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「やっぱり、ステファニー様は優しい眼差しの方ですわ。」

「これで、もっと仲良くなれる気がします。」

メイリーンとアイリッシュはステファニーの瞳を見ても怖がる様子もなく、ステファニーは安心した。

目を見て話すことに、最初はとてもステファニーは緊張していた。でも、ステファニーの育てている花の話や美味しいお菓子やお茶についてなど、ブラッドリーを置き去りにしながら女同士三人で楽しく話をした。そんな三人の姿を見て、ブラッドリーはステファニーをこの二人に合わせて良かったと思った。

(最初はどうなるかと思ったけど、ステフは本当に楽しそうだ。)

「おば様、ブラッドがなんかにやけてますわよ。」

「あら、ほんと。まぬけな顔になってるわ。」

((ステファニー様にぞっこんなのに、これではむくわれる日は遠いわね…。))

メイリーンとアイリッシュは、同じことを思い、哀れみの視線をブラッドリーに向けたが、当の本人は気がついていなかった。


楽しく話をしていた時、アイリッシュはお祭りがあるのを思い出した。

「そうだ。今日は収穫祭なんです。ブラッドと楽しんできてはいかがですか。」

「アイリッシュ様のお言葉は嬉しいのですが、やはり瞳を見せるのは怖くて…。」

ステファニーは、無理だと首をふった。

「もしかして、そうおっしゃるかと思って、実は、これをお持ちしました。」

アイリッシュはステファニーにおもちゃのサングラスを渡した。

「本当は何もつけずに楽しまれるのが良いのですが、もし気になるのでしたから、これをかければ瞳の色も気になりませんでしょ。じつは、お忍び用の服もお持ちしましたの。サイズが合うか心配でしたが、きっと大丈夫ですわ。ブラッドと行ってみてはいかがですか。」

アイリッシュは、いたずらっ子のような笑みを浮かべた。

「ステフ、怖いなら無理しなくていいよ。でも、出かけたいなら僕がちゃんとそばにいるから。」

ステファニーは悩んだ。髪をあげ、自分の目で町をみるなどずっとしてないし、人の目を見て話すのは怖い。

しかし、アイリッシュの気持ちは嬉しかったし、お祭りを見てみたい気もした。

「ブラッド、助けてくれる?」

「もちろん。じゃあ、一緒に行こう」

ステファニーを見て、ブラッドリーは笑顔でうなずいた。

「ステファニー様、楽しんできて下さいね。」

「ブラッド、ちゃんとステファニー様をお守りするんですよ。」

「もちろん、わかっています。」

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