7話:魔王の娘
修正:
6話>
蓮は、フィルの話した言葉から、外で話すべき ことでは、無い物事だと判断→蓮は、フィルの話を外ですべき事ではないと判断して
魔法について:
ワープ:一度訪れた事のある場所の名前を言い、頭の中に思い浮かべる事によってその場所に移動するための扉を作る事が出来る移動魔法。多くの者が使う事が出来る。欠点としては、メギドから別の世界に行くこは、出来ず、メギド内しか行けない事と、結界等が存在すると移動できないという2点が挙げられる。しかし、便利な魔法であることには、変わりない魔法である。
作中では、蓮は、転移場所の名前をフィルから聞いたことにより1つの条件は、満たしましたが、もう一つの条件の行ったことがある場所と言う条件を満たすことが出来なかったので、蓮は、アレリアに行くことが出来ませんでした。
フィルのエルフ族の話を聞いた次の日の朝、フィルと共に朝食を済ませた蓮は、装備品を準備して町の外に向かった。
「そう言えば蓮様、魔王の娘さんは、どこにおられるんですか?」
「俺が、魔界に作った『時の祠』と言うものがあって、そこで合言葉を言うと地下に行く階段が出現するからそこの地下室にいるよ。」
「その、祠と言うのは、魔界にあると魔物や魔族に壊されないんですか?」
「結界を幾重にも張っておいたから、魔物や魔族程度には、壊されないよ。」
「なるほどですね。でも、どうやってそこまで行くんですか?確か、魔界への門は、3年前の魔王討伐の後使用禁止になりましたし、ワープは、別世界に行くことが出来ないですよ?」
「俺のオリジナルの魔法で『次元跳躍』と言うのがあって、それで行ける。ワープと違ってこの世界から行き来できる世界なら別世界だろうと行ける便利な魔法だ。その代り、使用魔力が膨大で、多分だがフィルでも1度使えば7割の魔力を消費するだろうな。」
蓮の話に驚きっ放しのフィルだが、ふとある疑問を持った。
「そう言えば、魔界ってどんな場所なんですか?」
「それを今聞くのか・・・まぁ、聞くより見た方がわかりやすいでしょ?」
「それも、そうですね!」
「んじゃ、行くぞ。少し準備をするから待っててくれ。」
そう言って蓮は、地面に六芒星を書き始めた。
「んじゃ、行くか」
そう言って地面に書きあげた六芒星の上で蓮は、フィルに向かって手を差し出した。そして、その手をフィルが握ると、蓮が呪文を唱えた。
「次元跳躍、時の祠」
そういうと、六芒星が輝きを発し、目の前が真っ白になった。
――…――…――
気が付いた二人の目の前には、以前はなかった巨大な祠があった。そしt、周りを見てみると見慣れたマリードの外壁は、どこにも見当たらなかった。
「すごい。これが、時の祠。」
思わず言葉が出たフィル。
「さて、魔王の娘さんと久しぶりの御対面と行きますか。」
そう言った蓮は、祠に手をかざし言葉を発した。
「我、彼の者を封印せし者なり。我が名は、暁蓮。彼の者の封印を解き給え」
すると、ガタガタと、周りから音がしだした。最初は、注意しないと聞こえない程度であったが、次第に大地を轟かすような轟音となっていた。その音と共に、祠が、2つに割れて動きだし元々祠があった場所に階段が現れた。
「す、すごい。」
フィルは、目の前に広がる光景に驚きの色を隠せなかった。
「んじゃ、行くか。魔王の娘の元に。」
そう言って二人は、階段を下りだした。
階段を降りてすぐに扉があった。それを開くと中には、1人の美女がいた。真紅の瞳と腰のあたりまで伸びた瞳と同じ色の髪。そして、均整の整った身体。まさしく美女と言う言葉が似合う者がいた。しかしながら、その顔は、頬袋にヒマワリの種をたくさん詰め込んだハムスターのように頬を膨らませていた。
「ぶー、蓮おそーい。どんだけ待ったと思ってるのよ!」
「あぁ、わりぃな。すまない。」
「まぁ、何があったか知ってるから別にいいや。」
「ちょ!知ってるなら俺怒られる意味なくね?」
「細かいこと気にしたらダメだよ!で、そこにいる綺麗なお姉さんは、なーに?見た目からするとエルフ族みたいだけど、2年前のエルフ討伐戦の際にほぼ全滅したと思ってるんだけどねー。生き残りがいたなんて珍しい物が見れたなー」
「私は、フィル・リ・ベリルクと言います。仰る通り私は、最後のエルフ族です。」
「んとー、私は、カアラって言うの。カアラ・エル・リスティンだよー。さて、自己紹介も済んだことだし、蓮。そろそろ君の野望を教えてくれてもいいんじゃない?」
「そんな事言いながらお前知ってるだろう?」
「んまーなんとなくだけどねー。でも、そこのフィルちゃんは、わかってないみたいだよー?」
「そうみたいだな。俺は、エスティアに俺のスキル『ダンジョン作成』で、ダンジョンを作って軍隊を作りつつ、最終的には、エスティアを滅ぼす予定だ。あ、もちろん関係のない国民は、極力傷つけない予定だ。殺すのは、王族と一部貴族だけだ。」
「それに、追加して蓮の元パーティーメンバーだね」
蓮の話に追加するようにカアラが答えたが、蓮からすると何が何だかわからなかった。
「なんであいつらもなんだ?」
「そりゃー、蓮の強制帰還に一番協力した人物だからに決まってるじゃん?」
「へ?そうなのか?」
「もちろん。あの時の呼び出しもすべて策略だよー。」
「なるほど。確かに追加だな。」
「んー、とりあえず何となくは、理解できたが、カアラと私は、一体どうすればいいんだ?」
「俺に力を貸してほしい。」
「私は、別に構わないよー。だって、蓮と私を引き離したやつらだもん。死ぬより辛い目に合わせないと気が済まない」
カアラが、異様な殺気を放ちながら答えた。
「私は、蓮様の奴隷です。出来る限りの事は、努力いたします。その代りひとつお願いがあるんですが、よろしいでしょうか?」
「なんだ?」
「もしも、エルフの方々が、見つかるようなことがあれば、保護してほしいです。」
「わかった。んじゃ、これで決まりだな。」
そう言った3人は、エスティアに復讐することを心から誓い合った。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
魔王の娘が登場しました。女キャラが地味に増えてきました。そろそろ男キャラを出さなくては・・・
さて、次回ですが、ついに蓮がダンジョンを作ります。
ようやく次回からタグが、詐欺にならなくて済みます・・・内心少しホッとしています。
次回も楽しみにしていただけると有難いです。
※いつの間にやら総合評価が1000ptを超えていました。お気に入れてくれた皆様、評価をしていただいた皆様、この場を借りて心より御礼申し上げます。ありがとうございます。