詰みですね
翌朝、奴は内股にござった。
チクチクしたらしい。
大変おバカでよろしい。
傷薬は効かないだろう。毛を剃るとかブッ飛んでんな?
「アレクなんがいい方法ないかな」
「とりま。炎症おこしそうだから股をさするのやめようか?」
オブラートに表現したが、トラクター並みに開墾してるから手遅れか。
「痛痒くて、ヒリヒリする」
内股でヒョコヒョコ移動してくる
。なんだお前。その面白過ぎる生態は。
比較対象少ないけど、お前まともにしてたらイケメンぞ?大人が一人前の戦力と認めるだけの要素があるのに、全然イケメンじゃないってどういう事。
女子比率少ないとは言え、浮いた話の一つもないからこうなったのか?
「あ!そういえばそうだった」
「どうした?」
なんか思い付いたらしいけどロクな策じゃなさそうだ。
「さっき村長達が隣村に、騎士団が来てるって言ってた」
んん?
「もしかしたら、理由を話せば薬を分けてもらえるかもしれない」
「アウトーーーーッ?!」
どーんーだーけー!?いきなりモンスター解答とかお前どーんーだーけー!?
「あり得ないよっ!やめろよっ?!オチン・・バカタレッ?!!騎士さまになんて事は相談しようとしてんだよ!!」
村を真ん中でとんでもない事叫ぶとこだったわ!!
「いや、騎士様だぞ!このワンチャンあり得るんじゃないかと思う」
「そもそも下は剃ったらダメっ!」
脛とか脇とか気になっても、あふたのケアの知識がないなら手を出すな。
「いや。もう手遅れだし」
「そうだけど、さきにやれる事位は考えろよおっ!!」
どうせ引っ掻きすぎて被れてんだろが。
「もいいいっ。お母さんに聞いてくるから大人しくしてろっ?!」
「ごめんね。恩にきります」
そう思うなら手、を、と、め、ろ。
股ボリボリ引っ掻きながら言われるとありがたみの欠片もないがな?
なんで他人の下の相談しに行かなきゃならいんだよぉ・・・・。
ーピェン。