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第49話 夜を裂く火の手

第49話です。

楽しんでいってください!

 ヴェーヴ、大丈夫かしら?


学生時代、ミレルはリリスとラヴィ、2人のことをライバル視していた。

少し心配になって振り返るが、当の2人ともとても楽しそうだ。

むしろ、ヴェーヴがミレルのことを振り回しているようにさえ見える。


「リリス様?」


私に声をかけてきた女性。

彼女は仮面舞踏会に潜入した時に色々と便宜を図ってくれた、エレーヌだ。


「ああ、ごめんなさい。それで・・・いつ頃かしら?」


「おそらく、2日後までに、ですね。」


エレーヌには襲撃がいつ頃かを探ってもらっていた。

と言っても、軍の中枢に潜り込めている訳ではない。

正確な情報ではないことは初めから承知の上である。


「ご報告が遅くなってしまい、申し訳ございません。」


報告は魔法学校到着後、3日以内の予定だったからだろう。

リリスが考え込んでいると、エレーヌが深く頭を下げる。


「大丈夫ですよ。頭を上げてください。」


そんなやり取りをした直後、魔法学校を囲む森の近くで火の手が上がった。

少し遅れてドンッ、という地面が揺れるほどの大きな音が響く。


「・・・思ったよりも、早かったわね。」


「・・・そうですね。」


想定外のことに、あたりは一気に騒然となった。

マノンとミュゲットは生徒を落ち着かせようと走り回っているが、焼け石に水でほとんど効果がない。


「私は現場に行くわ。あなたたちは生徒の避難を。」


「了解しました。」


ミレーヌは生徒に紛れていた部下に次々と指示を出し始める。

リリスはドレスのスカート部分を外し、動きやすい、普段と似た形の服装へと変える。


当たってほしくない予想が当たったわね。

・・・それにしても、一応備えておいてよかったわ。


延焼しているのだろう。

空はさらに赤く染まり、明るさを増していく。


「『(ヴォル)(セレステ)』」


リリスは風をまとい、空へと飛び立った。




 近づくと、凄まじい熱気が肌を焼く。

村があったであろう場所は、火の海にのまれ、まさに地獄絵図と化していた。


村人は元から非難させていたから、村にいたのは兵士のみ。

その兵士たちもバリケードを築き、防御しているが、そこまで長くはもたないだろう。


そのバリケードの向こう側には人間側の軍勢。

大砲や銃を構え、容赦なく攻撃を続けている。

軍勢を挟み、兵士たちの向かい側に降り立った。


「さて、始めましょうか。」


リリスは1歩踏み出し、そうつぶやいた。

【小話】

このころ、ラヴィとシャシャは――


任務でリリスたちのいる魔法学校からかなり離れたところに派遣されていた。


「ねぇ、ラヴィ。魔法学校の星夜祭行きたい。」


「ダメ。」


「えー?ラヴィは行きたくないのー?」


「行きたいけど・・・。」


「じゃあ、行こうよ!」


「ダメ。任務中。」


派遣先の兵士たちは幼い子供に向けるような、優しい目を2人に向けていた。



これからものんびり投稿していきます!

ちょこちょこ覗きに来てください!

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