表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/38

巳の語るる事。

太陽の陽が心地良い朝だった。

庭先で白くぼやけたものがころころ、と身を転がしている。

目が悪いのだろう、そのせいでぼやけて見えるのだ。

しかしあれは…、恐らくあれは…大きな犬か猫が日向ぼっこをしている光景であろうか。



先程からずっと頬を何かが伝っている。

冷たいそれは輪郭をなぞる様に止め処なく、次から次へと顎から零れていった。



両の手で顔を覆うと、指先が額に触れる。

それが触れたこともないほどするり、と滑やかで温かかった―――…。











ゆっくりと目が開く。

目に天井のぐねぐねと自由に絵を描く木目が映る。


今度はまた一段と分からない夢…過去夢だった。

誰だかは分からないが、ただ何となく…懐かしさに似た何かがあった。


ふと指先から伝わった、滑らかで温かな肌の感触を思い出した。



布団から手を出し、額をなぞる。

外気が肌寒い。


こつん、と冷たい角に爪が触れた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ