噛まれた!
主人公、汚縄一郎は噛まれた!
噛まれた。
噛まれた!
噛まれた!!
怖い。恐い。こわい。死にたくない。何とかしてごまかさないと。
・・・・・・
モール内にいる人間の俺を見る目付きがおかしい。
ひょっとして疑われている!?
何とかして傷口を隠さないと!!
・・・・・・
なんだか寒気がする。それに噛まれたところがかゆい! 痒い! かゆい!
周りには風邪を引いたと言ってごまかさないと!!
・・・・・・
物凄い熱がある。それに体が寒くて震えが止まらない。しかも噛まれたところが赤くなってる。
もうだめだ、意識が薄れてきた。
周りのやつらはこちらを訝しげに見ているがそんなこともうどうでもいい。
これでもう俺は終りなのか!?
・・・・・・
夜が明けた。
熱が下がっている! 噛まれた傷口も治りはじめた!
よかった! 助かった!! 俺は生きている!!!
・・・・・・
モール内のやつらの俺への態度がおかしい。
俺が通りかかると何やらひそひそ話を始める。
一体どうしたってんだ!!
・・・・・・
いまさっき、誰かに階段から突き落とされそうになった。
この頃では俺を指差して免疫がどうのこうのと囁いてるヤツらもいる。
それだけじゃない、そいつらの目からは狂気を感じる。
ひょっとしてバレたのか!?
・・・・・・
気づかれた!
モール内で「人魚の肉」の噂が飛び交っている。
怖い!
恐い!!
こわい!!!
死にたくない!!!!
(終)
対ゾンビ免疫を獲得「してしまった」主人公。
ゾンビと生存者の両方から狙われる事となった彼に往くべき道と所属するべき社会は果たして存在しているのでしょうか?
ゾンビに噛まれてもゾンビになれない。
これこそが、今まで描かれる事の無かった、ゾンビ物の真の恐怖だと思います。




