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バーンエンドグラディエーター 煉獄のアルケミスト  作者: なつみかん
第1章《煉獄のアルケミスト》
8/12

before I knew it

黒猫襲撃から帰還中ライアン王はバタフライ・スターの襲撃の足止めを買って出る。

しかし何故かリュカ達の馬車に現れたバタフライ・スター、そしてリュカの妖怪としての真の姿の解放。

バタフライ・スターとの激闘の後リュカが目を覚ました場所とは、、





目を覚ますとそこは木々の中、鳥のさえずる声と風が葉を揺らす音が聞こえてきた。

『これは夢。』


「おお、おめぇさん起きたかい。」


声の主の方をゆっくりと見る。

首が痛くて早く首を回せない、

「あんたはっ、」


「旦那覚えていたかい、お久しぶりにお目にかかります風来坊の風見鶏でごぜえやす。いやまことの名は()()()と言いやす。風見鶏は仕事と言ってもいいでしょうか、それについてはまた話しやす。」


「そうか、今私はどういう状況だ。体がうまく動かないのだが。」


「そうでしょうな、旦那は三月みつきも戦っていらしたからな。」


「みつき、みつきだと!?三ヶ月も戦っていた?誰とだ。」


「やはり思い出せねぇと来ましたか。まあ無理もございやせん、あんさんの丸薬はあるものが混ぜられていたんですから。そうでなけりゃああっしが揉め事に関わるこたぁありやせんからね。あれはあっしの落ち度でもありやした。」


「説明してくれ頭がぼうっとするのだ。」


「かしこまりやした。まず旦那に丸薬を投げ渡したのはあっしです。丸薬自体はウキヨエ国まで行き忍び込んでとって参りやした、あっしの方が先に着くとは思いやせんでしたが。」


「小次郎のことか?」


「そうです。小次郎という方はその工場に忍び込んだときお見かけしました、その時に声をあっしは聞きやした。特技と言っちゃあなんですが声を真似るのが得意でしてね、信用第一ですから小次郎殿の声でリュカの旦那をお呼びしました。」


「なるほどそれで、、、、、アシュラは!!シェラはどうなった!!!!!!!!

ライアン王もガンズイもだ、ダーティー・スター。ダーティー・スターはどうなったのだ!!!」


「早くアルケミスト様を見つけねば、国を救わねばいけない、その前にシェラか。ライアン王は…」


「頭がパンクしていらっしゃるようで、あっしがきちんとお話ししやしょう。ただ旦那どんな事を聞いても暴れないでくだせえ。」


「わかった。はやく!」


「まずシェラという方はあっしも知らねぇ、あっしが知っているのは旦那とウキヨエ国のことだけでぇ。まず旦那だがダーティー・スターとの戦いはまぁ凄まじかった、負傷したダーティー・スターを追い詰めあと一歩という所まで旦那は追い詰めていらした。その時だ…


『さぁ、降参しろダーティー・スター。私はライアン王を救助に行く。』

『行ってみやがれ面白いもんが見れるぜ。』

『なんだと? うっ[ドクンッ、ドクンッ]』

『お前のも()()が入ってやがるのか、残念だったなただ俺の身も危ねぇなあこれは。』


といった感じで様子がおかしくなった旦那は暴れ始めました、そこからは暴れた旦那に呼応するようにダーティー・スターもあれは修羅の側の男、人の身でありながら軍鶏のような暴れっぷりを見せ一週間は戦っておられました。気絶した旦那をここに連れて来る途中何度も暴れ出した旦那と約三ヶ月は気絶させながら連れて来やした。旦那はそれだけ暴れたぶんだけ早く毒素が抜けたようですが。」


「私がそんなことに。」


「へえそれにはあるものが関係しております、それは僻地に生えるといわれる桃という実です。これは妖怪には危険なもので一般的には知られていませんが妖怪が食せばその凶暴性は手がつけられなくなります。」


「それが含まれていたと。」


「へい、ただそれがまずかった。薬を盗まれたウキヨエ国の者たちは新しく作られたその丸薬を服用していたんでさぁ、当然ですが。つまり、」


「皆も同じようなことに!?」


「その通りでやす、そして国王も。何もかもが仕組まれていやした、大いなる危機も迎える間も無く…

ウキヨエ国は国としての機能を全て失いやした!!」


「…」


「ショックは大きいでしょうが事実でございやす。そして王が妖怪として解き放たれたということは、もうお分かりでしょう?」


「…そうかウキヨエ国の王とはつまり妖怪の頂点ぬらりひょんであるということ、その王が妖怪として暴れるということは。」


「そう、国が暴れるということ。何百年と妖怪の一族が繰り返して来た大罪、《百鬼夜行》の再来でやんす!!!!!!」



「もはや大陸は戦争状態、王は討たれましたが全く勢いは収まることを知りやせん。ウキヨエ国の情勢を知らない他国はその軍勢へ攻撃の手を緩めることはありません、これが戦争でやんす。」



「そうか。」


「嫌に落ち着いておりますようで、おとなしいフリをしていきなり飛び出して行ったりしなさんな。それは許しやせん。」


「いやもはや《煉獄のアルケミスト》どうこうの話では無くなったのでな、どうすることも出来ぬ。話が大きすぎて実感さえないのだ。」


「確かに、しかし!今だからこそ!《星》の力が必要でありんす。星とは形を描き始めて力を持つもの、一つ一つはただの点でも結めば何らかの形を表すのでありますよ。」


「私にどうしろと?今聞いた事が事実ならもう出来ることはない。」



「いやあるにはありやす、それには星の力が不可欠。旅を続けなさい旦那きっと上手く行く、星を探し結ぶのでさぁ。そうしなければ何も始まりやせん、今この現状を変えられるのは旦那だけだ。それではお前たち旦那を頼むよ。」


「おぉーーーー!!まさせてカザミ!」

側から小さく力強い声が沢山聞こえて来た、しかし首をうまく回せないので下を見る事ができない。



「カザミ、お前は一体。」


「あっしですか、《渦》とだけ言っておきやしょう。旅を続けてくだせぇ旦那あっしもその為に動いておりやす。また会えること楽しみにしてますぜ。」


声はだんだんと遠のいていった、久しぶりの目覚めにはあまりに衝撃的な現実味のない話だった。そう思いながらまた私は眠りについた。






バッ

「シェラ!!」

「わーーーーおきました、おきましたよみなさん。

これが我々のきゅうせいしゅ様なのですねー。」

パチパチパチパチパチ

大きな拍手に包まれている、まだ夢の中なのか


「いやいや夢ではありませんよ!ここは夢の森我々妖精と呼ばれる種族の隠れ家、その実態は…」


ポカンッ

「ピカルもったいぶらないの!ごめんなさいね妖怪が珍しいみたいでこの子たち喜んでいるの。」

「いたいよーぞくちょー。」



「あなた方は?」

その生き物達は小さくしかし美しい声をした生き物だった、体皮は木の木目のようになっている。目は黄色く輝き宝石のようだ、背中には小さい羽のようなものもある。


「私たちはマンドラゴラ歌を愛し木々と生き物との繋ぎ目、地上の生き物達からは妖精と呼ばれているわ。紹介が遅れました私は《族長のララナ》よろしくね。」


「私はウキヨエ国兵士のリュカだ。私の祖国は本当に滅びたのか?」


「カザミから説明があった通り厳密には滅びてはいないわ、しかし国としてどれだけ続くかは時間の問題よだからこそあなたがなんとかするの!生まれ故郷なんでしょう?まあ確かに地上に出ていないあなたには実感はないでしょうね。」


「ああ正直今も夢の中なのでは無いかと思っているほどだ。」


「無理もないわ三月みつきも経っているんですもの、よろしいならばピカル着いて行ってあげなさい。我々マンドラゴラなら死ぬことはありません、何処かで捕まれば助けに行きますから。」


「やだよぞくちょー!おれは絶対いかないぞ!」


「命令です。やぶるなら恋人のカッタにはもう会わせません。」


「えぇーーーーー。」


「君は女なのか!?」


「なんだよ!もんくあるのかよ!!ぞくちょーーこいつデリカシーがないぞ、こんな男とは無理だ。やっぱりカッタみたいな男でないと。」


「いいから行ってらっしゃい!!!」

ピカルと呼ばれたマンドラゴラはあまりの声量にびよよよんと揺れている。


「わかりました、おいリュカ行くぞ!そうと分かったら出発だ。国を救うんだろ?ならいそがねぇとな休みは十分とっただろ、俺はだらだらするのはきらいなんだ。」


「ああそうだな、私もまだ何が何だか分かっていないが分かることが一つある。」


「何だ言ってみろよ、気に入ったら着いて行ってやるぜ。」


「私は何とかこうして生きている、そして国を救う機会が思ったよりも早く訪れたという事だ。難しいことはこれからやって来る、ならばまずは動き出そう!!動き出さねば何も変わらないのだそして、短い間であったが私にも旅の友がいた。」


「そいつをまずは探そうってわけか、いいじゃねえかシンプルで気に入ったぜ。着いてこい森から出るぜ。」


「ララナ族長よ看病助かった、カザミのつてであろうが皆のおかげで無事こうしてまた走り出せる。感謝する。」


「はいご武運を、また遊びに来て下さいな。」


「カザミが出て行ったのはいつだ?」


「三日前です。急ぎなさい勇敢な若者よ。」



「ピカル行こう。」

「なぁに仕切ってやがる、俺がリーダーだいくぞ!」





こうしてリュカの新しい旅が始まる、大陸で何が起こっているのかそしてリュカの祖国ウキヨエ国を救うことは出来るのか?予定よりも半年以上早く訪れた《大いなる危機》、しかしこれは本当に大いなる危機なのだろうか。一年後に本当の大いなる危機が待ち受けているのか?それは誰にも分からない。









_______???


「いやはや大変だ。これはそろそろ俺が動かなければいけないようだな…」





リュカ


◆主人公 ウキヨエ国出身 半妖


その正体は《白面の化け狐》と呼ばれるウキヨエ国随一の戦士。のっぺらぼうと化け狐のハーフで顔は無いが狐の様な赤い文様が顔に浮き出る。


持ち物:王家の七つ道具

残り6個。 その内の一つ《絶えずの××××》




アシュラ(シェラ)


◆《煉獄のアルケミスト》の妹

魔法使いであり、光を操る。

ヴァイオリンを弾ける。



《煉獄のアルケミスト》

◆アシュラの兄、星と呼ばれる者の一人



◆運命を変える者をそう呼ぶ



バタフライスター

◆《反逆のカリスマ》と呼ばれる強敵

体には今までの戦いの傷があり、戦いで失った腕や足を何らかの方法で蘇生させている。



カザミ(風見鶏の風来坊)

◆謎の人物



マンドラゴラ族

◆カザミに頼まれリュカを看病していた


ピカル

◆リュカの新しきパートナー


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