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ずっと貴方の傍に居ても貴方の考えている事が全部、分かる訳じゃない!

作者: 七瀬







僕の彼女は、“本当の僕を知らない。”

僕の事を知りたいと彼女が言って、四六時中僕の傍に

彼女はいるけど? 彼女は僕の本当の姿を知らない!

僕は、完璧な男だ!

彼女の前だと、少しおっちょこちょいで不器用な男を演じている。

彼女はそんな僕の事が大好きだ。

ここ2年前から、ずっと僕は在宅ワークをしている。

家にずっと居るから、彼女と居る時間が長くなった。

彼女もそれを喜んでくれた。

彼女は、週に1回だけバイトに出かける。

古本屋さんの仕事だ。

それ以外の日は、ほとんど僕と一緒に家に居る。

家には、僕と彼女以外に愛猫のプレーという雑種の猫がいる。

元々プレーは、野良猫で彼女が仔猫の時に拾ってきた猫だ。

僕と彼女が喧嘩をすると? どちらかにブレーがついて慰めてくれる。

僕たちは傍から見れば上手くいっているように見えるのだろう。

でも、本当は違う。

僕の本当の顔は? “殺人鬼だ!”

既に、彼女と知り合う前に3人の女性ひとを殺している。

殺した女性ひとは、山奥に埋めてしまった。

警察は、犯人を探し出す事も出来なかった。

僕の所に警察が訪ねてきた事が一度もない。

きっと警察は、犯人を絞りだせないでいるのだろう。

僕は、警察をあざ笑うように犯罪を繰り返している。

今の彼女がデキても、僕は殺人をやめなかった。

人を殺す事に、快感を覚えていたからだ。

僕の彼女は、完全に僕を信頼しきっている。

僕がまさか殺人鬼とは思ってもみないだろう。

僕も彼女に僕の本当の姿を見せる事は絶対にない!

彼女は、僕にとって特別な女性ひとだからだ。




『今日の晩ごはん、何が食べたい?』

『和食がいいな~』

『うん! じゃあーお魚とお味噌汁にするね!』

『うん!』





僕と彼女は、上手くいっている。

僕は彼女と一緒に居ると、凄く幸せを感じていた。

それでも、人を殺す事は別の話だった。

僕は快感を感じる為なら、人も殺す。

相手は、誰でもいい。

車で夜中、既に彼女には朝までぐっすり眠ってもらえるために

殺人を犯すときには、睡眠薬を彼女に飲ませてから殺人を犯すんだ。

彼女の眠っている頬にキスをして、僕は殺人を犯す。

車で物色するように、一人でいる人を探し出す。

見つけると? 直ぐにその人に僕は話しかけるんだ。



『どうしたの、一人? 車で家まで送ろうか?』

『えぇ!?』

『別に不審者じゃないよ、たまたまココを通ったら君を見つけたから

声をかけただけだよ』

『・・・・・・』

『そりゃそうだよね! 信用がないと思うよ、はい! これが僕の

免許証、僕は研究所で働いているんだよ』

『わーあ! 凄い!』

『じゃあー助手席に乗って、家まで送ろう。』

『うん!』





人は単純なモノだ!

学歴や人が良さそうな外見にすんなり騙されてしまう。

僕は狙った獲物を、じわじわ甚振った後彼女を殺して山奥に埋めた。

僕は何事もなかったように、朝方家に着いてシャワーを浴びる。

シャワーを浴びた後、モーニングコーヒーを僕は飲み始める。

彼女は、眠りから覚め僕がコーヒーを飲んでいる所に2階の寝室

から降りてきた。



『琉生、朝早いのね?』

『陽菜乃だって、早いでしょ!』

『そう?』

『そうだよ!』

『今から、朝ごはん作るね』

『うん。』





 *




その頃、また殺人が起きたと警察が犯人を追っていた。



『・・・またか、一体犯人は誰なんだ?』

『やっぱり、同一犯なんですかね?』

『まあ、そうだろうな! 手口がみんな一緒だからな』

『・・・うーん? 何の為に犯人は、人を殺すのでしょう。』

『それは、犯人を捕まえてから直接聞け!』

『はい!』





最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 人の命を奪うことに快感を繋げてしまうのは 決して開けてはいけないパンドラの箱を 開けてしまう事なのでしょうか? とてもとても恐ろしい
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