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迷宮の輪舞(ロンド)  作者: いかすみ
迷宮制作編
13/27

13 迷宮稼動

迷宮稼動



設置場所は予定通り白戸はくとだ。


『菊、迷宮の設置を頼む』


設置のための指示を出す。


「本当に設置しても良いですか。一度場所を決めれば動かせませんよ」


『構わない、設置してくれ』


「了解しました。それで、デスペナルティーはどのように?」


菊からの指摘で、デスペナルティーを決めてないことに気付く。


『一回のモンスター一匹の経験値はいくつ?』


いきなりレベルダウンは厳しい。


金を奪う事もかんがえた。


けれども、挑戦する方の身を考えれば資金不足からジリ貧だ。


それより、どんどん迷宮に入ってきて欲しい。


「一匹なら10Pです」


『冒険者のレベルアップ経験値は』


「最初が200Pで後はレベルの400倍を上積みです」


菊の説明で少し考える。


レベル1までが200Pだ。


レベル2なら2×400の800P必要。


トータルで1000P。


以下レベルUPには、1200、1600、2000、2400と増えていく。


レベルアップが結構きついのが判る。




地下五階のモンスターは2×4+1の9レベル。


地下六階が11レベルだ。


これが、地下の五階までの流れだ。


六階より下は一階1レベル程度の上昇で多少上下にばらつく程度。


大体階数+5レベルになる。


だから、地下20階のモンスターは25レベル前後となる。


それでも、入る経験値は1レベル10Pほどだから、20階では250P。


冒険者レベル20なら必要経験値は8000Pがいる。


大体32匹倒せば良い。


一見簡単に手に入るように見えるけど、パーティープレイだ。


入手経験値は人数で割られる。


パーティーメンバーの倍数だけ倒さないといけない。


デスペナルティーは固定経験値ではなくレベルによって変化させる事にした。


冒険者レベル数×100倍だ。


ほぼ、同レベルの必要経験値の半分。


2レベルダウンよりも甘い。


けれども、1レベルダウンよりきつくもあり甘い判定だ。


妥当なところと思う。


死ぬことを恐れて逃げられることを考えるなら無しでも問題ない!


でも、それでは特攻を仕掛ける可能性もあったからだ。


準備が整ったので、迷宮の開設だった






場所が田舎なので、すぐには冒険者がこない。


けれども、地元の冒険者がチラホラと侵入してくる。


みな一様に驚くのはいきなり下り階段があることだ。


かなり変則的な迷宮の扱いだった。


酒場での聞き取り調査を行う。


さすがに賢者の衣装は勘弁してもらい普通の冒険者の衣装。


酒場に入っても今回は目立たない。




農夫らしい人が会話をしていた。


「迷宮の神様には感謝だな。でもいつまで持つのか」

「そうだな、こんな田舎に作るぐらいだ。自信がないのかな」

「どちらにしても、これでしばらくはにぎやかになる」


全然期待されてない雰囲気だ。


冒険者の侵入もほとんど収入に繋がらない。


迷宮の大きさに比較してあまりにモンスターの数が少ないからだ。


ほとんど、接触しないままにみな引き上げていく。


その理由もこの酒場で知った。


「むちゃくちゃ大きな迷宮だ。中には大広間があったぞ」

「そうだな、攻略するなら9人は要りそうだ」

「うんうん、後方からのモンスターも警戒しないといけないからな」

「でも、まだ誰も死んで無いから難易度は不明だな」

「迷宮内で餓死はいただけないからな」

「そうだな、でも馬車でも入れそうな迷宮は初めてだ」

「それと、入り口の階段だな」

「あれは、やっぱり罠なのかな」

「そうだろうな。あんなとこに見え見えの階段なんて罠に決まっている」

「そうだろうな、もし死んだら嫌だからな」


入り口直後の階段が敬遠されている事は予定外だ。

迷宮の大きさが大きい事は予想外だった。

その日はその程度で引き上げてきた。




第一週迷宮の収支


倒されたモンスター レベル1×5

収入 +20G


第一週は開店休業の状態だった。




第二週迷宮の収支


倒されたモンスター レベル1×20 レベル2×10 レベル3×2

収支 +98G


ロスが66Gあったので、収支はトントンだ。

ある程度強い冒険者が迷宮の三階まで侵入。

独特の迷宮構造が知れ渡る。

知り合いを呼び寄せている雰囲気だ。




第三週迷宮の収支。


倒されたモンスター

レベル1×115 レベル2×246 レベル3×92 レベル4×36

レベル5×68

収支  出費1369G  収入2598G  収支+1227G


迷宮が大きい割りに深い階に侵入できる事が知られる。

初心者クラスの冒険者が腕を鍛えるため集まってきた。

街の酒場は突然の客の来襲に在庫切れを起こす。

宿屋はパンク状態。

街のお店はどこも急な消費拡大に戸惑い状態。

屋台や出張お店が街の広場に軒を連ねていた。




第四週迷宮の収支


倒されたモンスター 

レベル1×1245 レベル2×2826 レベル3×847 

レベル4×1352 レベル5×518


収支 出費17436G 収入22834G 収支+5398G


未だに潰されたモンスター拠点なし。

迷宮の輪舞が順調に機能している。

街は新たなる冒険者を受け入れるため拡張中。

旧来の店は建て増しで対応。

新規参入店も多数。

街道を走る荷馬車がひっきりなし。

街は急速の発展をしていた。

迷宮の最深部が判りやすい為に不必要な強者が来ないことが混乱を起こさなか

った。

この迷宮に来ているのはほとんどが初心者に毛が生えた程度の者だ。

そして、ついに全滅の冒険者パーティーが出た。

名誉ある最初の犠牲者だ。

しかし、デスペナルティーの少なさが街の中に広まった。




第五週迷宮の収支


倒されたモンスター

レベル1 12746 レベル2 23583 レベル3 32715

レベル4 1845  レベル5 1394


収支 出費172410 収入233998 収支+61586


ついに収入が一日で10000を越える事態となる。

それどころか、60000を越えていた。

予想以上の収支に慌てるほどだ。

地下四階と五階のモンスター拠点数が少ない事が痛恨だった。

急に人数が増えたのは予想外。

近隣の冒険者が腕を上げるために集まってきた所為だ。

街は急速に拡張を開始していた。

迷宮の入り口に祠が出来た。

町長が迷宮の神様に感謝の祈りを捧げていた。

迷宮の神様って、俺のことなのかな?



表示


01(階数)

006P(迷路ポイント)

00P(モンスターポイント残量)

73979G(資産)


ようやく迷宮ポイントを買う事が出来る月末だ。

隆之は500のポイントを購入した。


表示


01(階数)

506P(迷路ポイント)

00P(モンスターポイント残量)

23979G(資産)



迷宮製作編は次回で終わりです。

えっ、このような話?

違います。

ここまでは、主人公がこの世界に接触した馴れ初めで

プロローグのような物。

本当に踊るのは次章からです。



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