表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/10

可能性で語るなボケが

「どうだ、言いたいことあるなら言ってみろよ! この外道野郎が!

 ドヤ顔を浮かべながら、タンバはびしっと俺を指さす。

 まるで自分が正義の味方にでもなっているかのように。


「はは……」


 思わず乾いた笑みを浮かべてしまう俺。

 滑稽だな。

 なにもかもが。


「…………で、タンバ。そこまでご高説垂れるからにゃ、確証はあるのかね?」

「は?」

「確証だよ確証。さんざん人を馬鹿にしたんだからよ、それに足る証拠があるんだろ?」

「はぁ? なに偉そうなこと言ってんの?」


 タンバがコケにしたように腕を組む。


「おまえだって俺を馬鹿にしてきただろうが。こちとら生活するだけで精一杯なのに、大事なときにギルドを追放しやがって……!」


 いやそれ関係なくね?

 俺はため息をつきながら、足を組み替える。


「論点すり替えるな。そもそもあれはおまえの犯罪に端を発したもんだ。なんだ、おまえは自分の奥さんが襲われてもなんとも思わねえのかよ?」


「…………」


 さすがに押し黙るタンバ。


「で、教えてくれよ確証をよ」

「ふざけんな。確証なんざ沢山あんだろうが! まず18歳なのにありえない強さ、これはクスリを決めてる可能性が高い!」

「可能性で語るなボケが」


 勝手に主観で判断されて、勝手にクズ扱いされてきて……

 とんでもないよな。よくそんなことができるもんだ。


「まあいいさ。おまえがそんな人生に満足してるならな。けど――」


 言いながら、俺はタンバの動きを観察していた。

 どういうつもりか知らないが、奴は後ろ手になにかを隠し持っている。

 俺の直感が正しければ、これは――


「ガァァァァァァァァァァア!!」


 突如にして、近くの地面から魔物が飛び出してくる。


 カオス・スワンプワーム。

 大きな虫みたいな姿をしており、巨大な口がなんとも特徴的な魔物だ。危険度はB級、さきほどのエメラルドドラゴンほどではないにせよ、充分に危険な魔物だ。


 おいそれと姿を現すような敵じゃない。


「ラリィ! 頼んだ!」

「了解っ!」


 遠くで返事をしたラリィが、まさに神速のごときスピードでカオス・スワンプワームに剣撃を浴びせていく。


 彼女の武器は細剣。

 一撃一撃は軽いものの、軽い身のこなしで敵を追いつめる戦闘スタイルだ。


「ギュワアアアアアアア!!」


 ラリィの華麗な剣捌きに、カオス・スワンプワームが断末魔の悲鳴をあげる。


 あっちは大丈夫そうだ。

 俺は、俺のやることをやらなくては―― 


「そこだ!」


 気合いの声とともに、俺はタンバの右腕を叩く。


「っつ…………!」


 短い悲鳴をあげたタンバの右手から、翡翠色の水晶が転がり落ちていく。心なしか漆黒の波動を放出しており、見るからに不穏な雰囲気を醸し出している。


 この不吉な魔力。

 ビンゴだな。


「タンバ。これはなんだ」

「し、知るか!」

「シラ切るのか。ほーん」


 言いながら、俺は軽く水晶に魔力を込める。

 すると、水晶はさらに濃密な波動を放ち……


「ギャギャギャ……!」


 近くで一匹だけ、小さいゴブリンが湧き出した。


「はん……なるほどなぁ……」 

 



 

 

 

【恐れ入りますが、下記をどうかお願い致します】


すこしでも

・面白かった

・続きが気になる


と思っていただけましたら、ブックマークや評価をぜひお願いします。


評価はこのページの下側にある【☆☆☆☆☆】をタップすればできます。


今後とも面白い物語を提供したいと思っていますので、ぜひブックマークして追いかけてくださいますと幸いです。


あなたのそのポイントが、すごく、すごく励みになるんです(ノシ ;ω;)ノシ バンバン


何卒、お願いします……!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して

いただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!
― 新着の感想 ―
[良い点] 「ざまぁ」の何が面白いんだ~ 設定は買う。 [気になる点] おいおい、まだテイクオフしないのか こっちは期待感でいっぱいだぜ 新しい展開だ、じらしがうまいな。 [一言] 見せてみろよ、中…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ