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元勇者の復讐劇  作者: 麗月
3章:勇者と巫女と奴隷と
28/48

24話:奴隷の解放と噂

修正>


23話:


意志の確認のところにユリの名前が無かったため王国滅亡の賛成側に名前を追加しました。



そして、近い内に小説の名前を変えようかと思います。(仮)が、いつまでもついているのは、あまり好ましくないので・・・


題名が変わっても、変わらず読んで頂けると有難いです。


「蓮様、奴隷の解放とは、どういう事でしょうか?」


 真っ先にフィルが尋ねる。


「んー、さっき言った通り、奴隷としての戒め等を全てなかったことにしようかなって思うんだけど、ダメだったかな?」


「いえ、そう言うわけでは・・・でも、どうするんですか?」


「実は、マリードの迷宮の宝物庫で、魔道書を見つけてねー、それを暇な時に読んでいたんだけど最近になって奴隷を解放する方法を見つけたから、やってみようと思ってね。」


「ちなみに、どうやるんですか?」


「次元魔法と闇魔法と光魔法を同時に使う事によって解除できるみたい。魔法名は、"ディストラクション"」


「そう言えば、そんな魔法が存在したな。」


 カアラが、答える。


「カアラ、知ってるのか?」


「父上が、言っていた記憶がある程度だ。実際に見たことは、ないな。でも、蓮は、闇魔法は、使えるのか?」


「問題ない。この通りだ。」


 そう言うと、蓮の掌に黒い球体が現れた。


「問題なさそうだな。」


「そう言うわけで、フィル。解除するがいいか?」


「はい。お願いします。」


「ディストラクション」


 フィルの手を握って魔法を唱える。しかし、特に何も変化は、起きなかった。


「・・・あれ?」


 蓮が首をかしげる。しかし、フィルの表情は、驚愕に包まれていた。


「戒めが、消えています・・・。」


「んじゃ、成功って事か?」


「そのようです。」


「よかった!んじゃ、皆順番にやっていくよー」


 そう言って、蓮は、アーシャ、オリク、ユリ、セリーナ、リリーナを順番に開放してあげた。


「ふー。これで、全員自由だよ。それと、アーシャとオリクには、早速とあるものを作ってほしいんだけど、構わないかな?」


「何を作ればよろしいんですか?」


「とりあえずは、弓、鞭、それにオリク自身が使う武具に、セリーナやリリーナの防具に、ユリのローブ以外の防具を頼む。」


「「了解しました。」」


「セリーナとリリーナとユリは、2人に自分の好みを伝えてくれ。アーシャ、そう言えば、素材は、まだ十分にあるか?」


「はい。なんとか足りると思います。」


「んじゃ、それで構わない。フィルは、アミンと一緒に監視をしてくれ。カアラは、いつものように魔物の調査を頼む。俺は、今からサルバ村に行ってくる。」


『了解です。』


「んじゃ、解散」


 蓮がそう言うと、皆が思い思いの行動を開始した。



――…――…――


 王の間で皆と別れてサルバ村に移動した蓮を迎えたのは、村長たちであった。


「あ、村長さん、最近どうですか?」


「蓮様。最近は、蓮様が配置してくれたガーゴイル?のおかげで平和です。作物の方も、例年に比べて量が多いです。」


「そうかー。それは、良かった。そう言えば、村の者達全員を集めて欲しいのだが、可能か?」


「はい。では、30分ほどで村の中央の集会所に集めます。」


「了解した。」


 そして、蓮は集会所で待っていた。30分もするとそこには、村人全員が揃った。


「とりあえず、皆に聞きたい。何かしら不満があるものは、いないか?」


 すると、ぼそぼそと言った話し声が聞こえた。


「どうやらあるみたいだから、村長さん。意見をまとめてくれないか?」


「わかりました。でも、不満なんか、聞いてどうされるんですか?」


「ん?決まってるだろ?不満が出たらそれは、解消しないとダメだろ?」


「!」


 そこにいた村人全員が驚いた。


「あれ?俺何かまずい事でも言った?」


「いえ、嬉しいんです。ここは、中央から離れた場所ですので、貴族の方々も騎士の方々もあまり取り合ってくれませんでした。なのに、蓮様は、こうやって取り合ってくれています。」


「うーん、そんな事で嬉しいのか?まぁ、これからも2週間に1回程度は、村に来る予定だから、その都度村の皆を集めてもらえると助かる。いつ行くかは、前日には、知らせるようにする。」


「かしこまりました。そして、意見をまとめてきました。」


 そう言って、村長は、以下の不満をあげた。


 1:資材不足

 2:村が少し狭い

 3:村の防衛用の柵の強化


「ふむ。了解した。とりあえず、東側の森を1辺300mの正方形に開墾しよう。そして、明日には、ゴブリンを連れて行くから、材木の処理を一緒にしてくれ。そして、周りに3m程の濠を設けようと思う。これで、全ての不満を解決できそうか?」


「えっとー、そのー、濠とはどういった物なのでしょう?何分田舎の場所でしてそう言うのに疎いのです。」


「濠とは、要は、穴だな。村の周りを穴で囲むんだ。出入り口以外からの敵の侵入を困難にすることが出来る。また、近くに川や湖があれば、それを濠に流し込めばさらに侵入が難しくなる。」


「なるほど。では、明日からよろしくお願いします。そう言えば、蓮様、御存じでしょうか?」


「ん?何をだ?」


「巫女様の事です。」


「巫女様?」


 蓮は、村長の発言に首をかしげる。


「はい。何でも、ここから西にしばらく行ったところにあるグレッグ村で、巫女様が、噂になっております。」


「ほほー。それは、興味深いな。」


「確かですが、ヒサギ織の唯一の出荷地で、その利益を狙って貴族様方が、交渉に向かっているんですが、何でもその交渉が、全て蹴られているんですよ。」


「なんでだ?貴族は、そんな利益のためならどんな取引にも応じると思うんだがな?」


「何でも、交渉に必要な物は、安全と平穏らしいです。」


「それこそ貴族は、準備すると言っているのにそれでも断るらしいんですよ。」


「確かに、それは、気になるな。」


 そう言いながら笑みを浮かべる蓮。


(貴族の提案を断る巫女か・・・興味深いな。)


 そんな事を考えながら、次の用事が出来た蓮であった。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


今回は、奴隷の解放と章のタイトルにもなっている巫女に関する布石を入れました。


次回は、巫女の登場の予定です。蓮の敵となる勇者の登場を期待していた皆様、巫女の方が先で申し訳ないです!


次回も楽しみにして頂得ると有難いです。

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