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第4話:朝日と共に


眠れない。


頭上の時計に目をうつして、時刻を確認した。


明け方の4:30だ。



私はどうしたら良いの…?


好きだよ。


好きだけど…。


愛してる?


………どっちを…?


本当に……?




頭を抱えていると、部屋の窓からコツッと音が鳴った。


雨…?


狛は窓を開けた。


空は白くなりだしていた。


もう朝かぁ。






……ま……。



…………こ………ッ!



……こまッ!!!



「え?」


「「狛ッ!!」」


「えッ!!?…仁ッ、白ッ!何してるの?」


「しーッ!」




あ、今はまだ4:30だった。



「おりておいでよ!」


「う、うん。」



狛は音を立てないように、そっと家を出た。


「狛、おはよ!」


「おはよ、白。何してるの?」


「狛の事だから、頭抱えて、寝れないんじゃないかと思って。」


さすが幼なじみ…。


まさにその通りだよ。


狛ははにかんだ。


「だから俺たちが、わざわざ様子見に来てやったんだ。」


「わざわざって…隣の家だし、それに仁たちのせいだから!」


そうだよ!


これも全てこいつら2人のせいだ!


なんかイライラしてきたッ!!!


「んでさ、今から」


「殴らせろ…!」


「は?」


「お前ら殴ってやる!」

バキッ


え…?


「いってぇ〜」


「何殴られてんの?」


いつもは避けるくせに。


狛は頬をさする2人を見て、キョトンとした。


「狛…グーは酷いんじゃない?」


「だって!何でよけないのよ!!」


「今日は殴られようと思って来たからね。」


………………え?


白…?


どういう発言???


頭おかしく.....


「なってねぇよ!」


「仁、心を読むな!」


「いや、顔に書いてあるから。」


狛は顔を手で覆った。


「とりあえず…迷い丘行こっか。」


「おい狛、後ろ乗れ。」

「その前に、はい、これ着て。春でも、さすがに朝は寒いよ。」


「あ、うん。ありがと…。」




空もだいぶ明るくなって、時刻は5:00。


狛は白の上着を羽織り、仁の自転車の後ろに乗った。


迷い丘につくまで


3人とも言葉を発しなかった。




「…ついたぞ。」


仁が自転車を止めた。


「ねぇ…覚えてる?

前にも3人でこんなに朝早く、ここに来たよね。」


「確か…小学校4年の時だったっけ。」


白がにっこり笑った。


「んな事あったか…?」


「仁の記憶力は小学生以下だな。」


「なんだと?!白、てめぇ…」



「私、あん時は2人とも嫌いだった。」


「「………え??」」


「だって、喧嘩ばっかうってくるし。」


「「そ、それは…。」」

2人は好きな子には素直になれなくて、イジメてしまうタイプの子供だった。


狛にとっては、最低な奴らという認識だったが。


「でもね、2人といる時は心地良いの。

嫌いだった時もね。


だから……



どっちかを選べない。

私卑怯者だから

2人とも愛してるもん!」


ごめんね、と付け加えて狛は俯いた。


2人が離れていくなんて

想像もしたくない!



「狛、顔をあげなよ。」

「そうだ!この俺様がそんな事で諦めると思うか?」


「どっちも愛されてるなら、まだ望みはある。俺も諦めないよ。」



2人とも……!


狛は顔をあげた。


「ありがとう…ッ!」


2人は狛の頭をわしゃわしゃと撫でた。


「うーっし、帰るか!」


「じゃ狛、俺の後ろに乗りな。」


「おい!今日は俺に譲るってさっき…!」


「うん。だからさっき譲っただろ?」


「なッ!てめぇ…ッ」




「ふ…あはははは!


馬鹿じゃないの?」


「うっせぇ!」


「私、歩く!久しぶりに。」


「それじゃ、お供しますか。」


「うん!」





3人の影が太陽に照らされ長くのびる。



こうして明日も来年も


願わくば、



これからずっと



一緒にいられますように。












君とあなたと私の間がら


完。



初小説という事で


ぐだぐだ感がありますが。


この話はただたんに

恋より友情

と言いたかっただけ。



そのうち、番外編を書こうと思います!


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