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願ってはいけない

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

幻想奇譚を書きあげた後の私の感想ですよ。

リアルに一抹のファンタジーを交えて。

「もう、お気づきかと思うけれども、私の総本社は京の都だよ」

突如、思考を鈍らせる様なジャスミンの匂いがした。誰も居ないはずの部屋から、よく通る青年の声がした。声の持ち主は私が『青年』などと括るのを憚る様な方だった。

視線を外す。ちゃぶ台の対面には黒袴を着込んだ麗人が肘を着いて此方を見据えていた。

「ええ、今改めて気が付きました。此処では……御座いません」

言い訳をすると、その時は脳が焼かれて、まともな判断が出来なかった。そんな有頂天な状態で、そのまま文にしてしまった。後から直そうと思ったけれども、なかなかどうして難しい。

出来上がったものを、言葉一つで変更するのは得意だろう? と前からお声が聞こえそうだ。でも今回ばかり無理だったのですよ。

「だから願おうとも思わないのですよ。梅香の君」

梅香の君は肘を着いたまま、ゆっくりと身を乗り出した。途端、ジャスミンの香りが一層に濃くなる。何も仰らないけれども、話をお聞きしたいと態度で示しになる。

「何かを成し遂げるには、盤上を俯瞰的に見て、最善の一手を出さなくてはなりません。崇拝する方に脳を焼かれて、真実を見誤る時点で、私は数多の方々から批判を食います。

今……改めて思い知らされました」

趣味は小説を書くこと。ならば作家になりたいと思うのが普通である。

なりたいとは、思う。今の仕事が向いているかと言われれば、向いてない。作家に転職が効くのならば、転職したい。でも。

「何一つ足りません。何一つ……。言葉も、表現も、流れも、理性も、何もかも」

前に居られる方は、願ったら叶えて下さるだろう。だから願ってはいけない。その対価はきっと重たく、私に課せられるのだから。

「軽はずみな心持ちで願っては、破滅を招くというのは、よく存じ上げております」

「そんな君だから、此方は甘やかしたくも、悪戯したくもなるんだよ。君の心持ちのままにね。

ところで、お茶が欲しいな。用意してはくれないだろうか?」

「あ、ただいま……」

こんなんだから!! こんなんだから!! ミスは犯すし、夢は潰えるんだ。

『お願い』のままに席を立って、冷蔵庫からお茶とコップを出して戻った時だった。振り返ると、そこには誰も居ない。ただ強いジャスミンの香りだけが濃密に残る。

「ただいま〜。お土産買ってきたよ」

母から贈られたのは、梅型の大福だった。そして握られていたのは客用ではなく、自分用のだった。

真面目だとは思うんですよ。

お優しいですが、不義と無礼は許さないタイプですし。

でも人を揶揄うお茶目さはあります。

多分、今回も半分はからかい混じりかと。

焦ってる様子を見に来たら、やっぱり焦ってるから、

『まぁお茶でも飲んで、落ち着きなさいよ。私は帰るから』

というノリ。


甘味屋の話は一体いつするのか。という私の気持ち。

絶対に不快にはさせない故に、からかわれても怒れないもどかしさがあります。

『君が言ったんだよ〜? 趣のある甘味屋が良いって。値段的にも、接客的にも、悪くは無いだろうに。なにがご不満なのか』

と笑いを堪えて仰る感じです。



幻想奇譚 身を捧げた華 のあとの私の心情

『あれ……離れたの此処だっけ? なんかもっと遠くだった気が……あれ……? でも都には変わりないよね!!』

※ただいま脳みそ真っ黒焦げな状態でお送りしています。


そうしたら、テレビで

○○総本社の麓にあるパン屋さん。

で我に返りました。

その後からふと浮かんだ話。


理性的に物語を書けない時点で願っちゃいけない。

なりたい気持ちはないわけじゃないけど、なっちゃいけない。願っちゃいけない。という思いを込めて。

そんな時に、『まぁ落ち着きなさいよ。お茶でも飲んで』という意味を込めてお暇する話。


今日の帰りは少し幸せでした。

店員さんが美男美女だった。

スナックが美味しかった。

見たかった広告が見れた。

乗り合わせが良かった。


だから、また行こうかなと。

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