第一話 では、本編。どーぞ!
やぁ、シュウでございます!
実は俺、異世界転生して来ました。
死んだらチョーかわいい女神様出てきて、召喚魔法くれました!
とりあえず強いように魔法使えるらしいです最高!
転生させた理由も魔力の安定がどーとか?よくあるやつだね!
上位魔物も召喚できるとかいうから貰ったけど、召喚魔法って一般的らしいですね!
騙された。
まぁ、くっそ可愛いルファちゃんに出会えたので良しとしましょう!
では本編。どーぞ!
千年前、勇者との戦いで魔王と悪魔は滅んだ。
現在の世界を脅かすのは魔物の存在。悪魔の劣等種として生み出された魔物達は、今も尚繁殖し、各地の冒険者達と激闘を繰り広げている。
昔と比べて格段平和な世界。
そんな世界で、今!
魔王と悪魔は街中を歩いています!
「──ということは、シュウ様は今冒険者をしてお金を稼いでいらっしゃるのですね?」
「安定した将来の為、全力で稼いでいるぜ」
そしてウインク!決まったっ。
冒険者はギルドでクエストを受け、その報酬で生活を成り立てる人の事を言うらしい。
誰でも冒険者登録はできるので、登録さえしてしまえば冒険者と名乗る事はできるとかなんとか。
なんてガバガバなんだ異世界!
ルファも冒険者登録はした方がいいのだろうか?
こればかりはわからんが、まぁ何とかなるだろう。
今はギルドに向かっている途中。目立ちそうなルファには俺と同じような布の服を来てもらっている。
ドレス姿ではルファがさらわれてしまうかもしれないから心配だったのだ。
それでも可愛さは消えていないのは、街中の為、全力で取り繕った表情であることだろう。
──正直あんな姿を街中で晒されたら俺の評判はダダ落ち、この街に住みづらくなってしまう。
将来はこの街に住みたいのだ。街まで三十分もかかる洞穴では冒険者をするにも勝手が悪すぎる。
俺は少しでも早く稼ぎたいのだ!
強い仲間とスローライフしてればいいのだ!
「シュウ様、あれがギルドですね?」
「うん。ここらじゃ珍しいレンガ造りだね」
俺たちはギルドについた。この近くでは一番大きい建物がこの建物だ。周りの建物の倍近くあるギルドは、珍しいレンガ造りで出来ている。
入る前に、改めて確認する。
「なぁルファ、一つだけお願いがあるんだ」
「なんでございましょうか?」
「絶対に人前では魔王様と呼ばないでくれよ?」
絶対だ。本当に。これ以上痛い人だと思われると周りの信用が落ちていくかも知れない。
宿を出る前にルファに話した通り、これは心の底からの願いだ。
「承知しました。そんなに心配されなくても私はデキる悪魔ですから」
ほ、ほう。
まぁ、ルファのこれまでの態度じゃ裏切る事は考えずらい。・・・・・・考えたくない。
ともあれ信じるしかないのだ。これで俺の評判はキープされるだろう。いや、美少女連れという事で評判アップもあるだろうか?
いかん、胸が踊ってきた。
心ここに在らずな俺を待ってくれていたルファは、俺に優しく微笑むと一言。
「行きましょうシュウ様」
俺たちは扉をくぐった。
ガヤガヤと騒ぐ冒険者達。その殆どが男だ。
そして中に立ち込めるは独特の匂い。
血生臭い様男たちの匂いは街と一線を画するものだが、ルファは大丈夫だろうか?
俺が横を見やると冷静な顔のルファ。よし、大丈夫なようだ。
「ルファ、どんなクエストにする?」
「私は討伐系が得意ですね。道中話を聞いた限りでは採集系や探索系よりも討伐系が適していると思います」
「そうかぁ、ならゴブリンとかから行こうか?」
「ゴブリンですか!?そんなもの一瞬ですよ?私は悪魔ですから、その程度に遅れをとることは無いと思いますが・・・・・・」
──おい、その台詞はまずいんじゃないか?
悪魔きっとこの単語を聞いたからだろう。周りの目が一瞬にしてこっちを向く。ガヤガヤとしたギルドで大切な言葉を聞き漏らさないのは冒険者の特技であろう。
ただでさえ恐れられている悪魔なのに、冒険者たちは力比べをしたい奴らが多いのかもしれん。冒険者たちは馬鹿なのか?
「おいルファ、バレて大丈夫なのか?」
俺は耳打ちする。俺の問いにルファは、
「その場合シュウ様に許可をいただければこの辺り一帯を灰塵とかすことが出来ますので」
まずくない?それダメだよね?
そう言おうとしたが、問題無かったようだ。
悪魔を自称したのが白髪の美少女で、隣の男も少し背の高く少し顔の良いだけなのを見ると、笑いながら話に戻っていくのが見えた。
・・・・・・本当にちょっと顔良いんだぞ。
それでも、一人の大男に顔を見られてしまったらしい。
彼は近づいてきて俺に言った。
「よう召喚バカ。美人さん連れてどうした?」
「よう鍛治バカ。この子は、あー、知り合いだ」
「そうか、なぁ嬢ちゃん。こんな顔だけの男じゃなくて俺にしないか?こいつより金もあるぜ!」
ナチュラルに最低なこいつはルファに話を振る。最初の召喚バカと言う言葉から顔を悪くしていたルファだったが・・・・・・
「私はシュウ様の下僕でございます。申し訳ありませんがそのお誘いに乗ることは出来かねます事をご理解ください」
「「なっ!」」
ルファが今凄いことを・・・・・・。
これは危ないワードだよな。聞いているのがコイツだけで良かった。
それに、ルファが最後にニヤッという笑みを浮かべて見せた。
まるで、『お前なんかについて行くかバーカ』って言ってるよな・・・・・・
そうこう考えている内に話が再開した。
「そりゃ残念だ。俺はガイムス!覚えてくれよな」
「私はルファです。覚えていただかなくても結構です」
俺は学んだ。ルファちゃんってキツいこと言うのね。
初めて悪魔らしいところ見たよ。まだ会って二時間も経ってないけど!
「ハァ・・・・・・いや、それはそうとシュウ、お前魔王討伐行くのか?」
ガイムスが俺に尋ねてくる。魔王と言うのも心配なワードの一つだが、どうして知っているだろうか?
俺は聞いてみることにした。
「魔王?復活でもしたのか?」
「らしいぜ?ギルドじゃその話で持ち切りだ!」
周りの話を聞き取ると、確かに魔王と言う単語は何度も出てきている。
今まではルファに気を割いていて気が付かなかったが、中々どうして魔王の復活というのは知れ渡っているらしい。
なるほど、それで悪魔という言葉にもやけに反応したのか。
「へぇ、俺もやってみようかな」
「ならお前は召喚魔法以外を使えよ」
「使えねーんだよ」
他愛もない話で談笑する俺達に、ルファが少し驚いた表情をして見せた。
「シュウ様?魔王様はシュウ様なので───」
危なかった。きっと今の俺は音速を超えただろう。咄嗟にルファを後ろから抱きしめ、口を塞ぐ。
ルファは平気でこういう事をぶっ込んでくるのか。
俺を魔王様って呼ばなければいいだけじゃ無いんだぞ。
・・・・・・今すぐ叱りたいが、男臭いギルドの中で美少女を抱きしめるイケメン。この図に周りの目が釘付けになっているので直ぐに離した。
そして選ぶは逃げの一択
「そう!魔王は俺が倒す!以上!」
ガイムスに無理やり別れを告げ、ルファの手を取ってクエストが書いてある紙の貼ってあるクエストボードへ。ここから受注したいクエストを取ってカウンターへ持って行くと受注できる。
クリア後、証明がある場合は証明するものを持ち、もう一度カウンターに行くと報酬が貰える。
ちなみに期限は一週間だ。
俺は急いでゴブリン討伐の紙を取りカウンターへ。
即効で受け付けのお姉さんに渡す。
受注を確認すると、勢いそのままにギルドを出た。
結局ルファの冒険者登録はせずに終わってしまった。
とりあえず、ゴブリン討伐頑張ろう。
・・・・・・ほんとにイケメンなんだって。
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