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第73話 鳥取砂丘パーク(自援絵有り)


「……特別列車が、明日鳥取県に入るとのことだ」

「では?」

「うむ。かねてより準備していた作戦を決行するべきであろう」


 室内は暗く、お互いのシルエットが分かる程度の明るさしかなかった。

 というより、明らかに人の形をしていない。


「「「……」」」


 唐突に無言になる人間?たち。

 薄暗い一室を沈黙が支配する。


「だーっ! 暑いっ! こんなの着てられっか!?」

「なにすんのよ!? せっかく作ったのにっ!」


 『むき〇んだ』の着ぐるみを脱ぎ捨てた男に、『ゆ〇りん』の着ぐるみを着た女性?が抗議する。テーブルに座る全員が着ぐるみを着用していたのである。怪し過ぎるにも程がある。


「というか、会長も何か言ってくださいよ!? 着ぐるみ着用が義務とかおかしすぎるでしょう!?」

「え? 儂はこの着ぐるみ気にいってるんだが……」

「ああああああ!? 着ぐるみフェチだったの忘れてた!?」


 『〇ッサンショウウオ』の着ぐるみを着た男の言葉に絶望する男。

 会長と呼ばれている男は重度の着ぐるみフェチであった。


「さすがに議論に差支えがでるので、いい加減脱ぎませんか? 特に今回は重要な議題ですし」

「しょうがない。今回はここらへんにしてやろう」

「いえ、今後も勘弁してください。本当に」


 『しい〇ん』の着ぐるみを着た男の冷静なツッコミに、不承不承といった感じで着ぐるみを脱ぎ始める。それを見て、全員が暑っ苦しい着ぐるみを放り出したのであった。


「……それで、ドーセット公の特別列車は何時到着するのかね?」

「予定では明日9時到着ですね」


 会長の質問に、神経質そうな男がメモ書きを確認する。


「あてになるのかね? あの列車は予定は未定を地で行ってるだろ」


 会長が懸念するもの無理もない。

 エスケーピングコリアン号の神出鬼没さは、関係者には有名な話だったのである。


「今度ばかりは大丈夫でしょう。多分。まぁ、多少のズレはどうとでもなります。我らのホームグラウンドですし」

「そうですわ! だいじな金づる……じゃなかった、上客なんですから絶対に逃がしませんわよっ!」


 目に『¥』のマークが見えんばかりに燃え上がる紳士淑女たち。

 それを見た会長は、安堵した表情となる。


「うむ、期待している。それと、これはもう言うまでもないことだが、彼に色目を使うのは厳禁だぞ?」

「分かってますよ。あの褐色爆乳ねーさんに殺されかねませんからね」

「分かっているなら良い。6年前の迎賓館は酷いモノだったからな……」


 当時の惨状を思い出してしまい、ため息をつく会長。

 後片付け要員として駆り出された彼が見たものは、生きているのが不思議なほどの怪我人の山だったのである。


「……逆に言えば、二人の仲を促進させるようなイベントなら問題無い。その場合は、彼女が食いついてくるだろう」

「なるほど。カップル向けイベントとかいけそうですね。準備しておきます」

「それと、彼女は意外と少女趣味らしい。山口県人会からレポートが来ている」

「かわいい系で攻めるのもありですか。なるほどなるほど……」


 会長の言葉を熱心にメモする参加者たち。

 外面だけみれば熱心な上司と部下による会議である。内容はアレであるが。


「……ふむ、こんなものかな。明日に備えて各自準備に備えてほしい。それでは、解散っ!」


 時間が惜しいとばかりに、一斉に退室していく。

 部屋に一人残された会長は、やがて笑い出す。


「歓迎するぞドーセット公! 我ら平成会鳥取県人会が盛大になっ!」


 まさに呵々大笑であるが、自信の裏付けとも言える。

 彼の思惑通りに、ウォッチガードセキュリティの面々がカモネギ化するのか、はたまた大赤字を出して撃沈するのか。運命の日は目前に迫っていた。







「おぉ~、ここが鳥取砂丘かぁ」


 最寄り駅からバスで1時間。

 テッドたちウォッチガードセキュリティの面々の前に広がるのは、史実と同じく砂漠と見まがうような巨大な砂丘であった。


 史実と違うのは、砂丘の入口に遊園地のようなゲートが存在していることである。入場口にはデカデカと『鳥取砂丘パーク』なる看板が掲げられていたが、テッドたち以外に客はいなかった。


「さぁさぁ、皆さん中へどうぞ! あ、入場料は後でまとめてドーセット公に請求しておきますので」

「ちょっ!?」


 ツアコンの一言に顔が青くなるテッド。

 300名分の入場料ともなると結構な金額になるのである。しかし、一人を除いて誰も気にしなかったのでノープロブレムであった。


「鳥取砂丘名物駱駝(らくだ)乗りです。いかがですか~?」

「ほぅ。キャメルに乗れるのか……!」


 パーク内のラクダ乗りコーナーで足を止める男。

 スタッフの手を借りずに、手慣れた様子で駱駝に乗り込む。


「よっ!」

「あ、ちょっとお客さん!?」


 スタッフがラクダを引く前に、巧みに駱駝を操る。

 盗んだバイクならぬ、盗んだ駱駝で走り出すといったところである。


「は、速いっ!? 本当に素人なのか!?」


 あっという間にトップスピードに達する。

 砂漠をゆっくり歩くイメージが強い駱駝であるが、本来は馬に匹敵するほどの俊足を誇る動物である。


「ロレンス部長凄ぇっ! 」

「はっはっは! キャメルは中東で嫌というほど乗ったからな!」


 まさに人馬一体。

 いや、人駱一体(じんらくいったい)である。鳥取砂丘を縦横無尽に駆け回るその姿は、アラビアの現地民そのものであった。


「ちょっとドーセット公。勘弁してくださいよ!?」

「いや、ごめんごめん。久しぶりに乗れてハッスルしまくっちゃったみたいだから、多めに見てあげてよ」


 平成会のスタッフに平謝りするテッド。

 気分は完全に子供を引率する親の心境である。


「……というか、あの人何者です? うちのスタッフにも、あそこまで乗りこなせる人いないですよ」

「史実では有名人だよ。アラビアのロレンスと言えば分かるでしょ?」

「「「えええええええええ!?」」」


 テッドの説明に驚愕するモブたち。

 アラビアのロレンスの呼び名で有名なトマス・エドワード・ロレンスは、史実ではオスマン帝国に対するアラブ反乱を支援した人物である。


 円卓チートで強化された英軍が力押しで中東を制圧した結果、この世界では彼の出番は無くなってしまった。イスラエル建国の際に、地元で培ったコネを活かしてパレスチナ原住民を周辺国へ受け入れさせたのが最後の仕事だったのである。


 その後は本国で勤務していたのであるが、退屈極まりない生活に飽き飽きしていた。そんな彼に、ロイド・ジョージはウォッチガードセキュリティを紹介したのである。


 軍用地図作成経験のある情報将校という貴重なスキル持ちを放って置けるはずもなく、部長待遇(大佐相当)で迎えることになったのである。


「それにしても、らくだって速いんだねぇ。これならレース出来るんじゃない?」

「「「レース?」」」


 テッドの何気無い言葉に反応してしまうウォッチガードセキュリティの面々。

 レースと聞いて、黙ってられないのがスピード狂揃いな英国紳士たちである。


「おい、キャメルに乗れるヤツを集めろ! 中東帰りなら出来るだろ」

「コースどうする? ストレートでいいのか?」

「重量ハンデはどうするよ?」


 あっという間にレースの形式が整えられていく。

 整備班が測量して、きっちり距離を測る。こういうときは無駄に仕事が早い連中である。


「オッズはどうする?」

「数が少ないから単勝のみだな」

「胴元はボスの財布でいいや」


 ギャンブル狂でもある英国紳士故に賭け事は外せない。

 この後、大いに盛り上がったのである。ちなみに、胴元にさせられたテッドは大赤字であった。


「……ところで、らくだレースを公営ギャンブル化したら儲かると思わない?」

「「「その手があったか……!」」」


 その時、平成会のモブたちに電流が走る。

 テッドらしくない言動であるが、彼は多額の入場料とレースの赤字を補填するのに必死であった。なりふりなど構っていられなかったのである。


「アイデア料として、入場料とレースの赤字補填してねっ!」

「それは……まぁ、内容次第ですかねぇ?」


 必死なテッドに、ねばついた笑みを浮かべる平成会のモブ御一同。

 ならばとばかりに、アイデアを絞り出す。


「史実の競馬や競輪みたいに過疎化地方自治体への寄与とか言えば、大義名分は立つんじゃないかな?」

「なるほど……しかし、頭の固い県の上層部を説得するには少々弱いですね」

「史実の競輪みたいに利益で車両を福祉団体に寄付したり、病院を建てたりすれば社会貢献していることを強調出来て、イメージアップ間違いなしだよ!」

「それならいけるかもしれません。早速、働きかけてみます」


 テッドの献策によって、鳥取砂丘で駱駝レースが定期的に開催されることになる。当時の県予算の半分にも匹敵すると言われた莫大な収益は、県内のインフラ開発に注ぎ込まれたのである。







「ビーフだっ!」

「ヌードルうめぇぇぇぇぇっ!」

「熱いっ! 美味いっ!」


 涙を流して、牛骨ラーメンを貪り喰うウォッチガードセキュリティの面々。

 そんな彼らを、フードコートのスタッフたちは奇異の眼で見つめていた。


 ラクダレースで大いに盛り上がり、気が付いたらランチ時である。

 鳥取砂丘パーク内にはフードコートが設置されており、鳥取県人会によって史実のご当地グルメが再現されていた。


「……ドーセット公、何であの人たちは、あんなに喜んでいるんです?」

「前の宿泊先で、朝昼晩全部精進料理にしたのが原因かも」

「日本人ならともかく、外国人にいきなり精進料理尽くしはヤバいでしょ」

「えー? 最初はめっちゃ好評だったのに」


 テッドの暴挙にドン引きするツアコン。

 前回の宿泊先『松琴館』には、寺巡りのために2日間滞在していたのであるが、食事どころかスイーツまで精進料理であった。ヴィーガンでは無い肉食メインの欧米人にとって、精進料理尽くしは拷問だったのである。


 ちなみに、牛骨ラーメンは文字通りスープの出汁を牛の骨からとったラーメンである。牛骨は独特のクセがあるため、一般的にはラーメンのスープとして用いられることは少なく、史実でも鳥取県中西部に集中していたレアなラーメンであった。


「カレーうめぇぇぇぇぇっ!」

「このフィッシュフライ美味しいぞ!」

「パンとスープの組み合わせも悪くないけど、やっぱりカレーにはライスだよな!」


 牛骨ラーメンに勝るとも劣らない人気を博したのが、『あごカツカレー』であった。


 あごカツはトビウオをすり身にして揚げたものである。

 あご出汁入りのルーとカツのコンビネーションが、独特のうま味を引き出して史実ではご当地グルメとして大人気であった。


「おかわりっ!」

「ラッキョウ、プリーズっ!」


 凄い勢いでカレーの皿が積み上がっていく。

 ウォッチガードセキュリティの隊員たちは、カレー好きが多かった。


 健康オタクなジョージ5世の影響で、イギリスではヘルシーな日本食が流行していた。商魂たくましい平成会はこのチャンスを逃さすに、傘下の日本食チェーン店を進出させていたのである。


 結果として、史実の似非日本食ではない本物の日本食がロンドンっ子に受け入れられることになった。この世界では、カツの無いカツカレーが流行ることは無かったのである。


 逆に日本では、イギリス料理がブームであった。

 居酒屋でフィッシュアンドチップスが普通に置いてあるくらいに普及しているのであるが、こちらは日本風に魔改造されたものでオリジナルとはかけ離れたシロモノであった。


「ん~、具材たっぷりで食べごたえあるなぁ」


 欠食児童の如く暴走している隊員たちを横目に、テッドは『大山おこわ』のおにぎりを食べていた。大山おこわは、鳥取県県西部の大山町で収穫された人参や栗、椎茸など旬の野菜と鶏肉などを蒸し上げた郷土料理である。


「おかずが無くても味噌汁だけで、どんどん食べられる……!」


 モチモチの食感と醤油ベースのあっさりとした味わいが、出汁の効いた濃いめの味噌汁にじつに合う。気が付いたら、おにぎり10個を完食していたのである。


「……!」


 ずぞぞぞぞっと、一心不乱に麺をすするのはマルヴィナである。

 彼女は『ホルそば』に夢中であった。あっというまに皿が積み上がっていく。


 ホルそばは、ホルモン焼きを具材に焼きそばである。

 史実のご当地グルメにおいて、似たようなメニューは各地に存在していたが、豚ホルモンではなく牛ホルモンのみを具材にしているのが特徴である。


 ここのホルそばは、スタッフが目の前の鉄板で焼いて皿に盛るスタイルである。

 ニンニクマシマシな味噌ダレと、牛ホルモンが太麺に絡み合う様子は否が応でも食欲を刺激するのであるが……。


(早く寄越せ……!)


 そんなものを見せつけられたマルヴィナは、早く完成させろとばかりに無意識に強烈な殺気を放っていた。


 殺気など感じられないモブであっても手元を狂わせるくらいの効果はあったようで、それがまた彼女を刺激してエンドレスな負のループであった。


「おい、どうした?」

「顔色がヤバいぞ!?」

「メディック、メディーックっ!?」


 皿を積み上げて満腹となったマルヴィナはご満悦であった。

 しかし、彼女の殺気を受け続けたスタッフは、精神衰弱を起こして病院に搬送されることになったのである。







(ぐぬぬぬっ、やはり紅茶キチガイにはコーヒーは通用しないのか!?)


 物陰で歯噛みするのは、今回のイベントでコーヒー専門店を無理やりねじこんだ県人会のコーヒー狂いである。大のコーヒー党である彼は、自分の淹れるコーヒーに自信を持っていたのであるが……。


「……コーヒーかぁ。紅茶は無いのか」

「植民地人が飲む泥水はちょっと……」

「食後はやっぱり紅茶だよなぁ」


 食後のコーヒーは、史実日本人ならば割とポピュラーな習慣である。

 しかし、紅茶狂いな英国紳士にはすこぶる評判が悪かった。


『鳥取にはス〇バはないけど、日本一のすな〇(鳥取砂丘)がある』


 ――とは、47都道府県で唯一〇タバが存在しなかった時代の鳥取県知事の言葉である。この発言がもとになって、地元企業によって『す〇ば珈琲』が創業されたのは有名な話だったりする。


 この時代にス〇バは無い。

 ならば、すな〇で天下を取ることも可能と踏んだのであるが現実は非情であった。


「……アメリカ時代が懐かしいな。良い豆を丁寧にローストしている」


 そんな中でも、味の分かる人間はいるものである。

 アメリカに長く居たためか、シドニー・ライリーはコーヒーの味が分かる男であった。


「しかし、どこから輸入している? アメリカからは輸入出来ないはずだが……」


 この世界では、アメリカからの輸入は断絶していた。

 ハワイは論外であるし、ブラジルもアメリカの影響が強いために直接輸入することは困難である。


「じつは国産なんです」

「ほぅ! ジャパンでコーヒー豆が栽培出来るのか!?」


 コーヒー党なモブの説明に驚愕するシドニー・ライリー。

 アメリカからの安定的なコーヒー豆の輸入が出来ないと判明した時点で、選択肢は国産以外にあり得なかった。


 日本国内だと沖縄や小笠原、屋久島等でコーヒーの栽培が可能である。

 台風被害を考慮する必要があるものの、品質には問題は無い。特に沖縄は、コーヒーベルトの北限なので安定的な栽培が見込まれていたのである。


「コーヒーか。ちょっと鍋と火を借りるぞ。あとコーヒーミルはあるかい?」

「あ、あの、宜しければ挽きたての粉がありますが?」

「それをもらおうか」


 コーヒーと聞いて黙っていられなかったのが、ロレンスである。

 手慣れた様子で、アラビアコーヒーを作り始める。


「いやぁ、懐かしい味だな」


 沸騰した湯にコーヒー粉を入れて混ぜ、その上澄みを飲むのがアラビア流である。カップで少しずつコーヒーをすするロレンスは、当時を懐かしみながら食後のコーヒーを楽しんだのであった。


「ところで、こんなものがあるのですが……」

「二人の共同作業というわけね。素晴らしい」


 二人のコーヒー通が、それぞれの楽しみ方でコーヒーを味わっている一方で、マルヴィナは違ったアプローチでコーヒを楽しもうとしていた。


「……あの、マルヴィナさん?」

「なぁに?」


 困惑するテッドに対して、マルヴィナは満面の笑みである。

 二人が座るテーブルに置かれているのは、ジョッキサイズのグラスになみなみと注がれたアイスコーヒーの上に乗っかるアイスクリーム――要するに、コーヒーフロートであった。


 サイズは巨大であるが、見た目は典型的なコーヒーフロートである。

 何故か一つしか置いていないが。ちなみに、スプーンはちゃんと二つ置いてある。


「はい、あーん」

「え、ちょっ」

「あーん」

「……」


 逡巡した後に、マルヴィナから差し出されたアイスを食べる。

 無言の圧力に負けて、今度はテッドがスプーンでアイスをすくって差し出す。以下エンドレスである。


 一応ギリギリ常識人枠のテッドにとって、衆人環視の中でコレをやるのは精神的にキツイ。しかし、地獄はまだ終わっていなかった。


「どうぞ。追加のストローですっ!」

「なん……だと……」


 スタッフが持ってきたストローは、普通のストローではなかった。

 2本のストローが絡み合って、ハート型になっているカップル用ストローであった。


 結局、テッドは逃げることが出来なかった。

 大勢のギャラリーが見守る中、二人の共同作業は完食するまで続いたのである。







「さて、デザートもいただいたことだし、食後の運動が必要ね」

「それなら良いのがありますよっ!」


 マルヴィナの言葉に反応して、一人の女性モブが声を上げる。

 へそ出しルックで、腹筋がバキバキなところからしてタダ者ではない。おそらく、アスリート経験者であろう。


「……ビーチバレー?」

「本来は夏用のイベントなんですけどね。今日はそこまで寒くないし、何よりも砂浜のバレーはダイエットに最適ですよ!」


 マルヴィナにビーチバレーを勧めたのは、県人会の一派であるビーチバレー普及委員会の副会長であった。鳥取砂丘でビーチバレー大会を公式化せんと、日夜普及に努めていたのである。


「じゃあ、貴方と組みましょう」

「え? お姉さまはそれで良いんですか?」


 意外な申し出に、アスリートな女性モブは困惑していた。

 てっきり、テッドと組むのだろうと思っていたのである。


「テッド、決勝戦で待っているわ。負けたら一つだけお願いを聞いてもらうわ」

「ちょ、ヤメテっ!?」


 マルヴィナは、テーブルに突っ伏しているテッドに声をかける。

 羞恥心のダメージが未だに甚大であったが、嫌過ぎる予感に悲鳴をあげたのであった。


「ぐっはぁっ!?」


 顔面にボールが突き刺さって吹っ飛ぶ男性モブ。

 2メートル近い上背から繰り出すマルヴィナのサーブは、文字通りの殺人サーブであった。


「おい、起きろ!? このままじゃ試合にならんじゃねーかっ!」


 ぶっ倒れた片割れを必死に介抱するものの、試合続行不能とみなされた。

 対戦相手となったウォッチガードセキュリティのモブチームは、マルヴィナのサーブ一発で壊滅してしまったのである。


(……この人反則過ぎない? 身体能力おかしいでしょう!?)


 あっさりと勝敗が決まって不服そうなマルヴィナを見て、女性モブは複雑な心境であった。生前は国内ランカーだった彼女は、身体能力に自信があった。しかし、マルヴィナの動きはそんなレベルを遥かに超えていたのである。


挿絵(By みてみん)


(なによりも、あの胸は反則でしょう!? わたしなんて……わたしなんて……!?)


 長い手足に鋼のような筋肉、さらに自己主張が強すぎるスイカップ。

 リアルではあり得ない肉体美を見せつけられて、軽く自己嫌悪に陥っていたのである。


『副会長があっちに行ったんだから、君は当然こっちに付くんだよね?』


 笑顔とは本来以下略。

 ビーチバレー普及員会の会長は、テッドの頼みを断ることが出来なかった。


 副会長がマルヴィナに付いたのだから、戦力的には妥当ではある。

 当人の意思は完全に無視されているが。


「でぇぇぇぇいっ!」


 ジャンプサーブが、ライン際に突き刺さる。

 マルヴィナからの罰ゲーム(お願い)から逃れるべく、テッドは即席チームで勝ち進んでいた。


(なんつーバネだよ。あそこまで飛べるやつはプロでもそうはいないぞ……)


 テッドのジャンプ力に驚愕する会長。

 バーティツを習得する過程で鍛えられた体幹や、膝関節の強さ、その他諸々をフル動員したからこそ出来る芸当である。断じて、転生オリ主チートに胡坐をかいているわけでは無い。


(奥さんも大概だが、こっちはこっちでおかしいだろ。素人の筋肉の付き方じゃねーぞ!?)


 10月にもかからわず、半裸とトランクスで奮戦するテッドを見て驚愕する会長。無駄が徹底的にそぎ落とされていた肉体は、御年34歳の肉体とは思えなかった。


「フィフティーンラブ! ゲームセット!」


 テッドもマルヴィナもビーチバレーは素人であるにも関わらず、その身体能力を活かして勝ち進んでいった。会長と副会長は刺身のツマ扱いだったのである。







「騒がしいな。何かのイベントか?」

「こんな砂だらけの場所でなんのイベントがあるってんだよ?」

「いや、おそらくドーセット公絡みだと思うぞ。前にそんな話がきてた」


 見渡す限りの砂尽くし。

 風で舞う砂塵に辟易しながらも、男たちは雑談に興じていた。


「……現実逃避したい気持ちは分かるが、仕事しようぜ。そこのレンチくれ」


 スタックした車両の下から手が伸びてくるのを見て、渋々といった様子でレンチを手渡す。


「でもよぅ、これを三日で仕上げろとか無理ゲーだろ?」

「やかましい。ここで俺らが屈したら、あのトヨタが出した不格好なのが採用されかねんのだぞ!?」

「いや、あれはあれでジープっぽくて良いじゃん……」


 男たちは陸軍の平成会派である。

 来年に制式採用が予定されている汎用小型車両のテストの最中であった。


 陸軍は走破性に優れた汎用車両を切望していた。

 その手の車両を保有していなかったために、関東大震災の救援作業に支障をきたした苦い経験があったからである。


 この世界の日本では、史実よりもモータリゼーション化が進んでいた。

 陸軍の輸送部隊所属の運転手が除隊して民間に就職したことにより、ドライバー不足も解消されつつあった。


 民間の自動車学校も続々と開校していた。

 これに追い打ちをかけるように、国内に自動車メーカーが次々に誕生していたのである。


 満を持して、陸軍は汎用小型車両のコンペを開始した。

 その際に最有力とされたのが、日本内燃機が提出した車両(史実のくろがね4起もどき)であった。


 その性能に陸軍上層部は満足したのであるが、これに異を唱えたのが平成会派であった。史実のジープを知っていた彼らは、搭載量に劣ることが不満だったのである。


 彼らの意見が採用されたことで、車体後部が再設計されてピックアップトラック(史実C型相当)となった。なお、言い出しっぺの法則ということで車両テストをさせられるハメになった。結局は自業自得なのである。


「だいたい、あのタイミングでトヨタがジープもどきを持ってきたのが悪い!」

「史実よりも、ジープに似せているあたり外観は気にしていたのかねぇ?」

「あれって、絶対トヨタにいる俺らの仕業だよなぁ……」


 しかし、トヨタがジープもどき(史実AK10型相当)を提出したことで事態は複雑化した。


 要するに、コストを取るか性能を取るかである。

 コスト面では日本内燃機、将来的な発展性はトヨタ側に有利であった。


 どこまでも抜かり無く、隙の無い企業が史実のトヨタである。

 この世界のトヨタも、十分過ぎる準備をしたうえで今回のコンペに臨んでいた。


 泡を食ったのは日本内燃機である。

 制式採用を見越して量産の準備を進めていたのだから無理もない。


『そちら側の意見を採用したのだから、期日内に調整を完了させてくれ。出来なかったら訴訟も検討する』


 半ば脅迫めいたメッセージが平成会派に届いたのも止む無しであろう。

 そんなわけで、彼らは鳥取砂丘で死に物狂いで調整していたのである。


「よし。調整はこんなもんだろ。後はひたすら走るだけだな」

「あいよ。ちょっくら走ってくるぜ」

「いや、ちょっと待て」


 チーフメカニックなモブが制止する。

 何事かと訝し気な表情となるテストドライバーなモブ。


「せっかくだから、あそこを走ってくれ」

「……正気か?」


 腕自慢ではあったが、さすがに尻込みする。

 目の前の砂丘は高さ20mを優に超えており、見上げれば壁の如しである。


「よく聞け。我々が勝つためにはインパクトが必要だ。それも上層部に訴えかける強いやつがな」

「だからと言って、あれは無理だ!? 失敗したらヤバいってもんじゃねーぞ!?」


 猛然と喰ってかかるテストドライバー。

 登坂中に転倒するだけでもヤバいのに、最悪の場合は急こう配で車体ごと滑落する危険があった。どっちにしろ命がヤバい。


「……あの丘の向こうから声が聞こえるな?」

「それが何の関係があるんだよ?」


 しかし、チーフメカニックには秘策があった。

 それも、とっておきの秘策である。


「……内容からしてビーチバレーをやってるみたいだぞ?」

「任せろ。きっちり登ってお宝を拝んでくるぜ!」


 『平成会の〇島忠〇』の異名は伊達では無い。

 煩悩で不可能を可能にする男の神業によって、見事に砂丘を踏破したのであった。


 登坂の様子は、随行していた撮影班によって余すことなく撮影された。

 編集者の趣味によってMADムービー風に仕立て上げられた動画は、目論見通りに絶大なインパクトを関係者に与えたのである。


 その後は、トヨタとの一騎打ちを制して『八八式小型トラック』として制式採用された。史実とはけた違いの数が量産されて、あらゆる局面で使い倒されることになるのである。


 一方で、敗れたトヨタもタダでは起きなかった。

 公道を走れるように仕様を一部変更して、民生モデル『トヨタ ジープ』として販売したのである。


 元が元だけに、その優れた走破性能は山間部や豪雪地帯などで重宝された。

 さらには、アジア向けに輸出されて外貨稼ぎに大いに貢献したのである。


 日本で生産が中止された後も現地法人によって生産が継続された。

 最終的な量産台数は、八八式を遥かに超える台数となったのである。







「この勝負、何が何でも負けられないっ! 絶対に勝つっ!」

「ドーセット公、相手は女性ですよ? いくらなんでも大人げないのでは?」


 ビーチバレー大会決勝戦。

 異様に気合が入っているテッドに、会長なモブはドン引きする。


「……今までの試合を見ても、そんなことが言えるわけ?」

「うぐっ」


 ジト目で反論するテッドに、ぐうの音も出ない。

 何よりも彼を焦らせていたのは、試合に負けた場合のマルヴィナのお願いがヤバ過ぎたからである。


『ショタ化して逆バニーで一夜を過ごす』


 ――と、いうのがマルヴィナのお願いであった。

 重度のショタコンである彼女の目の前で、そんなことをしたらどうなるかは火を見るよりも明らかである。


 ちなみに、テッドの転生スキルである物質召喚は、召喚するモノのコストに比例して年齢を吸い取られてショタ化する副作用があった。


 ショタ化を解除するためには、魂の契約者が年齢を捧げる必要がある。

 マルヴィナが年齢を差し出すことで彼女自身は若返り、テッドは元の姿に戻れるわけである。


 戦前のような大規模召喚の場合、そのコストは膨大なものであり戻るのに時間がかかった。逆に言えば、ローコストなモノを召喚すれば短時間で戻れるのである。


 マルヴィナが効率的に年齢を捧げれば、さらに早く元の体形に戻れる。

 現時点で判明している『効率的な方法』が、性的、倫理的、さらには男の尊厳的に問題があることを除けば、であるが。


(絶対に負けられない。僕はドMじゃないんだっ!)


 こんなことを考えてる時点で、内容はいろいろとお察しである。

 とにもかくにも、テッドの人としての尊厳をかけた勝負が今開始されたのである。


「トースっ!」

「よっしゃ、絶好球! 任せてくださいっ」


 試合開始直後、マルヴィナの殺人サーブを辛うじて捌くテッド。

 ネット際に上げられたボールに会長はタイミングを合わせる。


(……え?)


 ブルンブルンと震えるタンクトップ越しのスイカップを見て思考が停止する。

 会長よりも速く、高く飛んだマルヴィナである。


「ふんっ!」


 会長の手が届かない打点から、マルヴィナは必殺のスパイクを放つ。

 思わずガン見してしまった彼は反応出来なかった。


「ぬおおおおおおおっ!」


 必死に飛んでボールを拾うテッド。

 コート内にボールが戻ったのを確認して猛然とダッシュ。それを見た会長は、ボールをネット際に打ち上げる。


「でぇぇぇぇいっ! ……なんてね」

「えっ!?」


 スパイクを打つと見せて、フェイントで落とす。

 前衛の副会長な女性モブの意表を突いた見事な攻撃である。しかし……。


「なんで、それが拾えるんだよ!? チートだチートっ!」


 後衛に居たマルヴィナが瞬間移動の如くダッシュして捕球、ボールはそのままネット際へ上がる。そのまま、スパイクを撃ち込まんとする副会長。


「させるかぁっ!」


 先読みした会長が、コースを完全にブロックする。

 ここで彼は、副会長の目が据わっていることに気付くべきであった。


「ほげぇっ!?」


 顔面にスパイクが直撃してぶっ倒れる会長。

 そして、ボールは無情にもコートに落ちる。


「ダーリンの馬鹿ーっ! そんなに胸が良いのかっ!?」

「ちょ、まっ、誤解だ誤解!?」


 試合そっちのけで、痴話げんかを始める会長と副会長。

 どうやらリア充なモブたちのようである。


「あー、試合どころじゃなくなったし、今回は無効試合ということで……」


 これ幸いと、試合の無効を宣言するテッド。

 罰ゲームを回避出来るならば、手段を選んでいられないのである。


「さっきの得点は有効だから無効試合は筋が通らんだろ。メイドの勝ちで終わろうや」


 そこに、シドニー・ライリーが狙っていたかのようなタイミングで茶々を入れる。じつに楽しそうである。


「まだ1点じゃん!? そういうことなら徹底抗戦するぞごるぁ!」

「今日は車中泊で、しかも夜間の移動があるから延長戦は不可だ。あきらめろ」

「そんなぁぁぁぁぁっ!?」


 必死の反論も虚しく、勝負はマルヴィナ・副会長ペアの勝利となった。

 そして……。


「テッド。今日は楽しみましょうね?」

「い、嫌だーっ!?」


 必死の抵抗も軽々と封じられる。

 ドナドナされるテッドを見て、その場にいた全員が敬礼したのであった。


 最終的に、鳥取砂丘パークのプレオープンイベントは成功裏に終わった。

 彼らの残したデータを元に施設に改修が加えられて、正式オープン時には大盛況となったのである。


 イロモノ揃いで距離を置かれていた平成会鳥取県人会であるが、この功績で平成会中央への影響力を高めることになった。しかし、ひたすらにゴーイング・マイ・ウェイな彼らは、そんなことにはお構いなしに鳥取県の魔改造に勤しむことになるのである。






以下、今回登場させた兵器のスペックです。


日本内燃機 八八式小型トラック


全長:3.88m

全幅:1.52m

全高:1.7m (スペアタイヤのぞく) 

重量:1.2t

速度:80km/h

行動距離:200km

積載量:450kg(後部荷台)

エンジン:空冷V型2気筒ガソリンエンジン40馬力

乗員:2名


この世界における『くろがね4起』

史実よりも10年早く量産が開始されている。


人員輸送や偵察のみを考慮していた史実とは異なり、平成会の横やりである程度の積載も考慮したピックアップトラックとして完成している。


後部の3人目の座席を取り払うことにより、全長を大して伸ばさずに広い荷台を確保しているが、代償として助手席に機関銃を載せて運用することは出来なくなっている。


小型軽量で優れた走破性は受け継ぎつつも、ある程度の積載が可能なために非常に使い勝手の良い車両となった。史実のテクニカルのように対空機関砲や簡易ロケット砲を荷台に搭載したりと、現地改修モデルが豊富なのも特徴である。



※作者の個人的意見

くろがね4起のピックアップトラックバージョンです。

ガルパンでカモさんチームが乗っていたやつですね。あれとは違って二人乗りですけど。


軽量小型で、そこそこ荷物も積めるので軽トラ感覚で大活躍してくれると思います。この世界の帝国陸軍に真に必要なのは、正面戦力じゃなくてこういった補助車両なんですよね。


全力でアトラクションを楽しむ回でした。

ことごとく、テッド君が犠牲になってる気がしますが気のせいですw


>着ぐるみ

いわゆるご当地キャラというやつです。

鳥取県のは、愛嬌のあるキャラが多いですね(*´ω`)


>平成会鳥取県人会

都道府県の数だけ存在する平成会県人会の中でも、屈指の変態揃いだったりします。

だからと言って、他の県人会がまともというわけでも無いのですが(酷


>鳥取砂丘パーク

この時代の鳥取砂丘が厄介者扱いされているのを不憫に思った県人会が作り上げてしまったアミューズメント施設です。県から一切の支援を受けることが出来ないのを逆手にとって、県人会の趣味が全開な施設になっています。


駱駝らくだ乗り

史実の鳥取砂丘でも乗ることが出来ます。


>トマス・エドワード・ロレンス

史実より活躍出来ませんでしたが、その分趣味に生きています。

バイク事故に遭うこともありません。


>らくだレースを公営ギャンブル化

中東では普通にらくだレースがあります。

人間の代わりに機械を載せて走るのがシュール。


>利益で車両を福祉団体に寄付

競艇なんかでよくやってます。

健康診断の車両が寄付されてたりしますね。


>史実のご当地グルメ

本編で描写した意外にも鳥取県のご当地グルメはあります。

是非調べてみてくださいね(*´ω`)


>外国人にいきなり精進料理尽くし

前回宿泊した松琴館は精進料理のフルコース!

周辺の寺巡りのために2日間宿泊して肉は全くなし。お寺巡りで出されたスイーツも羊羹と抹茶オンリー。これは酷い…(;^ω^)


>『す〇ば珈琲』

この世界の日本では国内初のコーヒーチェーンとして全国に展開中。

ライバル?のス〇バが上陸するのは何時の日になるやら……。


>沖縄や小笠原、屋久島等でコーヒーの栽培が可能

こ〇亀でもネタにされてましたが、日本でもコーヒー栽培は可能です。商業ベースに乗せるのが難しいですけど。


>コーヒーフロート

喫茶店の定番メニュー……なんですが、最近は生粋の喫茶店を見つけるのが難しいですよね。

たまたま見つけても、一言さんお断りなオーラが店舗から漂ってくる気がして入りづらいんですよね(´・ω・`)


>カップル用ストロー

バカップル御用達。

最近はあまり見ない気がします。


>ビーチバレー普及委員会

鳥取県人会の中でも、ビーチバレー経験者が集まっている一派。

ビーチバレー普及のために日夜頑張っています。ちなみに、会長と副会長はカップルだったります。


>御年34歳

第1話が1910年で17歳だったので、既に17年経っているんですよねぇ。

思えば遠くに来たもんだ。


>陸軍の平成会派

相も変わらず厄介ごとに巻き込まれていますが、現場に出れるだけまだマシです。


>除隊して民間に就職

運転が荒いので神風ドライバーとして恐れられていたりします。


>トヨタがジープもどきを持ってきたのが悪い!

史実でも競作に参加しています。

正確にはトヨタの前身である豊田織機ですが。もっとも優れたモデルがくろがね4起として採用されたわけです。


>AK10型

史実では、くろがね4起の後継として開発。

鹵獲したジープを参考にしつつも、外観は真似るなという無理難題の末に開発したものの時間切れ。この世界では、トヨタ内部の平成会メンバーがウィリスMBっぽいデザインに仕立てています。ワイルドウィリスかっこ良いよね!(オイ


>『平成会の〇島忠〇』

GS〇神はおいらのバイブル。

それはともかくとして、今後のダークホースになりそうなモブです。煩悩パワーで無茶苦茶するし、親譲りの商才もあるので敵に回したくないですねぇ。


>『トヨタ ジープ』

上述のAK10型を公道を走れるようにしたもの。

これがランクルにつながるのか、それともジープのままで終わるのかは作者の胸先三寸ですw


>『ショタ化して逆バニーで一夜を過ごす』

内容的に18禁間違いなし。

リクエストがあったら、ノクターンで書くかも?(マテ


>タンクトップ越しのスイカップ

服越しとはいえ、暴力的な質量が目の前で暴れまわっていれば、思考停止してしまうってもんです。リアルで是非ともお目にかかりたいものですな!(;゜∀゜)=3ムッハー

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― 新着の感想 ―
[一言] >沖縄や小笠原、屋久島等でコーヒーの栽培が可能 海無し県の者ですが、ここで貰ったコーヒーの種から2本ほど自宅(not温室)で育っています。
[一言] 「ちちしりふとももー」のセリフがほしかった
[一言] 史実だとイギリス人って紅茶に負けないくらいコーヒーも飲んでいたはずなんですけどなんか変化あったんですかね。
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