の【灰燼(ash)】を受けて何故生きられる!?あれは全てを灰にして消滅させる記述だぞ!!!」



右手に持った牢鉄大剣が、彼の身を守ったのだろうか。それとも魔術を決して受け付けぬその金属に、記述の力でも及ばぬものがあったのか?


いや...

首領は狼の群れの頂点であるラヴィネの両親を倒した存在だ。

氷雪の魔法を使う上に身体能力も高い二匹の白雪狼を、ほぼ無傷に近い状態でだ。


味方のオークを強化する以外の能力があっても、なんら不思議ではない。


「クッ、──【狂気(Madness)】!」


キリルが再び記述を使う。

どこからとも無く現れた...霧のように希薄な悪霊の群れが、首領になだれ込む。



「貴様の手駒を使わせて貰うぞ!」



エアを狂わせた記述だ。



だが、


「無駄だ」


己に纏わりつく黒炎と、縋り付く悪霊の群れを振り払うように。右手に持った牢鉄大剣で、全てを薙ぎ払い消し飛ばした。


「ば、馬鹿な!」


首領は魔法どころか、記述も寄せ付けない。


()()を共有した俺達の繋がりから首領の声が聞こえる。



──俺に、力を...『マナ』をくれ。


任せろ。


返答とほぼ同時に、首領が左手で腰から真銀の大剣を抜きはなった。


繋がりを通して、決して少なくないマナが俺の体から首領に流れていく。



...マナは万物の根源であり、記述はマナを元に世界を変革させる──



首領の左手から大剣に伝わる力が。清浄とも呼べる青銀に輝く刀身より、邪悪な黒い炎を産み出した。


「なっ!?!なんだそれは!?」


首領は何も答えず。

左手で脇に構えた真銀大剣を勢いよく振り上げた。


真銀大剣が弧を描くと同時に、勢いよく飛び出した黒炎が刃となって地を疾る。


その先に居るのは...


「かわせ!!」

「させん」(ドスッ!バスッ!!バズッ!!)


脹脛と足の甲を射抜き、魔物を地面に縫い止める。

おまけに眉間にもう一本。


「きさま!!」

「手の内はさっき見せたろ?」


エアの説明と、こいつの手駒の反応を見てわかった。


支持に関しては基本声に出された事を元に判断する。

だが、戦闘において支持の継続或いは不能に陥った場合。

定められた支持を全うするように、妨害の原因を取り除く。


それが無理なら待機して新たな支持を待つか、あるいは近寄った敵対者に関してのみ反応。自動的に攻撃か防御を選んで行動するようだ。


今回の場合は...


不死身の魔物は無理矢理動こうとして、地面に縫い止められた足を引き抜く事なく倒れ。



瞬く間に黒炎の刃が殺到した。



(ボシュッ!!!)


煙すらもたてず。

魔物の全身が瞬時に灰となって、風に舞いあげられ...みるみるうちに散らばっていく。



...手駒戦の主軸は首領だと思っていたが、まさかこれ程とは。


骸骨と戦いながらも、本日二回目の強敵の撃破を成し遂げた首領に、歓声をあげて奮い立つハイオーク達。


先程までの悲壮感は何処へやら。


勢いにのるように一匹、また一匹と骸骨を倒していく。

メイスが、斧が盾ごと骸骨を吹き飛ばし。

大鉈が三日月剣(シミター)も含めて、真っ二つに叩き割る。


途中、骨の残骸を蹴り飛ばして遺体から離れる事も忘れていない。



「良い剣だ、悪くない」



首領は笑顔のまま、静かに輝く真銀の大剣を眺めて呟いた。


良い流れだ。


落とし穴(pitfall)】【灰燼(ash)】【狂気(madness)】と、立て続けに強力な記述を使わせている。


おまけに首領の能力で、相手の強力な手駒を仕留められた。

だが、かなりのマナを使うようでほんのちょっとキツい。


しかし、それは相手にも言える事だ。


けど記述を色々使わせる事は出来たが、エアですら肝を冷やすほどの...警戒すべき道具や記述をまだ抱えている。


おまけに手駒も言われていた存在の一割しか見ておらず、未だに楽観視は出来ない。



だが、それでも。


まずは作戦のうちの一つを、無事遂行した。



狂気(madness)】を使わせる事。



そして、


「来いよ。お前まさか、まだ自分が大丈夫とでも思ってるんじゃないだろうな?」



──出来るだけ記述と手駒を消費させ、なるだけ俺に注意を寄せ付ける事だ。


此処まで読んで頂きありがとうございナス!(´ω`)v

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