断罪婚約破棄?
「ノリオット・ビックウェーブ!!貴様の婚約は破棄する!!」
「ふざけんなバーカバー!!」
夜会のパーティーの中。
婚約者に婚約破棄された公爵令嬢は言い返す。
「婚約破棄ってのは貴族同士の約束を反故にする契約違反。てめぇに責任持てるのか?」
「なんだと!?王子である私に向かって不敬であるぞ!?追放か処刑されたいのか!?」
「お前、口では簡単だがよ。追放も処刑も誰かの命や人生を背負う覚悟なきゃ言えねぇよ?」
「……そっそれは……」
「だからお前では未熟なんだ。器は小さいし、性格馬鹿だしプライド高いくせに頭悪い。周りが見えてないお前は箱庭の王子様だ」
「……ぐっ!! 」
「私は伯父様である国王に続き、王位継承権を持つが王位に付きたくない。
お前が王になれるように、みっちり叩き込んでやんよ」
「公爵令嬢の癖に!!」
「女装好きなツンデレ王子には言われたくねぇな?」
男装の麗人な彼女は、ドレスを着た可愛らしい王子を抱き締めるとにっこり笑った。
男女逆転なカップルは、今日もイチャイチャして断罪婚約破棄ごっこをしては周囲を和ませていた。