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ステファニーは、サロンに入る前に目を閉じると、自分を励ますように大きく息をはいた。そして、出来るだけ淑女に見えるようにと気をつけ一歩をふみだした。
「遅くなり申し訳ありません。初めてお目にかかります。ステファニー・リッチモンドでございます。」
ステファニーは淑女の礼をした。
ゆっくり顔をあげると、優しい眼差しで見つめるカーティスと目を見開き驚いた顔のブラッドリーがいた。
ブラッドリーの顔を見て、やはり黒い瞳に驚き恐怖を感じているのではと、ステファニーはあわてて視線を落とした。
カーティスは優しい声でステファニーに話しかけた。
「ステファニー嬢、君は覚えていないかな。私は、君が二歳ぐらいの頃に一度あったことがあるんだよ。あの頃も可愛かったがますますかわいいレディになったね。さあ、座って話でもしよう。」
「ありがとうございます。」
ステファニーは、父と母の間に座るとまた下を向いた。
「さあ、ブラッドリー。お前も挨拶をしなさい。」
カーティスに促され、先ほどまで固まっていたブラッドリーはあわてて挨拶をした。
「ブラッドリー・ミルハントです。」
「息子はステファニー嬢と同じ年なんだ。突然なんだが、良かったら友達になってやってくれないかね。わが息子は、言葉は忘れるほど可愛らしいステファニー嬢と是非友達になりたいみたいだ。」
カーティスは笑いながらしゃべった。
ステファニーは、突然の申し出に驚いて顔をあげた。
「父上、何も突然その話をしなくても。ステファニー嬢も驚いているではないですか。」
ブラッドリーは、とてもあわてていた。
そして、一つ深呼吸してからテファニーに視線を送ると話し始めた。
「ステファニー嬢、父上が変な事を言ってすみません。でも、本当にもしよろしければ私と友達になってもらえませんか。」
ステファニーはどう答えてよいかわからなかった。
(私に友達…。でも、また裏切られたら。怖い…。)
そんな考えが頭を回っていた。
毎度短くてすみません。