第70話 月の会議
第70話です。
楽しんでいってください!
ヴェーヴは午前中は図書館へ、午後は訓練という生活を毎日送っていた。
そんな一見穏やかな日々の中で、騎士団は緊張を高めていっていた。
今日は月の初日。
騎士団の上層部会議の日である。
隊長や副隊長、普段はあまり表に出てこない団長が一堂に会し、方針の決定などを行うのだ。
「みんな、お疲れ様。」
がやがやと騒がしかった会議室内が静まり、椅子を引くガタリ、という音が響いた。
会議室に足を踏み入れたのは黒髪の青年。
彼はその青い瞳で全員を見渡し、座るように促した。
「それでは、アルマン、頼んだ。」
「承知いたしました。」
その言葉を皮切りに、アルマンが会議を進めていく。
先月の出来事。
書類上では報告しずらい内容や不祥事など、さまざまなことが報告される。
とはいえ、不祥事の内容が大部分だが・・・。
その次は今後の方針。
「最近、魔女の動きが怪しいという報告が多いわね。」
「境界付近で見ることが増えたもんね、ジュリアン。」
「それに騎士たちがやられることが増えたね、カミーユ。」
アルマンの呟きに即座に反応する双子。
彼らの言葉を合図に、思い思いに自らの出来事を話す面々の表情に、いつもの調子はない。
誰もが情報を出し、魔女たちの動きへの対策を立てていく。
その様子を無言で眺める団長の瞳は、昏く沈んでいた。
「それでは、これでよろしいでしょうか、団長。」
そう問いかけるアルマンに頷き、会議の終わりを告げる。
そして、団長は会議室を去った。
彼は扉を閉めた後、その場に立ち尽くして溜息を吐く。
「なんで俺なんだ、レオン・・・。」
その言葉はこぼれ落ちたまま、救い上げられることはなかった。
団長の背後では、彼がいなくなったことで自由に話せるようになった隊長、副隊長の声が響く。
彼らの楽し気な声をきき、普段は外に出さない感情をため息に込めた彼はそのまま足を踏み出した。
――彼の責務を果たすために。
とりあえず、騎士団での話はここで終了です!
次回からは魔女側サイドの話にしようと思ってます。
これからものんびり投稿していきます!
ちょこちょこ覗きに来てください!




