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アイリッシュとメイリーンは、ステファニーとブラッドリーをおいてけぼりにして話始めた。
「女の子の話なんてしないブラッドが楽しそうに話すんですもん。絶対お会いしたかったの。」
「私も、あんなに花になんか興味が無かったブラッドがステファニー様の為に花を調べてプレゼントしたいって話を聞いた時はびっくりしましたわ。」
「おば様、こんなに可憐なステファニー様なら、しょうがありませんわ。女の私でもうっとり見てしまうもの。」
ステファニーは、二人の話にますます目を伏せた。そんな姿をみたブラッドリーは、ステファニーを気遣った。
「ステファニー、大丈夫?」
ブラッドリーは、メイリーンとステファニーを睨んだ。
「二人とも、やめてくれ。そんなまくし立てたらステフがビックリするじゃないか。」
「ごめんなさい、ステファニー様。本当にステファニー様に会えたのがうれしくて。」
アイリッシュはあわてて、ステファニーにいった。
「そんな、黒い瞳の私など会いたいと思っていただけるような者ではありません。」
ステファニーは、目を伏せながら話した。。
「もしかして、瞳の色を気にしてらっしゃるのですか。」
アイリッシュは、心配そうに言った。
メイリーンとアイリッシュは目を合わせた。すると、メイリーンはふっと息を吐くと話始めた。
「そんなの気にすることありませんわ。だって、そんな瞳の色で内面が分かるなんておかしい話ですわ。」
メイリーンは、はっきりと言った。ステファニーは予想外の答えに驚いて顔をあげた。
メイリーンは、ステファニーを見るとニコッと笑った。
「私は赤い瞳だから、我が強いとなんど言われたか。こんなに愛情溢れるおしとやかな淑女だというのに、ひどいとおもいませんこと。瞳が表すというなら、私は青い目のはずだとおもいますの。」
メイリーンはステファニーの方を見ておどけるように言った。
「その通りですわ、おば様。私だって何度赤目の娘はわがままで我が強いといわれたか。ちょっと意見しただけで、すぐ言われるんですよ。本当に嫌になっちゃいますわ。」
アイリッシュもメイリーンの言葉に強く同意すると言った。
「本当に瞳の色で人を判断するなんて、失礼ですわ。私も子供の頃、話したこともない人から、赤目の我が儘娘って言われた時はキッと睨んでやったこともあるんですのよ。私の何を知ってるのって。」
「瞳の色なんてずっと変わらないのにひどいですわ。意見一つ言っても赤い瞳の私は我が儘って言われるに、黄い瞳の方は無邪気だからしょうがないって言われるんですよ。」
いつのまにか二人の愚痴大会にブラッドリーはあきれ、ステファニーは、二人の会話に驚いて目を見開いた。
今まで、ステファニーにとって瞳を隠すのは当たり前な事であり、瞳の色で悩んでいるのは自分だけだと思っていた。瞳の色に翻弄されるの何色でもあるのではないかと思った。
そして、瞳の色と内面なんて関係ないと言ってくれる二人に心が熱くなった。




