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第27話 ローズティー

 「ふう・・・。」


部屋を出ると、思わずため息がこぼれる。


うまく挨拶できたか不安だし、師匠とセレストさんの笑顔が怖かったし・・・。


「2人とも、疲れた顔をしているね。部屋に戻ってゆっくりと休んだらどうだい?」


ガブリエルさんがそう言ってくれなかったら、きっと今も・・・。


僕は身体をブルㇼと震わせた。


 そんなことを考えながら廊下を通り、部屋に戻ってきた。


「それでは、また昼食の時にお呼びします。」


部屋まで先導してくれたアルフォンスはそう言って静かに部屋を出ていく。

ヴェーヴは椅子に腰を下ろし、一息ついた。


 「お疲れ様ー!」


クレールが勢いよく扉を開けて入ってきた。

かすかに優しくて甘い、花の香りが漂う。


「紅茶をどうぞ。」


クレールはティーカップにお茶を淹れ、ヴェーヴに渡す。

一口飲むと口の中に花の香りがふわっと広がり、少しだけ甘い味がする。

ヴェーヴは思わず笑顔になり、クレールのことを見上げた。


「おいしい!」


「それはよかったわ。リリスのお気に入りなのよ、その紅茶。」


クレールはニコニコしながら紅茶のお代わりを注いでくれた。


「このローズティーは香りがあまり強くないから飲みやすいの。・・・少し疲れたから休んでくるわね。」


そう言いながら立ち上がり、リリスは隣の部屋に歩いて行く。


聞くなら今しかない!


そう思い、クレールに体を向ける。


「ねぇねぇクレールさん。師匠の昔のこと教えてくれない?」


「もちろん!いくらでも話してあげるわよ!」


僕たちはいたずらをたくらむみたいに顔を見合わせて笑った。


師匠は「恥ずかしいから」っていうから教えてくれないんだもん。

・・・別に、いいよね?


テーブルをはさんで向かい合い、ヴェーヴはクレールの話に耳を傾けた。

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