★素敵なバレンタインの頂き物のイラストです!
*ご厚意で戴いたイラストを展示させていただいております。
*小噺をつけさせていただいているものもございます。イラストを描いてくださった絵師様のイメージを崩しておりましたら、ご連絡下さいませ。
*イラストの著作権は描いてくださった絵師様にございます。どうぞご配慮下さいませ。
*たわさ様から頂きました、元の世界の桜子と凪のバレンタインです!
あなたにとっての友チョコは、けれど私には・・・。
って勝手に妄想が膨らみます!好きです、ありがとうございますー!
「チョコありがとう、桜子」
少しだけはにかみながら、嬉しそうに凪が笑う。
その笑顔は朝露にぬれた花の蕾がゆっくりと咲き綻ぶさまにも似ていて、胸が切なく締め付けられた。
心の底からこんこんと、愛しい、幸せと想いが湧く。切ない、苦しいと嘆いてる。
手を伸ばせば触れれる距離にある体温に、近付くたびに胸が高鳴る。息が出来ないくらい緊張して、呼吸すら困難なほどなのに、苦痛を与える相手が彼女だというだけで全てが愛しい。
「・・・大好きだぞ、凪」
「うん、私も」
万端の想いを篭めた一言は、本当は口にするだけで死んでしまうんじゃないかと思えるくらいに心臓が早鐘を打っている。
好きで、好きで、大好きで。
それなのにこの想いは届かない。
「大好き」
「うん」
何度繰り返し囁いても、決して『真実』に気付いてもらえない。心地よい立場を手放してまで、『真実』を告げる勇気もない。
柔らかな、限りなく金色に近い薄茶色の癖毛に手を通す。
白い肌を淡く染め上げた少女の瞳が擽ったそうに細められ、つきたての餅のような頬に擦り寄った。
親友でいるかぎり、この場所は一生自分のものだ。泣きたいのか笑いたいのか自分でもわからないままに、大事な少女を腕に囲った。




