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その様子を見ていた、ブラッドリーとアイリッシュはステファニーのそばに来ると、そっと声をかけた。

「ステフ、大丈夫?」

「うん。もう大丈夫。二人ともありがとう。」

「本当に良かった…。本当に…。」

ステファニーとアイリッシュは、抱きしめあった。

「さあ、戻ろう。みんなのところへ。」

ブラッドリーは、二人に声をかけた。

そして、三人は手を握ると強く念じた。

「みんなの待つところへ。戻れ!」


ステファニーが、目を開けると先に目を覚ましたブラッドリーとアイリッシュが心配そうにしている顔が見えた。

「ブラッドリー、アイリッシュ。」

「ステフ!」

「良かった。」

目を覚ましたステファニーに二人は涙を流して喜んだ。

「ステファニーさん、気分はどう?」

オリビアがステファニーに声をかけた。

「オリビア先生。少しめまいがしますが、大丈夫です。先生、私はどうしてここにいるんですか?記憶が曖昧で…。」

ステファニーは、体をゆっくりと起こすと尋ねた。

「それは、僕から説明する。」

部屋の端にいたクラークが、エドワードを引きずりながらやってきた。そうして、図書館であったこと、ステファニーの闇が外に溢れそうになり、オリビアの力で闇の力を一時的に抑えた事を話した。

「そして、君の友達が君の心へと入って闇を払ってくれたんだ。」

「体からは、闇の力は消えているわ。もう安心よ。」

オリビアがステファニーに今の状況を説明した。

「ブラッド、アイル、ありがとう。オリビア先生も、ありがとうございました。」

ステファニーは、みんなにお礼を言った。

「ステフが戻って来てくれて良かったわ。」

「ステフ、お帰り。」

アイリッシュとブラッドリーは、ステファニーの手をぎゅっと握った。

「ステファニー嬢、本当に悪かった。僕が早くエドワードの行動に気が付いていれば、君をこんな目に合わせることはなかったのに。さあ、エドワード。お前も彼女に謝るんだ。」

しかし、エドワードは、ステファニーに謝らないだけでなく、ステファニーを見ることもなかった。

「ちょっと、どういうつもりなの。」

「ステフに早く謝れ。」

アイリッシュとブラッドリーは、エドワードの様子に怒りをぶつけた。そんな二人を制するとステファニーはゆっくり話始めた。

「確かにエドワード様には裏切られたのかもしれません。でも、不安で心が潰れそうになった時、エドワード様に話を聞いて頂いて、心が救われたのも事実です。だから、謝罪はいりません。」

「ほら、みろ。俺は彼女に対して何も悪いことはしていない。彼女が闇を持ったこととは無関係だ。早くこの拘束を外せ。」

ステファニーの言葉に、エドワードは、開き直った。

「しかし、他の方にしたことはしっかり反省して、その人たちには謝罪して欲しいと思います。」

そういうとステファニーは、エドワードに向かって手をかざした。すると、ステファニーの手から光る蝶が現れ、エドワードの上でヒラヒラ飛んだ。そして、光る鱗粉をエドワードに振りかけるとスッと消えた。

すると、エドワードの口が歌うように、学園で行ったさまざまな事を白状し始めた。エドワードは驚き、口を塞ごうとしたが、拘束されているため出来なかった。

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