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話を邪魔しようとしたエドワードは蔦の魔法で縛られていた。

「最近、心に闇を抱えた女生徒が増えていたのは、これが理由だったのね。彼女達の闇は小さいものが多かったから浄化することが可能だったから良かったけど。普通、小さな心の曇りは、誰かに相談する事で晴れることが多いの。でも、王子に関してでは誰にも相談出来なかったのね。かわいそうに。」

「ステファニーに関しては、直接何もしてない。あいつは勝手に闇を持っていただけだ。僕は関係ない。」

エドワードは、ただ自分は悪くないと繰り返すだけだった。

「ステフは、お前を信じてたんだ。それなのに、あいつを騙して裏切って、そして簡単に捨てるなんて。変な噂まで流して孤立させておいて、何もしてないなんてよく言えるな。」

ブラッドリーは、エドワードにつかみかかった。

「ブラッド、落ち着いて。今はそんなことしている場合じゃないわ。ステフを助けなきゃ。そうでしょ。」

アイリッシュは、ブラッドリーをエドワードから引っ張り剥がした。

「私達がステフを助けます。先生、やり方を教えて下さい。」

アイリッシュは、コンラッドの方をじっと見つめた。

「分かった。では、説明しよう。」

コンラッドは、アイリッシュとブラッドリーに説明を始めた。

「まず、今かかっている癒しの魔法の膜の力を少し弱める。そのすきに、彼女の体に触れなさい。そうすれば、一瞬で君たちの意識は飲み込まれる。意識に入ったら君たちの魔法で彼女の闇を出来るだけ弱めて欲しい。癒しの魔法が使えない君たちには浄化は無理だ。しかし、直接的に働きかけて弱めてくれれば外からの浄化が効くかもしれない。やってくれるか。」

「「わかりました。」」

ブラッドリーとアイリッシュは、強く返事をした。

「もし危険だと思ったら外へと強く念じなさい。それを受け取ったらすぐにあなた達を彼女の意識の中から助け出すわ。完全に闇に飲み込まれないうちに必ず帰ってくるのよ。」

オリビアは、ブラッドリーとアイリッシュを抱き締めた。


オリビアが魔法を弱めた隙に二人はステファニーの手に触れた。その瞬間、二人はうめき声をあげると、意識を失った。

「あとは、この二人にかけるしかない。三人の家族にすぐ学園にきて欲しいと連絡をしてくれ。この状況について説明をしなくては。」

コンラッドは、他の教師にステファニー、ブラッドリー、アイリッシュの家族に至急連絡をとるように伝えた。

オリビアは、必死に癒しの魔法の強化に努めていた。そして、何か異変がないかと気を配っていた。

(頑張ってね。絶対帰ってくるのよ。)


ステファニーの心の中に入った二人は、黒い球体の前にいた。

「あれは、何…。」

目の前の球体の中にはステファニーがいた。そして、球体の中でステファニーは気を失っているようだった。

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