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あの出会いから

がサーシャさんに出会って数年が経った。あれから俺はサーシャさんに師事してもらい強くなるために努力した。サーシャさんの指導はかなりキツかった。

サーシャさん自身

「私が教えるんだ。普通の魔法使いでは到底歯が立たない位強くしてやる。」

と豪語していたので当然なのだろう。

森の中で鍛えるのはもちろん、時にはいろんなところに旅をして異なる環境で鍛錬した。

まあそれでも、未だにサーシャさんには一撃も掠ったおぼえはないけど。


「……俺本当に強くなってんのかな。自信ないぜ。まぁ、うだうだ考えても仕方ないし精進するしかないか」


俺はそんなことを言いながら朝食の準備を始めた。


ちなみに何故そんなことをしているかというと、サーシャさんは基本的に家事をしないからだ。初めて森にあるサーシャさんの家に連れてこられた時なんかは色んなものが家中に散乱しており、片付けるのが大変だった。注意しても「そんなの面倒だ」とか言うだけだし。結局ずぼらな彼女の代わりに俺がほとんどこなさないといけなくなったのだ。




料理を作り終え、テーブルの上に並べているとリビングの扉が開く音が聞こえた。


「おはよう、レイジ」


「ああ、おはよーーなぁサーシャさん。いつもきちんとした服着ろって言ってるだろ」


扉の方へ顔を向けるとそこには下着しか着用していないサーシャさんの姿があった。


「いいじゃないか。どうせ家の中だし、お前なら見られたところで問題ない」


「それは暗に俺を男としてみてないってことかよ?別にいいけど、なんか釈然としないな」


「そうじゃない。家族の前でわざわざ服装も整える必要もないってことだ。」


「そういうものか?」


「そういうものさ。だがそれよりもレイジ。私だっていつも言ってるだろう!

私のことは名前じゃなくお姉ちゃんとか姉さんとかそういう風に呼べと!」


うん、言われてるけど。


「なんっていうか、気恥ずかしいんだよな……」


「何?聞こえないぞ?」


「なんでもねえよ。とりあえず冷めるから早く食おう」


強引に会話の内容を切り替え朝食をとる。その様子にサーシャさんは何か言いたそうだったがしぶしぶ朝食をとり始めた。




「そういえばレイジは今十五歳だったか?」


食事中サーシャさんが聞いてきた。


「ああ、十五歳のはずだ」


「ならば学校に興味はないか?」


学校ねえ。

おそらく魔法学校のことだろう。魔法学校は各国に存在し、自らの能力を高め魔物、魔族に対抗するために作られた機関である。

入学できるのは十五歳からで、三年間座学や実習を通して学問を修める。卒業後の進路は様々だが当然成績が良ければ王様の元で働けたりなんかもする。

個人的に王様、貴族の元で働きたいとは思わないが入学できるなら入学しておいた方が良いだろう。だが、


「俺は神魔と契約してないぞ?」


あくまで神魔との契約は入学の最低条件である。俺には無理じゃね?


「それなら問題ない」


サーシャさんは胸を張って答える。

その胸は目に毒だが……。


「私の知り合いが学園長をしている魔法学校があってな頼んだら快く了承してくれた。ただし学園では君のは神魔で言うところの精霊という扱いになる。

もし学校に入りたいなら入学式の前に一度会いに来いと言っていたな」


きっと脅したんだろうな。

心の中でその学園長に手を合わせる。

ご愁傷様です。


「でレイジ、君はどうする?」


わざとらしく聞いてくるサーシャさん。わざわざ俺のためにここまでお膳立てさせられてたら答えなんて決まってるだろ。


「行ってやるよその魔法学校に!

俺はまだまだ弱いからな。強くなってここに戻ってくる!そして次にサーシャさんと手合わせするときは一撃入れられるようになってやる!」


俺はそんな決意をして拳を握る。なにやらサーシャさんは「学園の奴らじゃお前に歯が立たないと思うが……」なんて言っているけど信じねえ。絶対に強くなってやる。


「まぁ、学校生活を楽しんできな」


「ああ!」





















「忘れてたがその魔法学校は明後日入学式らしい」


「ふざけんな!!」

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