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入学当日


「こんなもんかな?」


俺は部屋の姿見を見ながら制服を着ている。

これから入学式のため身だしなみは整えないとな。


「そろそろ時間だし行くか」


カバンを持って学園へと向かった。




学園へ行くと昇降口に教室案内の掲示板があり、ある程度人だかりができていた。

はてさて、俺のクラスは……Cクラスか。

この学校は実力によってクラス分けがされている。実力が高い者からSクラスとなり、そこからA、B、Cと分かれている。

と言うことで最低のCクラスなんだが、まぁ当然だよな。俺神魔いないし。

とりあえず教室へ行こう。



数分で教室の前まで着き、入ると中にいた生徒は一斉にこちらを向いたが、知り合いでは無かったからかすぐに雑談やら何やら元の作業へと戻った。数人の女子生徒たちは俺の顔を見てひそひそ話しているようだが。どっかおかしいところでもあったか?気にしても仕方ないと思い、黒板に『好きな席に座って待機していてください』と書かれてあるため、窓際の後ろから二番目の席に座った。一番後ろが良かったんだけど人がいるからな。


席に着いたところで特にやることも無いし寝ようと思っていたら後ろから声をかけられた。


「よっ!お前この席狙ってたのか?それだったら悪いな!」


「ああ、別に構わねえよ。席は自由なんだ。早い者勝ちだろ?」


「それもそうか!俺はグラン=ナトリアだ!グランって呼んでくれよな!」


「レイジ=クライスだ。どう呼んでも構わない。よろしく」


突然声かけられて驚いたが友好的な奴で良かった。


「そういえば知ってるか?今年はこの学園に六貴族が入学したらしいぜ!」


「は?」


六貴族が入学してきただと?どういうことだ?

六貴族は火、水、風、土、光、闇、それぞれの属性に特化した者達のことだ。

火のオッド家、水のアクタリム家、風のテロス家、土のバグナス家、光のレーベ家、闇のエルペン家、これらが六貴族の一族である。

つまり闇の貴族の奴らと会う可能性があり、そうじゃなくても他の六貴族の奴らと会う可能性があるということだ。

だが何故だ?


「すげぇよな!今まで六貴族はアルマトラス魔法学園にしか行ってなかったのにな!」


そうだ、歴代六貴族は皆一様にアルマトラス魔法学園に入学していたはずだ。それなのになぜシュベルトラッツ魔法学校に?


「おいレイジ大丈夫か?少し顔色悪いぞ?」


「あ、ああ大丈夫だ。因みに入ってきたのはどの奴らなんだ?」


「俺が聞いたとこによると水と土の六貴族だってよ!」


アクタリム家とバグナス家か。どうやらエルペンは居ないようだ。正直ホッとした。


「でもって水の六貴族なんだがかなりの美人って聞いてな!その姿を見るのが楽しみだぜ!できれば知り合いになって話したりしたいぜ!」


「そ、そうか……。」


こいつは何処からこの情報を仕入れているんだ?かなり不思議に思ったが気にするべきでは無いな。

そう考えていると教室に先生らしき男が入ってきた。

どうやらグランと話しているうちに結構な時間が経っていたようだ。


男は教壇に立ち俺達の方を向いて自己紹介を始めた。


「あ〜お前たち1ーCの担任になったロイド=ワイエルだ。まずは一言、入学おめでとさん」


かなり適当な挨拶だった。

まぁ見た目髪ボサボサで眠そうな目をしてめっちゃダルそうにしてるから簡単に予想できたけどな。


「まぁ〜この学校で自分の力が伸ばせるように各自で頑張れ。常にいろんなことを模索しろ。以上。

この後入学式が行われる。まだ始まらないが……気が向いたら来い」


それだけ言うとロイド先生は教室を出て行った。

気が向いたら来いってサボってもいいのかよ。


「あの先生適当すぎるじゃないか!他の先生がよかったぜ!そうだろレイジ!」


ロイド先生が出て行ってすぐに声をかけてくるグラン。


「別に問題ないだろ?むしろあの先生でよかったぜ。余計なこと言いそうにないし」


俺は後ろそう答えたがグランは納得がいってないようだ。適当だからなんとなく見下されてるように感じるのか?


「あんな適当な先生は嫌だ……女ならアリなんだが!」


「……そうか」


それだけ言って俺は窓から外の景色をみる。

後ろからは「畜生!なんでだ!」としょうもない嘆きが続いていた。

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