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本日2話目です。
しかし、予想外の事が怒った。
育てた苗は、花が咲いても実があまり実らなかった。花が枯れても実が付かなかったり、実がついても小さかったりした。そして、味も美味しくなかった。
「ごめんなさい。」
ステファニーは深く落ち込んだ。
「大丈夫だよ。だって初めてだったんだし。それに、葉っぱはすごく元気じゃないか。きっと次はたくさん実がなるよ。」
「そうよ、ステフ。きっと次は大丈夫よ。一緒に頑張りましょう。」
そこで、三人それぞれ一株ずつミニトマトを育ててみることにした。
ステファニーの苗は今回も葉っぱをたくさんつけすくすく育った。
ブラッドリーとアイリッシュの苗はステファニーと比べると葉っぱは少なく小ぶりに見えた。
「やっぱり、ステファニーは育てるのが上手ね。きっとたくさん実をつけるわよ。ブラッドの苗なんてすごく小さいもの。きっと実は少ないかもね」
「それは、アイリッシュのも同じだろう。」
「大丈夫よ。二人のもたくさん実をつけるわ。」
たくさん実をつけたのはブラッドリーとアイリッシュの方だった。
「大丈夫よ、ステファニー。もしかしたら、水をあげ忘れた日があったのがよかったのかも。」
「そうかもしれない。僕も世話するの忘れたことが何回かあったし。ステファニー、落ち込まないで。」
アイリッシュとブラッドリーはステファニーを必死に励ました。
「大丈夫よ。せっかくだし私もおいしいミニトマト作ってみたいわ。頑張ってみる。」
ステファニーは、ブラッドリーの願いを叶えてあげたいと思った。
(ブラッドリーは、今まで私のことをたくさん助けてくれた。今度は私がブラッドリーの願いを叶えてあげる番だわ。)
月日は流れ、ブラッドリーとアイリッシュは15歳になり、学園に入学することになった。その準備の為、二人はステファニーの元に来るのは少なくなった。
本当はステファニーも学園に入学する予定だったが、両親は娘が学園でいじめられるのではと、心配をしてステファニーを入学をさせなかった。その為、ステファニーは屋敷でシリルやエイミーに手伝ってもらいながら、実がたくさんなるミニトマトを育てようと頑張っていた。
二人の言っていた通り、水をあげない日を作ってもステファニーの苗は実をつけなかった。
そこで、シリルの知り合いの人に育てた苗を見てもらった。
すると、葉っぱの成長の方に栄養がいきすぎているといわれた。そのせいで、花の方に栄養が回ってこないため、実がならないそうだ。
「肥料と水のやり過ぎに注意してください。」
ステファニーは言われたように、いつもより肥料や水を少なくしたが何故か葉っぱは元気に繁った。数を減らしてもすぐ次の葉が育った。
(どうしてかしら。花ならちゃんと育てられるのに。)
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