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子育て?超越者(ヒュペリオン)  作者: 樽腹
第一章 新たな人生
2/120

プロローグ2

ようこそ異世界


...夢をみた。







...ワアアアァァ!



遠くで人の騒ぐ声がする。


ギィン!キン!バキッ!


『アアアア!』ドカーン!

『わああああああっ!』


金属がぶつかり合う音に混じって、肉打つ音に鬼気迫る悲鳴や怒号が、否応にも耳から脳へと伝わり不快感を覚えた。


ヒュン...!


風を切る音が自分のすぐ近くを通り過ぎたかと思えば、


ビィィィン!


すぐ後ろで何かに刺さって、余韻のように振動して止まる。


バアアアアン!

「門が破られたぞ!」

「今だ!突撃の合図を!!」


花火か五月蝿いな...折角の半年ぶりの休みなんだ。

祭りがあるだなんて聞いてないし、一体なんだろうと目を開ける。


いや、初めから目は開いていた。


意識だけが微睡み、ヴェールのような薄い暗闇に包まれていた。

視界と


意識を覆う現実(リアル)と、非現実(ゆめ)の狭間。


それは、余りにも理不尽。


脳の許容量を越える受け入れることなど到底無理な情報の海。意識の足が目覚めの靴を履いていやが応にも現実へと向かう。


音から始まった脳への侵略が、風が鼻に運ぶ血肉の匂いと排泄物による協奏曲が奏でる悪臭。


何処かでブオオオオと笛と呼ぶには低すぎる音が鳴り響く。


剣戟のデュエットが其処彼処で迷惑を省みず、歌われた。


そのとき自分は石が大小入り組みコンクリのようなもので固められ、作られた床に立っていた。


ベランダの落下防止と呼ぶには大げさで厚い壁の下の方で、白銀の鎧を着た男達が同じような鎧を着た馬に乗って、道なりに此方へ向かって雪崩れ込むように走り出した。


「弓兵ぇ!」

(......なんだこれ?夢か...?)


脳は先程から、目と鼻と耳からの情報を、延々呑まされ、喰わされ続けている。


すでに腹八倍目かもしれない。


器から情報が溢れ落ち、それでも脳に咀嚼して消化させる為に注がれ続けた。


けどしょうがない。


(夢だものな...)


「構えええ!」

「あ、、、え?」


声とは裏腹に、身体が勝手に動いた。

左手に持った弓に、右手の指の間にはさまれた矢を番え、引き絞る。


キリキリと繊維が引っ張られる音に、そして眼下をばらばらに走る...騎士。


「放てェ!!」


ビュン!ビュン!ヒュン!ヒュン!ヒュヒュン!

放たれた大量の矢が空から降り注ぎ、騎士と馬に襲いかかった。


しかし


降り注いだ矢の大半はあらぬ場所に刺さり、届いた矢も騎士と馬の鎧を僅かに歪めたのみ。


たった一矢を除いて。


先頭を走る騎士の肩当てに届いた矢が鎧に突き刺さり、その身体を進行方向とは逆にきりもみ状態で弾き飛ばした。


(あれは...俺が撃った...?)


騎士の身体に巻き込まれた後方の騎士がさらに弾かれ、隣の騎士を巻き込んで地面へ墜落し転がる。


だが、ただそれだけ。


ばらばらに走る事で被害を最小限に抑えた敵は、開いた門へ突き進む。


自分のすぐ隣に居る、号令を出した鎧の男が唾を飛ばしながら叫んだ。

どうやら隊長のようだ。


「三番!ぼさっとするな!もっとだ!皆撃って撃ちまくれ!!」


三番とは、誰のことか分からないがもっと働かなければならないらしい。

先程のようにまた身体が動いた。


動いたと思ったその矢先。


視界の上から迫る岩が、隊長の男を直撃し、そのまま俺の立つ石床に激突して崩壊させた。


身体が宙に投げ出され、下へ落ちていく。



そうして、俺は再び深い眠りに付いた。








...夢だと思っていた。


この出来事が延々と続く現実である事を、この時の俺はまだ何も解っていなかった。

不慣で不定期に編集します...お許しを( _´ω`)_スイマセンユルシテクダサイ!ナンデモシマムラ!!

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