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4日目 未来の当番

 人の話聞いてました??? 好きなもの話せって言ったのに嫌いなもの話すなんて……。


 コミュニケーションっていうのはですね、相手とのキャッチボールなんです。取りやすい場所に取りやすい球速で投げる、それを受け取る。これが本来あるべき形なんです。


 今の状態はですね、「キャッチボールしましょー!!」までは伝わっているんですけど、投げるボールで相手の命を刈り取ろうとしているんです。あたしが欲しかったのは和気あいあいとした、「なげるぞー!」「はーい!」って感じのやつです。誰が殺気をまとわしたキラーボールを要求したんですかね……? 


 それはさておき、そんなにマラソン大会って嫌な行事でしょうか? 普段の授業だと学校のなかばかりなので、風景かわるだけでもなんだか新鮮な気分で走れませんか? あたしなんかはけっこう後方グループにいますけど、友だちと話しながら走ってると案外すぐに終わりますよ。


 ……ごめんなさい。サク先輩はそういう友だちいないですよね。だからいつも文芸部室にこもっているんですもんね。デリカシーのない発言でした。でもあたしだけは何があってもサク先輩の後輩ですから!! 安心してください!!


 そうそうマラソン大会の話ついでに、陸上部ってズルいですよねって話を。

 学校のスポーツ系の行事ってマラソン大会と体育祭じゃないですか。2つともに共通しているのって走ることだと思ってるんですね。


 マラソン大会は言わずもがな。体育祭もなんだかんだでリレーがメインな部分ってあると思うんですよー。でもそうなると、陸上部の勝ちが決定しているようなもんじゃないですか。


 例えるなら、あたしたちが一緒に旅してきた仲間を使っている中、綿密に計算し努力値を振った厨パで蹂躙してくるもんだと思うんですよ。


 まぁ、陸上部の人が一生懸命練習して強くなったのを「チートだ! チートだ!」なんてバカにはしませんけど。


 でもそういうなんかに秀でてるのって羨ましいんですよね。この学園、人が多いんでまぁまぁそういう人いますけど。あ、もちろん、サク先輩もその中のひとりですよ? 学園内の変わり者ランキングでトップ10にはランクインしてます。


 あたしみたいな没個性だと何をしようにもこれくらいでいいかなって妥協がはいるんです。でもサク先輩たちはそういうのないですよねー。横から見てると、ああ、やっぱりすごい人なんだなぁって感じちゃいますもん。あたしもサク先輩みたいになりたいんですけど、どうすればなれますか……?


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