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第3話:夕日の丘で


チャイムが鳴った。


ついにきた放課後。


私たちは部活に入ってない。



私はソフト部が無かったから。


白はめんどくさいから。


仁は手首を怪我して以来、部活をやめちゃった。



だから、みんな一緒に迷い丘に行くんだと思ってたのに。


チャイムを聞くやいなや

仁は走って教室を出て行った。


白と私は目を見合わせて首をかしげた。



「どうしたんだろ。」


「さぁ。俺たちも行こう。狛、乗ってくだろ?」


「うん!乗ってく!」



白はいつも自転車で来る。

めんどくさいんだって。


「狛ぁ〜!」


「ほな?どうしたの?」


教室を出ようとしたら、

掃除当番のほなが泣きそうになりながら駆け寄ってきた。


何事だろう。


「む、む、虫が〜!!」


虫?

なんだ、たかが虫か…。

「どこ?」


私はほなが指さした方に出向き


軽く1撃で虫を殺した。


「はい!もう大丈夫だよ。」


「さすが狛ぁ!かっこいい〜!」


「…ありがと。じゃあね。」



……かっこいい、か。


喜ぶべきとこかな?


「ほら、狛。行くぞ。」


「うん。」



自転車の荷台にまたがって

気持ちいい風を感じながら迷い丘を目指す。


気付けば、もう空がオレンジ色になっていた。



「ねぇ!」


「ん?」


「空、キレイだね!」


「そうだな。」


「白、誕生日おめでとっ。」


「…ん。ありがと。」



迷い丘の頂上についた。

仁の姿が見当たらない。


パンパァン!!!!!


「うわッ。ビックリした…!」


「仁、何やってんの?」

「にひひ〜♪」


仁が後ろからクラッカーをならし、振り向いたそこには…



パーティーの用意がされていた。


「白、誕生日おめでとう!」


「どうゆう風の吹き回しだ?仁が俺の誕生日を祝うなんて。」


「おう!ちょっとな。」

「……?」



凄いッ!


仁が白をこんなに祝ってるのは、初めて見た!



盛り上がって



盛り上がって



すっかり夜はふけた。



「おいお前ら。俺へのプレゼントは?」


「プレゼントかぁ。何が欲しい?」


事前に用意してなかった私は、今更ながら聞くことにした。


「そうだな〜…。」



「白、俺からのプレゼントは……、宣戦布告だ!」


「………は?」


「俺は狛がすんげぇ好きだ!!てめぇには譲らねえ!」


………………。


「またまたぁ!仁、何言ってんの?ホント馬鹿なんだから。」


「そっか、なるほど。だからこんなに祝ったわけか。」


……え????

何納得してんの?


「俺だって、狛が好きだ。嘘じゃないぜ、狛。」


「な、何言って…」


白まで馬鹿な事言って!

2人ともどうしたって言うの?


「やっぱりな。白、お前とは敵だ。大嫌いだ。」


「仁、お前の事は元々嫌いだった。」


「うっせぇ!…でも、今日は譲ってやる。お前が狛を送れ。」


「当たり前だろ。」



私はおずおずと荷台にまたがった。


なだらかな傾斜をゆっくり下る。


「本気だから。」


白が静かに言った。


「………。」


嘘だよって言ってほしい。


「ごめんな。今の関係でいたかったんだろ?」


「……。」


「だから俺たちは、今まで我慢してた。」


「…………え?」


「俺も仁も、好きになったのは狛だけだよ。」


「…………。」


「ごめんな。」



それ以外、白は喋らなかった。


家の前について、背中じゃなくて白の顔を見た。


なんだか白じゃないみたい…。



「ありがと。」


「おう。ゆっくり、考えな。」


「…うん。ありがとう。」


「じゃあな!」


白と別れて家の中に入った。

そしてベットに崩れるように倒れた。



仁も白も…、私が好き?


私は2人のこと………



好きだけど


この好きは、幼なじみとして…?



よくわからない。




わからないよ……。






第3話 完


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