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名のない二人の物語

彼女はいつも

作者: quark hound

僕は言った。


なにを言ったかは覚えていないが

とにかく卑下する言葉が口から漏れ出たのだ。


それを彼女は耳ざとく拾い上げて

少し不機嫌そうにこう言った。


「それって意味あるの?

自分を悪く言ったり

情けない顔したりして

それで状況は良くなるの?

あなたは成長できるの?」


言葉の上では疑問の形をしているが

それは明確な批判だった。


そうだ。

僕の経験則が示している。

なにも変わらないと。

なに一つ成長には繋がらないと。


ハッとして彼女の目を見る。

その目には(いつく)しみの色が宿っていた。

彼女はいつも正しい。

僕は微笑(ほほえ)んでこう言った。


「そうだね。ありがとう」


彼女は満足気に(うなず)いた。

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