第二十六話 後輩
俺は今激烈に困っている。
「ねぇ。せんぱい」
「なんだ」
「もっとぎゅってして♡」
「馬鹿。おまえここ公然の場だぞ?」
「先輩はいつも釣れないなぁ」
なぜか、新城は、不機嫌だった。
「で、何処まで俺に尾行する気だ」
「あ、もう先輩の家だ」
「今日泊めてよ。明日休みなんだし、ねぇ〜いいでしょ〜」
「来週はランキングの投票始まるから、もうそんな真似できねぇんだけど」
「先輩の彼女のフリしてみたい!」
「偽物の恋するくらいならいっそ本物の恋したほうが良いと思うぞ」
そうしたほうが人生を損しないと思う。
初恋で、それは流石に可哀想だし、それだとさすがの俺も、惚れたらどうなるか。
ピローン
「先輩、LINE鳴ったよ」
「おう」
すかさず俺はスマホの画面を見る。
恵子:ナンパしてるでしょ!!
なんでバレた。
「なんだったんですか?」
「な、なんでもねぇよ」
「もしかしてぇ。私のことが気になってたりして」
「そんなわけねぇだろ。俺がお前のことを好きになれるわけないし」
「その言い方はないです!!」
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執拗に強請るようなので、しょうがなく、新城を俺の家に泊めた。
「とりあえず、妹の部屋で寝ろ」
「明日は、一日一緒に」
「デートマンじゃねぇんだよ。俺は」
「ナイトの武器で私を・・・」
「これ以上言うな!変態!!」
おそらくあなたの剣で突いてって言いたかったんだろ。おお、コワイコワイ。
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朝起きていると、置きピクルスが置いてあった。
「味な真似してくれるな」
読んでみると隣に、チャットした置き手紙がおいてあった。
「遊びたかったんだろうな」
置き手紙にはこう書いてあった。
きょうのごご、12じ、わたしがくる
か◯いたちの夜かよ。
と思ったらピクルスにこう書かれてあった。
しょっぴんぐもーるにきて!
あいつのひらがなは可愛いなと思ってしまった。
女子の丸文字の可愛さは異常だよな。うん。
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多分来なかったら、精神的に死刑にされるだろうから、30分前に来た。
「集合時間まだかな」
と噂をすれば、彼女がやって来た。
「ごめ〜ん。待った?」
「いや、ぜんぜん」
THE・テンプレの返し方だよ!みんな覚えとこうね!!
という余談はさておき、今日の新城はとても可愛かった。
いつもの黒髪ロングをポニーテールで縛っており、やや照れているのか、少し顔が火照っている。
かっこつけなのかよくわからないが、ダテメガネっぽいのが、シャツの胸元にくっついていた。
「今日のお前のコーデ似合ってんな」
「え、ほんと!ありがと!!」
新城は俺に抱きついてきた。
近い!超近い!!
「ここに同じ学校のやついたらどうすんだよ!!」
「その時はその時で」
「ヒドイ」
少し嫌な気分を感じながら、俺達はショッピングモールの散策を始めた。
Tobecontinued・・・
ども。ゼウスです。
<パロ補足>
きょうのごご、12じ、わたしがくる
か◯いたちの夜かよ。
最近、GCCXのミニコーナーに出てた
これで終わり。
では〜