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才能を持て余す変態少女曰く  作者: かえーまる
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変態少女現る

濱岸尋文(はまぎしひろふみ)は東京サブウェイライナー八重洲線に乗って、学校の最寄り駅である荻窪駅から自宅の最寄り駅、中野坂上駅へ向かっていた。この日は新学期が迫っている春休みの終盤で、最後の補修を受けていた。

 私立星塚学園に通う濱岸は、学校に行く手段として地下鉄八重洲線を利用する。ちなみに八重洲線というのは荻窪駅から池袋までを結ぶ東京に建設された2番目の路線で、学生が多く利用する路線でもある。


中野坂上駅に到着する頃、車内に非常サイレンが鳴り響いた。

「お客様にお知らせいたします、只今防護無線を受信しました、安全確認をしますので少々お待ちください」

 車掌は冷静な声で案内をした。この路線はかなり近代化された設備を持っているにも関わらず、ATOという自動列車運転装置を使用しない上、運転士のみのワンマン運転すら行っていない。にもかかわらずホーム柵は備えられている。

「こ、これは東村京太さんの小説にもあるような鉄道ミステリーですか! こんな場面に遭遇するとは」

 声を上げたのはロングヘアーの中学生、峰坂羅虹(ほうさからく)。私立中野みなみ中学校に通っていた中学生で、とある中学校に転校する美少女。

「お客様にお知らせいたします、このA1808列車に爆弾が仕掛けられているという連絡が入っております。不審物を見かけた方は中野坂上駅にて駅員にご連絡下さい。当列車は中野坂上で運転を打ち切ります」

 車掌は相変わらず冷静な声で案内をした。

「なんと! 爆弾ですと!」

 峰坂はなぜか目を輝かせている。周りの乗客は呆れた顔で見ている。

いっぽうの濱岸は、ひたすらスマホをいじる。イヤホンをつけたままで周りの状況が掴めていないようだ。

「ご案内します、爆弾は確認されませんでした。」

 車掌は少し喜んだような声で言った。ドラマや映画のような展開を望んだが叶わなかったと落ち込む峰坂はスマホに目をやって、無意識に動いていると何かにあたった。

「あっ、すいません」

 と峰坂が言うと、ぶつかった相手である濱岸は飛び跳ねそうなぐらいに驚いた。

「ふぁっ!? あ、すいません」

 終点となった中野坂上駅に到着した列車は、何事も無かったかの様に乗客をおろして中野富士見町駅に向かった。

「お客様には大変ご迷惑をお掛けしました、申し訳ございません」

 駅員は続いて池袋方面に乗車する乗客は後続の列車を利用するように言った。

峰坂はわずか2分程度の間に起きたことは不自然、怪しいと感じた。確かに、突然爆弾があるなんて言われたと思ったら撤回されたのだ。

濱岸も心の中でつぶやいた。

「絶対なにかあるだろうな」

と。


初作品でしたがいかがでしたか?素人ですが投稿してみました。高評価頂ければ今後も続けるつもりです。

口下手なチキン、かえーまるですた。

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