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第93話 黒歴史


「犬養総理。アメリカと一時的断交をしてから3年が経とうとしていますが、これを解除しようというお考えは無いのでしょうか?」


 1932年6月某日。

 帝国議会臨時会において、野党である民政党議員から対米戦略に関する質問がなされていた。


「……米国の正式な謝罪が無い以上、こちらから譲歩することはあり得ません」


 返答する総理大臣犬養毅(いぬかい つよし)は淡々としていた。

 中国大好きマンな彼からすれば、現状ではデメリットでしかない対米関係など特段気に留めていなかったのである。


「し、しかしですよ!? いたずらに仮想敵国を増やすべきではありません。互いが意地になっていては解決する問題も解決しないのではないでしょうか!?」


 しかし、(くだん)の民政党議員は食い下がる。

 その様子には、はっきりと焦りの色が見て取れた。


(どうやら政治資金規正法で自らの首を絞めてしまったみたいだのぅ)


 犬養は民政党が焦る理由を察していた。

 度重なる献金問題で自爆した民政党は、自らを律すると称して政治資金規正法を提出。与野党賛成で法案は成立していたのである。


(献金相手の国籍開示義務まで盛り込んでしまったのは失敗じゃったな。あれが無ければ今まで通り米国から献金も受けられただろうに)


 この世界の政治資金規正法は史実とほぼ同じ内容であった。

 唯一の違いは、金額の大小に関わらず献金した個人や団体の所属国を開示する義務があることくらいである。


 3年前の事件で一時断交しているというのに、アメリカから堂々と献金を受けるのは大変に風聞が悪い。民政党の議員たちがそう考えるのも当然のことであった。しかし、それは同時に最大の献金相手を失うことでもあったのである。


(民政党の自爆はともかく、対米戦略に多少の融和政策は必要か。多少譲歩したところで失うモノは無いし、何よりも民衆に対するアピールにもなる)


 民政党の議員を適当にあしらいつつ、犬養は頭を巡らせる。

 ヒステリックな叫びは、既に彼の耳から完全にスルーされていたのである。


『米国の対日資産凍結解除 7月から』

『日本政府 第3国を通した対米輸出入再開へ』

『輸出再開に関係者からは歓迎の声』


 1932年7月。

 国内のメディアは、アメリカに対する融和政策の話題で持ちきりであった。


『凍結された米国の対日資産解除は国交回復の布石か?』


 一部のメディアは、ここぞとばかりにアメリカとの国交回復を煽った。

 お得意の切り取りと願望記事で世論を動かそうとしたのである。


『既にボールはアメリカにある。こちらが取るべき手段は尽くした』


 しかし、犬養は対米関係にはどこまでも淡泊であった。

 こちらが大人の対応を見せたのだから、あとはアメリカの問題と割り切っていたのである。


『日本が条件付きとはいえ輸入を解禁したぞ!?』

『今がチャンスだ! バスに乗り遅れるな!!』

『1個でも多く商品を売り捌くんだっ!』


 その一方で、対日輸出解禁はアメリカでは大きなニュースであった。

 輸出業者たちは新たな市場を夢見て奮起していたのである。


 日米でここまで反応が異なるのは、(ひとえ)に市場の大きさであった。

 スターリングブロックに所属している日本は、英国の植民地や自治領と自由に貿易することが出来た。英国本国の了承さえ得られれば、スターリングブロックに加入していない国家とも個別に貿易が可能であったし、満州国を介することでマルク・元ブロック圏の国家とさえ交易していたのである。


 これに対して、アメリカには国内市場と市場が貧弱な南米諸国しか存在しなかった。両国には比べものにならないくらいの格差があったのである。


『でも、日本に何を売る?』

『そりゃあ、石油じゃないのか?』

『今の日本は産油国だぞ。石油なんぞ買ってくれねぇよ』

『我が社のドリルビットなら売れるはずだ。ついでに販売拠点も造ってしまおう』


 しかし、アメリカ側は日本に輸出する品目で悩むことになった。

 この世界の日本は産油国なのでアメリカ産の石油は需要が無かった。その他の資源もオーストラリアや朝鮮から同盟価格で輸入しているので、価格面で対抗出来なかったのである。


『石油がダメなら食糧だ! アメリカンビーフで日本の食卓を占領するのだっ!』


 資源がダメなら食糧輸出とばかりに、アメリカンビーフの輸出が試みられた。

 しかし、品質と価格でオージービーフや韓牛に対抗出来ずにシェアを伸ばすことは出来なかったのである。


『米ならどうだ!? カリフォルニア米ならば勝つる!』


 大正義カリフォルニア米は、品質だけならオーストラリア米と互角であった。

 しかし、この世界の豪州の稲作は大規模な機械化農業であり、未だ人力に頼る面が多いカリフォルニア米ではコスト面で不利であった。


 ちなみに、この世界の国産牛や国産米は早くから高級路線にシフトしていた。

 その甲斐あってご当地ブランドが確立しつつあり、利益率が高くなって生産者の意欲も上がっていた。品評会も盛んに開催され、日々ブランド力の向上にしのぎを削っていたのである。


 その後も様々な品目の輸出が試みられたものの、どれもパッとしない結果に終わった。しかし、アメリカ側が想像もしていなかったものが日本で大うけすることになるのである。







「今度の映画は期待出来るな。なんといっても、音が出るってぇ話だぞ」

「音が出るって、活動弁士が話すのと違うのか?」

「いや、目の間にいるかの如く話すし、音楽もあるってぇ噂だ」

「へぇぇ、メリケンさんの映画はハイカラだねぇ。こりゃ楽しみだ」


 帝都台東区浅草1丁目にある浅草帝国館。

 朝早い時間帯だというのに、映画上映を心待ちにする観客で既に長蛇の列であった。


 この世界においても、浅草帝国館は松竹洋画のフラッグシップ館であった。

 松竹洋画部が買い付けた洋画を上映する映画館だったのである。


 ちなみに、本日上映されたのはカポネ映画の特作映画『レディ ガンスミス』(邦題:女銃工)であった。この世界初の発声映画(トーキー)なうえに、主人公の黒人女性が銀幕の中で派手に動き回る様子は観客に絶大なインパクトを与えたのである。


 この映画は日本語字幕に対応した初の映画でもあった。

 国内で上映するにあたり、松竹側でフィルムに字幕を焼き付けたのである。


 噂が噂を呼んで、映画は史上空前の大ヒットとなった。

 上映した浅草帝国館は連日の大入り満員となり、これまでとはけた違いの興行収入をもたらしたのである。


『洋画は金になる。もっと輸入するべきだ』

『ハリウッドは映画製作の本場だ。未公開の作品が山ほどある』

『幸いにして先方は映画の輸出に積極的だ。今なら好条件で配給を受けられるだろう』


 味を占めた松竹洋画部は二匹目のドジョウを狙うべく動いた。

 カポネ・ピクチャーズと独占契約を結び、国内で最新のトーキーを公開して人気を呼ぶことになるのである。


『なんたることだ。松竹に先を越されるとは……!』


 この動きに焦ったのが、株式会社東京宝塚劇場(東宝)を起業した小林一三(こばやし いちぞう)であった。松竹に後れを取るなとばかりに、社員たちに発破をかけてアメリカから映画輸入に勤しんだのである。


「トーキーを輸入出来ないだと? どういうことだ!?」

「そ、それが……トーキーを作っているカポネ・ピクチャーズは、松竹と独占契約を結んでいまして……」

「米国でトーキーを作っているのはカポネ・ピクチャーズだけですので、どうしようもないのです」


 小林の剣幕に、しどろもどろで報告する社員たち。

 アメリカのトーキーはカポネ・ピクチャーズの独占状態であり、独占契約をされてしまうと手の打ちようが無かったのである。


「その代わりと言ってはなんですが、第1次大戦期に撮影された映画を大量に購入出来ました。内容は反戦映画なのですが、構成は素晴らしいものですので十分な集客が見込めるでしょう」


 渡米して手ぶらで帰れない東宝の社員たちは、無声映画(サイレント)を購入した。

 ちょうど第1次大戦期に撮影されたフィルムが格安で販売されており、大量に持ち帰ってきたのである。


「馬鹿者っ! 内容も大事だが、音が出ることが何よりも重要なのだ……っと、ちょっと待て」


 機嫌の治らない小林であったが、ここで名案を思い付いた。

 東宝設立の前年に創設した写真化学研究所(PCL)の存在を思い出したのである。


「……サイレントということは字幕は入っているんだな?」

「それはまぁ。しっかりと字幕は入っています。英語ですけど……」


 購入したサイレントは全て英語の字幕が入りであった。

 強調したい場面ではフォントを大きくしたり、フォントそのものを変更したりと表現に工夫が凝らされていたのである。


「よし。ならば字幕を翻訳して台本を作れ。サイレントに音を追加するんだ!」

「「「ええええええ!?」」」


 小林が言っていることは、いわゆるアフレコである。

 PCLでは独自のトーキーシステムを開発中であり、その技術が活かされることになったのである。


『うぅ、人間爆弾は非道過ぎる。怖くて背中を見れないよ……』

『あの映画は戦争の悲惨さを、これでもかと分からせてくれるよな……』

『誰にも救いがないところなんかもぅ……あぁ、また涙が出て来た』


 東映がトーキーとして再誕させた反戦サイレントは大反響を呼んだ。

 涙無しには見られない作品でありながらも、謎の中毒性によって大量のリピーターを生むことになったのである。


 この成功に気を良くした東宝側は、購入したサイレントを次々とトーキー化した。既に完成しているフィルムにアフレコするだけなので短時間で完成させることが可能であり、矢継ぎ早に発表して話題を集めることに成功したのである。


『やっぱ原作重視だと字幕だよな。吹き替えも悪く無いけど』

『俺は吹き替えがいいな。後席しか取れないと字幕見るのしんどいんだよ。わざわざ双眼鏡を持ち込むのめんどくさいし……』


 松竹と東方が洋画で激しくシェア争いを繰り広げた結果、洋画ブームが巻き起こった。結果として住み分けが進んでしまい、字幕の松竹、吹き替えの東宝というのが洋画の常識となっていくのである。


『アイエエエエエ!? 僕のアメリカ時代の黒歴史がぁぁぁぁぁ!?』


 日本における洋画ブームは、アメリカで暗躍していた人間の黒歴史が世間様に公開されることでもあった。かつて自分が関わった洋画が報道される度に、ジョン・スミスだった男は絶叫してのたうち回っていたのである。







「なんなんだろうな、この圧倒的なコレジャナイ感は……」

「映像と耳に入ってくる音声に剥離ががが……」


 映画館で頭を掻きむしる二人の男。

 周りの観客は熱心に見ているだけに、その異常さが際立っていた。


「とにかく、急いで報告しよう。これは想像以上に大事になるかもしれないぞ」

「了解です。でも、これって信じてもらえるんでしょうかね先輩?」

「最悪の場合は、上映会を開く必要があるかもな。はぁ……」


 二人は平成会のモブであった。

 たまの休暇に、噂の映画を見に行ったらSAN値を直葬させられてしまったのである。


「「「……」」」


 帝都の丸の内に立つ平成会館。

 その一角に備え付けられた映写室では、全員が無言のまま固まっていた。


 モブ二人の報告を平成会の上層部はまともに取り合おうとはしなかった。

 しかし、他のモブたちからも同様の報告が相次いだため座視出来なくなった。映画会社からフィルムを徴発して上映会を実施した結果がこのザマだったのである。


「だ、ダメだ脳が理解を拒否してしまう……」

「アニメ原作を知っているだけに強烈なコレジャナイ感がするんですけど……」

「俳優の演技が素晴らしいだけに痛い、痛すぎる……」


 モブたちの反応は、史実ハリウッドで実写化したアニメを見せつけられたが如しであった。


 世界観や設定が滅茶苦茶なハリウッド版に比べれば、目の前で上映された映画はビジュアル面やストーリーは忠実であった。しかし、実写化に強い拒否感を持つモブたちには受け入れられなかったのである。


「……で、結局あの映画は何なんだ?」

「アメリカのサイレント映画を東宝が輸入して吹き替えた作品だそうです」

「偶然の一致にしてはあまりにもなぁ……」

「他にも似たような作品がいくつかあります。松竹の最新作もどこかで見たようなやつでしたよ」

「これはアメリカで現地調査する必要があるな」


 こんなものを見せつけられたモブたちの思いは一つであった。

 全会一致でアメリカでの現地調査が決定したのである。


「……信じられないことですが、第1次大戦中に日本のアニメの実写化がなされていました」

「あのとき現地エージェントの報告を鵜呑みにしないで、俺らが直接調査していればもっと早くに気付けたのにな」

「あの時はドイツの工作かと思ってたし。それ以前にうちらもド修羅場でそんなことやってる余裕無かっただろ」


 1933年11月某日。

 平成会館の大会議室では、アメリカ帰りのモブが現地調査の結果を報告していた。


「報告続けます。実写化されたのは戦争の悲惨さを描いた作品ばかりです。当時は毎週のように公開されて人気を呼んでいたそうです」

「ひょっとして、第1次大戦時にアメリカで反戦運動が急激に広がった原因はこれだったのか!?」

「マスゴミの洗脳よりも質が悪いじゃねぇか……」


 その報告はあまりにも荒唐無稽なものであった。

 しかし、現実に映画を見てしまった以上信じないわけにはいかなかったのである。


「そして驚くべきことなのですが、これらの大量の反戦映画は原作者が同じです」

「共通のペンネームとかじゃなくてか?」

「あっちの人間も同じことを考えたらしく、台本に描かれたサインを筆跡鑑定して同一人物だと証明されています」

「史実の名作をパクったとはいえ、毎週のように映画の台本書くって人間業じゃないぞ……」

「ちょっと待て!? それが本当だとしたら、たった一人の人間がアメリカの世論を変えたということになるぞ!?」


 驚愕の結論に達して頭を抱えてしまうモブたち。

 決して信じたく無いのであるが、ここまで証拠が揃ってしまうとどうしようもない。


「孔明も真っ青なその原作者の名前は? ひょっとしたら史実の偉人かもしれん」

「いえ、それがジョン・スミスとかいう名前で、これまで実績も何も無い胡散臭い人物でして……」

「ジョン・スミスって、ハン〇バルかよ。でもまぁ、ある意味お似合いの名前ではあるな」

「偽名なのは確定だな」


 ジョン・スミスは欧米圏でよく使われる男性の名前である。

 日本で言うなら山田太郎と同じぐらいありふれたものであり、偽名やコードネームとして使用されたりすることが多い。匿名を名乗る際や身元不明の遺体を指す際にも使用されるので、女性の名無しの権兵衛ことジェーン・ドゥの男性版とも言える。


「……決まりだな。アメリカには転生者がいる。いや、いたというべきか」

「今も転生者がいるならば、あんな無様は晒してはいないでしょう」

「さらなる調査が必要だな。大日本帝国中央情報部(JCIA)を動かすべきだろう」


 平成会の結論は、アメリカでのさらなる現地調査であった。

 現地調査したモブも再びアメリカ入りして本格的な調査を開始したのである。







「うちを嗅ぎまわっている奴らがいるだと?」

「はい、いかがしましょう?」


 カポネ・ピクチャーズの最高経営責任者(CEO)にして、執行人(エンフォーサー)の異名を持つフランク・ニッティは部下からの報告に顔をしかめていた。


「まずは様子見だ。フーヴァーの野郎に言ってFBIを動かせ。嗅ぎまわっている連中の居場所を突き止めろ」

「了解しました」


 平成会の動きはアメリカ側に直ちに察知されることになった。

 内容を直接確認する必要があったとはいえ、スパイ活動に不慣れなモブが現地で動き回った結果である。


「ジャパニーズだと?」

「はい、うちを嗅ぎまわっているのは日本人です。メキシコ経由で入国しています」

「奴らとは良い商売をしているからあまり大事にしたくないんだがな……」


 裏社会と癒着しているとはいえ、この世界のFBIは優秀であった。

 わずか数日でモブの居場所を調べ上げたのである。


 ちなみに、日本とアメリカの国交は未だに回復していなかった。

 直接行き来が出来ないので、第3国を経由して入国するしか無かったのである。


『アメリカとの貿易で日米双方が得をしています。これを機会に特例として商用ビザだけでも復活するべきです!』

『断交しているのにビザも何もあったものじゃありませんな。何度も言っていますが、既にボールはあちら側ですので』


 アメリカによる洋画特需は続いており、特例で商用ビザを認めるように民政党が動いていた。しかし、犬養内閣は頑として拒否していたのである。


「嗅ぎまわっている奴の身柄を照会しろ。松竹の関係者だったら黙認だ。そうでなければ……」

「心得てますぜ。ギャングの流儀でいかせてもらいます」


 ニッティと部下はニヤリと嗤う。

 ハリウッドの街中で白昼堂々日本人が拉致されたのは、その数日後のことであった。


「ジョン・スミスだと!?」

「はい。捕らえたジャパニーズを吐かせましたが、ジョン・スミスを探しているらしいです」


 思ってもいなかった名前が飛び出して驚愕するニッティ。

 10年以上探している人間の名前が日本人から飛び出せば当然であろう。


「……てっきり、ジョン・スミスはイギリスに逃げたものだと思っていたが」


 10年前の捜査資料によって、ジョン・スミスがタイタニック号で英国へ逃亡したのは確実であった。そのため、ニッティは過去にちょっとした経緯で『仲良くなった』ハワード・ヒューズに調査を依頼していたのである。


 ニッティの頼みを断れなかったヒューズは、ヒューズ・ツール・カンパニー英国支社に調査部書を設置した。それから数年間調査を継続しているのであるが、ジョン・スミスを発見出来なかったのである。


(そういえば、イギリスと日本は同盟国だったな)


 ここでニッティは日英同盟に思い至った。

 日英双方でビザが免除されており、英国から日本へは簡単に行くことが出来る。それはすなわち、逃亡が容易であることを意味していた。


「意外と日本に逃げ込んでいるかもしれん。ヒューズに日本での調査を命じろ」


 ヒューズ・ツール・カンパニー日本営業所に新たに調査部書が設置されたのは1ヵ月後のことであった。日本においても、ジョン・スミスの捜索が行われることになったのである。


「ところでジャパニーズはどうします?」

「まだ利用価値があるかもしれん。とりあえず生かしておけ」

「了解です」


 ニッティの気まぐれによって、捕らえられたモブは生き永らえることになる。

 もっとも、このままでは待ち受ける運命は言わずもがなであるが。


『行方不明になっただと!?』

『ひょっとして、この案件思っていたより闇が深いのか?』

『このままだとヤバい。早急に手を打つ必要がある』


 モブが行方不明になったことは、直ちにJCIA上層部に伝えられた。

 事態の深刻さに気付いたJCIA側は対応策を協議したのであるが……。


『こういうときは現地の大使館と協力して……って、今は断交中だからアメリカの日本大使館は閉鎖中じゃないか!?』

『これが大陸だったら、現地の情勢に詳しい陸軍の特務機関の力を借りれたんだがな』

『現地の警察はあてにならないし、どうしたものか……』


 有効な手立てが無いことに気付いて頭を抱えるJCIAの関係者たち。

 これまで大陸に注力していたJCIAはアメリカでの活動基盤がぜい弱だったのである。


 もっとも、このような状況は他の列強の情報機関も似たりよったりであった。

 情報機関の予算とマンパワーは有限であり、戦略的重要性も鑑みる必要があるので情報収集能力にはムラが出来てしまうのである。世界規模で活動するMI6がおかしいだけと言える。


 この事件がきっかけで、JCIAアメリカ支部が設置されることになる。

 現地で活動出来る実働部隊も編制されることになるのであるが、もちろん今回のモブ失踪には間に合うことは無かったのである。







「ボス。わざわざご足労いただきありがとうございます」

「なに、部品の買い付けついでだ。それに日本はいろいろと見るべきものがあるからな」


 帝都港区のヒューズ・ツール・カンパニー日本営業所。

 その応接室では、ハワード・ヒューズが部下から説明を受けるところであった。


「それで、現状はどうなっている?」

「はっきり言って雲を掴むような話です。名前は偽名で風体も分からないというのは……」


 ヒューズが来日したのは、ジョン・スミス捜索の進展状況を確認するためであった。しかし、調査はお世辞にも進んでいるとは言えない状況だったのである。


「過去の捜査資料の写しをもらってきた。調査の足しにしてくれ」

「ありがとうございます」


 もっとも、ヒューズにとっては想定の範囲内であった。

 そもそも見つけられるとは思っていない。怖い人間に睨まれているので、仕事をしているフリだけでもしなければならないのがつらいところである。


「ボスはこれからどうされるのです?」

「言ったろ? 部品の買い付けに来たと」


 部下の質問にヒューズはニヤリと笑う。

 その様子は悪いことを思い付いたいたずらっ子の如しであった。


「この飛行機を買いたいんだが」

「お買い上げですか。ありがとうございます!」


 営業所を後にしたヒューズは、平成飛行機工業へ足を運んでいた。

 かねてより気になっていた飛行機があったのである。


「キャッシュで3機売ってくれ。オプションも目いっぱいつけろ。その代わり引き渡しは三日以内だ。出来るな?」

「ちょ!? ちょっとお待ちください。確認致しますので!」


 揉み手顔をしていた営業モブの顔色が一転、慌てて工場に引き返す。

 在庫の確認に行ったのであろう。


(うん、良いデザインだな)


 以前からヒューズはこの飛行機に目を付けていた。

 複葉機ありながらもすっきりとしたライン構成は、彼の美的感覚にマッチしていたのである。


(上方視界が確保されているのも素晴らしい。飛ぶ楽しみが湧くというものだ)


 この機体の外見上の特徴は、上翼が下翼の後部に位置していることであった。

 通常ならばコクピット前方にせり出すはずの上翼が後方に追いやられたことで、抜群の上方視界を手に入れることが出来たのである。


 ちなみに、上翼と下翼の前後位置をずらす場合は上翼を前に出すのが常識であった。下翼を前に出した場合、乱された気流の中に上翼が置かれることになるので機体の挙動が不安定になりやすいのである。


「ハワード・ヒューズがうちに飛行機を買いにきただとぉ!?」

「サインを……じゃなかった、絶対にしくるなよ!? とんでもない上客だぞっ!?」

「他のオーダーを先延ばしにしても良いから、優先的に作業しろ!」

「オプション全部載せで3機即金とか美味しすぎる。ぐへへ……」


 ヒューズが機体の流麗なラインを愛でている最中、工場内では修羅場となっていた。飛行機の引き渡しは車のように簡単ではない。海外に輸出するとなるとなおさらである。


「あー、ちょっといいか?」

「「「どわぁぁぁぁぁぁっ!?」」」


 工場内に現れたヒューズを見てパニックに陥るモブたち。

 白熱するあまりに周りが見えなくなっていたのである。


「な、なんでしょう?」

「せっかくだから飛ばしてみたいんだが?」

「あぁ、それならデモ用の機体があります。それでよろしければ……」


 飛行機は車と違って、顧客に製品の良さをアピールすることが難しい。

 そのため、直接機体に乗って体験してもらうためにデモ機が用意されていたのである。


「なにぶん、急なことでしたのでフライトプランが取れませんでした。飛行は工場の上空のみでお願いします」

「こちらが無理を言ったんだ。やむを得ないさ」


 コクピット内でモブの説明を受けるヒューズ。

 説明を受けている間にも、彼の手はスイッチ操作で目まぐるしく動いていた。


『こちらヘイセイコントロール。ミスターヒューズ。機体の調子はどうですか?』

『うん、デザインもだが運動性も素晴らしいな。気に入った!』

『ありがとうございます!』

『気に入ったから、あと3機追加で買おう』

『アイエエエエエエ!?』


 結局、ヒューズの気まぐれで6機販売という大商いとなった。

 モブたちは死に物狂いになって、注文された『コメット』(オプションフル装備)を期日内に完納したのである。


 ヒューズの手に渡った6機のコメットは、船便でメキシコまで輸送された。

 そこから彼の手によって直接アメリカまで空輸されたのまでは確かな記録が存在している。


 しかし、その後の機体の行方は不明であった。

 ヒューズ本人が自家用機にしたとも、エンジンだけ抜かれて研究用にされたとも言われているが真相はアメリカ内戦によって有耶無耶にされてしまったのである。







「あれからもう17年か。出世したじゃないか」

「海軍大将のあなたには負けるがね」

「こんな肩書邪魔なだけだ。気軽に動けたあの時が懐かしいぜ……」


 1934年3月。

 ハリウッドのグローマンズ・チャイニーズ・シアターでは、二人の男が密談を交わしていた。


 一人はMI6の生ける伝説と化したシドニー・ライリー海軍大将、もう一人は円卓直轄の特殊部隊『ブラックウィドウ』司令エイドリアン・カートン・デ・ウィアート陸軍中将であった。


 ちなみに、本日のグローマンズ・チャイニーズ・シアターは貸し切りである。

 映画館の中には二人以外に誰もおらず、放映されているトーキーによって離れた場所からの盗聴も不可能。密談には最適な環境であった。


『手段は問わないから僕の黒歴史を抹殺してくれ!』

『いや、別に害があるわけじゃないだろ?』

『今思い返すと猛烈に恥ずかしいんだよあれは!? せっかく忘れかけていたのに、どっかの馬鹿が映画化なんかしやがってるしさぁ!?』

『まぁ、おまえさんがそんな調子だと周りが困るからやってもかまわんが。ちょうど退屈していたところだ』


 シドニー・ライリーは、テッドとのやり取りを思い出していた。

 精神的に憔悴した姿を見て、いたたまれなくなって彼の個人的な頼みを引き受けたのである。じつは単純に暇を持て余していたというのもあるが。


 そもそも、海軍大将が現場に出張ること自体が異常と言える。

 次期MI6長官に推す周囲の声は日増しに強くなっており、これ幸いとばかりにシドニー・ライリーは現地入りしたのである。


(久しぶりに戦争を楽しめるな)


 暇を持て余していたのは、カートンも同様であった。

 久しぶりに破壊を振りまくことが出来ると、やる気満々だったのである。


「……それで、襲撃目標は?」

「カポネ・ピクチャーズのスタジオだ」


 黒歴史――もとい、真の目的については話さないシドニー・ライリー。

 知らないほうが良いことだってあるのである。


「皆殺しにしてしまっても良いのかね?」

「今あそこにいるのはギャングだけだ。社会のクズどもだから遠慮なくやってくれ」

「それは重畳(ちょうじょう)


 殺人許可証(マーダー・ライセンス)を得たカートンは、隻眼に獰猛な笑みを浮かべる。

 その様子は誰もが震えあがってしまう凄みがありながらも、気品をも兼ね備えていたのである。


「あー、すみません。ご注文の品をお届けに来たのですが、第3スタジオは何処ですかのぅ?」

「あぁ? この廊下を真っすぐ奥だ。さっさと持っていけ!」

「はいはい、すぐに持ってきますです」


 映画館での密談から数日後。

 シドニー・ライリーは、業者に扮してカポネ・ピクチャーズのスタジオを徘徊していた。黒歴史の在処を探るためである。


(ん?)


 撮影機材が雑多に積まれた一角にやってきたシドニー・ライリーは、違和感に気付く。倉庫代わりに使われているような場所にもかかわらず埃っぽくない。明らかに頻繁に人が出入りしている気配がある。


 音を立てずに奥のドアに近づく。

 聞き耳をするが音は聞こえない。静かにドアノブを回すが鍵がかかっていた。


(ふむ……当たりか?)


 周囲に人がいないのを確認してキーピックを取り出す。

 流石と言うべきか、開錠まで5分足らずであった。


「助けてください!」

「ちょ、馬鹿!? 大声出すなバレるだろ!」


 入室するなり声をかけられて焦るシドニー・ライリー。

 薄暗い室内には、一人の男が椅子に座ったまま縛り上げられていたのである。


「おまえ日本人か? なんでこんなところに捕らえられてるんだ?」


 シドニー・ライリーは目の前の男が日本人であることに気付いた。

 日本語で話しかけると、目に見えて警戒心が緩むんでペラペラ話し出したのである。


(こいつスパイには向いて無いな。警戒心無さ過ぎだろう……)


 シドニー・ライリーが呆れてしまうくらいに、目の前の日本人は饒舌(じょうぜつ)であった。

 テッドの名前を出したことで完全に信用してしまい、自らが平成会の人間であることまでカミングアウトしてしまったのである。


「……まぁ、事情は分かった。そういうことなら助けてやるが今すぐは無理だ」

「そんな、どうして!?」

「おまえが居なくなったら此処の連中を警戒させてしまうだろ。襲撃計画を立てているから、それまで待て」

「わ、分かりました……」


 モブを説得したシドニー・ライリーは速やかに退散する。

 もちろん、侵入したことがバレないようにドアを施錠したことは言うまでも無い。


 思わぬハプニングに見舞われたものの、その後の調査は順調に進んだ。

 スタジオ全体の間取りはもちろんのこと、お宝の場所や人員の配置など重要な情報を持ち帰ったのである。







「ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」


 モブは走る。

 ただひたすらに、わき見もせずにひたすらに走っていた。


『ここから真っ直ぐゲートまで走れ。俺たちは別の仕事があるんでな』

『そんな!? 救出してくれるって言ったじゃないですか!?』

『俺らはおまえさんの救出のために来たんじゃない。あくまでもついでだ』

『で、ですが……』

『捕まったスパイがまともに死ねると思うな。本来なら問答無用で殺されても文句は言えない立場なんだぞ』


 シドニー・ライリーとのやり取りをモブは思い出していた。

 あまりにも甘く考えていたことを自覚させられていたのである。


(とにかく敷地外に出ればなんとかなる……!)


 周囲からは激しい銃声と怒声が聞こえてくる。

 何時それが自分に向けられるのか気が気で無いが、モブに出来ることは両足を動かすことのみであった。


『バグパイプなんか鳴らして馬鹿にしてんのか!? って、なにぃ!?』

『な、なんで当たらないんだ!?』

『えっ、あっ、弾が……や、止めろ。近づくな……!』


 バグパイプをかき鳴らしながら黒服に近づく青年が視界の端に映ったが無視する。接近しながら発砲するトミーガンを避ける人間なんぞいるはずがない。


『士官たる者、剣を持たずして戦場に赴くべきではないな』

『俺は軍人なんかじゃ……ぎゃあっ!?』


 後から鈍い音と断末魔が聞こえてきたが以下略。

 地面に重たいものが落ちる音を捉えてしまった自分の耳の良さを呪うしか無かったのである。


「あっ、てめぇいつの間に逃げ出しやがった!?」


 しかし、モブの幸運もここまでだった。

 向けられる銃口に身が(すく)む。


「ぐわぁっ!?」

「ひぃぃぃぃっ!?」


 音もなく飛んできた矢がギャングの右目から後頭部に向けて貫通。

 哀れ、ギャングはそのまま背後の木に打ち付けられた。もちろん即死である。


「おげぇぇぇぇぇ」


 目の前で惨殺死体を見せられてモブはゲロった。

 しかし、それでも足は止めなかった。死にたくないという執念だけで、カポネ・ピクチャーズの正門を突破したのである。


「さて、と。お仕事するか」


 奇しくも、モブが正門を突破するのと同時刻。

 シドニー・ライリーはカポネ・ピクチャーズの最奥に置いてある大金庫にたどり着いていた。


「なんで銀行にあるような大金庫が映画スタジオに置いてあるんだろうな……」


 ボヤきながらも作業を進めるシドニー・ライリー。

 金庫の上から大量のプラスチック爆弾を貼り付けていく。


 プラスチック爆弾に信管を取り付け、距離を取ってから爆破する。

 派手な爆発であったが、金庫そのものには損傷らしきものは見られない。かすかな焦げ跡のみが爆発の痕跡であった。


 しかし、シドニー・ライリーがハンドルを回すとあっけなく金庫は開く。

 ポプキンソン効果によって、金庫の表面で発生した衝撃波が裏側のロック機構を破壊したのである。


(これが全部、ぼーやの黒歴史なのかよ……)


 シドニー・ライリーは金庫の中身に驚愕していた。

 札束の代わりに積み上げられていたのは映画の脚本だったのである。


 ジョン・スミス印の脚本は当時のBOI(Bureau of Investigation)によって押収されていたのであるが、組織再編のゴタゴタで忘れ去られていた。FBIの押収物保管庫に眠っていたところをフランク・ニッティによって再発見され、スタジオの大金庫に移送されていたのである。


「めんどくせぇなぁ……」


 そう言いつつ、金庫内にガソリンを撒いていく。

 周辺がガソリン臭くなったところで、点火したジッポーを放り投げた。


 ガソリンに浸された台本は一瞬にして着火した。

 シドニー・ライリーは、炎に包まれた金庫を背にしてその場を立ち去ったのである。


 復活祭(イースター)の夜に発生した惨劇は、カポネ・ピクチャーズ側が警察と消防の立ち入りを拒否したことで表向きはボヤ騒ぎという形で収められた。


 しかし、その被害は甚大なものであった。

 警備していたギャングの構成員の大半は死亡し、大金庫は破壊されて中身は全て黒焦げになってしまったのである。


『何処のどいつだ!? 絶対に落とし前をつけさせてやる!』


 事件を知ったアル・カポネが激怒したことは言うまでもない。

 犯行の首謀者をジョン・スミス本人と断定し、捕まえて責任を取らせるべく捜索を続けていくことになるのである。


『やれやれ、これで枕を高くして眠れるってもんだよ』


 台本の焼却が成功したことを聞いたテッドは心底安堵した。

 シドニー・ライリーから直々に報告を受けた彼は、その日はぐっすり安眠したという。


 この時のテッドは知る由も無かった。

 致命的な損害を被ったはずのカポネ・ピクチャーズがしぶとく再起することを。


 何故か存在している作者不詳の海賊版同人誌を実写化することで、再び大ヒットを飛ばすことになる。それらの作品は日本で字幕を付けて公開され、再びテッドはのたうち回ることになったのである。






以下、今回登場させた兵器のスペックです。


平成飛行機工業 コメット


全長:8.9m

全幅:9.75m      

全高:2.44m     

重量:1364kg(空虚重量) 2022kg(最大離陸重量)    

翼面積:27.54㎡

最大速度:365km/h(最大) 315km/h(巡航)

実用上昇限度:6150m

航続距離:1650km

武装:非武装

エンジン:平成飛行機工業 利根(ロールス・ロイス ケストレルV) 液冷V型12気筒 690馬力

乗員:1名

乗客:3名


平成飛行機工業が1932年に販売を開始した民間機。

史実のビーチクラフト スタッガーウィングのエンジンを空冷から液冷に換装し、各部のバランスを修正した機体である。


平成飛行機工業では早くからロールス・ロイス『ケストレル』のライセンス生産をしていたのであるが、エンジンを搭載出来る機体が無かった。陸軍の次期主力戦闘機への搭載を目論んでいたのであるが、コンペに敗北してしまったことでエンジンの在庫が積み上がってしまったのである。


エンジンの在庫を一掃するべく、平成飛行機工業では民間機の開発に取り掛かった。その際にデザインモチーフとなったのは某ガ〇ダムに出てくる小型機であり、名前もそこから取られている。


細長い液冷エンジンを搭載することで鼻先が長くなったため、カウリング周辺も細長くリデザインされた。細長くなった分、下方視界も幾分か改善されており、着陸安定性の向上に多少は寄与することになった。


オリジナルよりも大出力のエンジンを積んだため速力は向上している。

この時代に購入出来る民間機では最速クラスの機体であり、新聞社の連絡機など民間向けに長らく生産されることになった。



※作者の個人的意見

元ネタはZガンガムでベルトーチカがアウドムラに乗ってきたコメット号です。

ちなみに平成飛行機工業では『長鼻』とも呼ばれていたりしますw


この時代に信頼性のあるエンジンと高速を兼ね備えた機体ですから史実同様に民間機としてはよく売れるでしょう。市場の大きさがアメリカと日本じゃ違い過ぎますが、いざとなれば輸出するという手もありますし。

黒歴史を晒されまくって、テッド君が情緒不安定になってしまいました(-∧-;)

ブラックウィドウに入隊した新人は、ロングソードとロングボウとバグパイプが標準装備です。今回は顔見世程度でしたが、後に大暴れしてくれることでしょう。


>帝国議会臨時会

戦前の臨時国会ですが、会期は割とぶれまくりだったりします。


>『我が社のドリルビットなら売れるはずだ。ついでに販売拠点も造ってしまおう』

ヒューズ・ツール・カンパニーが日本に進出したのはこの頃です。

ジョン・スミスの調査は関係なく、純粋に商売のために進出しています。


>この世界の日本は産油国なのでアメリカ産の石油は需要が無かった。

石油が出る海南島を領有しているうえに、尖閣油田の開発も進んでいるので石油を輸出する余裕があったりします。


>オージービーフ

この世界の日本の牛丼チェーンはら〇ぷ亭系列です。

吉牛はアメリカンビーフが無いので無理なのです。


>韓牛

史実ではクソみそですが、この世界では肉質に一定の評価を受けています。

最近では満州国や中華民国に輸出されています。


>この世界の国産牛や国産米は早くから高級路線にシフトしていた。

この世界の日本では既に神戸牛やコシヒカリが存在しています。


>『レディ ガンスミス』(邦題:女銃工)

シカゴを舞台に、黒人女性 (バージン)と見た目がロリっ子な白人(非処女)のペアが活躍する冒険活劇です。ガタイの良い運び屋とか情報屋の女性もいます。


>第1次大戦期に撮影されたフィルムが格安で販売

アメリカ時代のテッド君が、しゃかりきになって作った大量の反戦映画です。

黒歴史の新作と旧作が日本の2大映画メジャーから公開されているので拷問以外の何物でもないですね(合掌


>アフレコ

アフター・レコーディングの略です。

映画やテレビドラマなどで撮影後に俳優の台詞だけを別途録音することですが、今回の場合は劇中の効果音やBGMも含みます。


>『うぅ、人間爆弾は非道過ぎる。怖くて背中を見れないよ……』

ボ〇ガ博士のほうじゃありません。

無敵〇人のほうです。


>全会一致でアメリカでの現地調査が決定したのである。

第1次大戦期のアメリカの動きがおかしいことは平成会も把握していました。

ただし、それは史実知識を持たない現地雇用のエージェントからの報告であり、現地で放映されていた史実の反戦作品を見ても分からなかったわけです。


>ハン〇バル

原作を見ていたときには、ジョン・スミスの名前に意味があったことは知りませんでしたねぇ。


>日英双方でビザが免除

英国の植民地や自治領へのビザが免除されているので、この世界の日本のパスポートは世界最強クラスかと。ぶっちぎりで最強なのは英国でしょうけど。


>エンジンだけ抜かれて研究用にされたとも

自援SS『変態アメリカ国内事情―ヒコーキ馬鹿一代編―』参照。

ヒューズがエンジンを機体から抜いてプラット・アンド・ホイットニー本社に持ち込んでいます。


>「あれからもう17年か。出世したじゃないか」

本編第28話『ブラックウィドウ』参照。

ちなみに当時の二人の階級はシドニー・ライリーが中佐で、カートンが少佐でした。出世し過ぎやろ…(;´∀`)


>グローマンズ・チャイニーズ・シアター

中国風寺院建築の世界的に著名な劇場ですが、華僑が運営しているわけじゃなかったりします。ハリウッド・スター達の手形、足型、そしてサインが集まる場所としても有名です。


>エイドリアン・カートン・デ・ウィアート

史実と異なり、眼帯はしていますが両腕は健在です。

今回は生きの良い新入りのせいで出番が亡くなりましたw


>音もなく飛んできた矢がギャングの右目から後頭部に向けて貫通。

ロングボウの威力は現代の弾丸並みであることが証明されています。

実際に発掘された遺骨は右目を真っすぐに貫通しており、右目上部頭蓋への入口と頭の後部の出口に大きな傷を作り出していました。


>ポプキンソン効果

粘着榴弾(HESH)を装甲表面に撃ち込むと、弾頭に仕込まれているプラスチック爆薬が着弾の衝撃で装甲に張り付くような形で爆発します。


その際、装甲表面で発生した爆発の衝撃が装甲裏に抜ける際に装甲を剥離させてしまいます。剥離した装甲は戦車の空間内を飛び回って乗員を殺傷するわけです。シドニー・ライリーは、プラスチック爆弾を金庫に貼り付けて起爆することでHESHと同等の効果を発生させています。


>ジッポー

この時代には既に存在しています。

ただし、少数生産されたモデルしか無かったのでシドニー・ライリーが持っているジッポーは貴重品だったりします。

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[良い点] 鳴り響くヤンマーニ無敵BGM!ただし演奏はバグパイプ! まさかのマッド・ジャック・チャーチルキター!wwww いやでもそうか、既に1930年代なんだからこの人が出て来てもおかしくないかw …
[気になる点] 解説不要のヤベー人物だからな。どから矢の解説かな? 剣と弓で戦果だした化け物ジャックさん。
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