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夢殺人  作者: 七宝


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5/9

死因

 真奈の遺体を発見したのは守だった。

窒息死なのは、誰が見ても明らかだった。顔に濡れたハンカチが被せてあった。そして、右手には菜箸が握られていた。


「守さん、あなたがやったのね!夢の話はあなたにしかしていないわ!」


 博美が生まれて初めて人を責めた瞬間だった。

 もちろん守は否定した。


「俺がこんなことするわけないだろ!自分の娘だぞ!」


 とりあえず警察を呼んだ。ハンカチから指紋を取るらしい。布でも指紋が取れる時代になったのだ。


 鑑定の結果、家族全員が白だった。


(守さん、ごめんなさい。真っ先に疑ってしまって、私は妻失格だわ⋯⋯。)


 守じゃなかったとなると、一体誰が犯人なんだ?夢の話を知っているのは守だけのはず⋯⋯。他には誰も知らないはず。


 もしや⋯⋯。もしかしたら。

夢に出てきた静子ではないだろうか。

そんなわけないか。でも刑事さんも思い当たる事があったら言ってくれと言っていたし⋯⋯。一応言ってみるか!


 静子のカバンについていた指紋と照合したところ、まさしくこれは静子のものだった。

静子が真奈を殺したことになる。つまり、幽霊による殺人⋯⋯。


(どういうことなの?静子さん、天国に行ったんじゃなかったの?なんで真奈を連れていくのよ⋯⋯。)


 そうだ、あの首のアザ⋯⋯!


「賢治さん、静子さんは本当に心筋梗塞なの?葬儀の時に見たんだけど、首にアザがあったと思うの。」


思い切って聞いてみた。


「みんなに心配かけないように言わないでおこうと思ってたんだけど、実は自殺だったんだ。」


 何ということだ。やはりそうか。でも一昨日見た時はアザが無かったんだよな⋯⋯。

気になることは全部聞くことにした。


 刑事さんが教えてくれた。翌日にアザが出ることもあるらしい。


 賢治が口を開いた。


「実は、妻が亡くなった日に自殺をほのめかすようなメールが届いたんです。ほのめかすというか、遺書みたいなのが。」


「どれどれ、見せてもらえますかな」


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