表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

序章

準備は?


は。着々と進んでおります。


…その割には表情が硬いな?


... 理解しかねるのです。殿は何故このような大掛かりな催しを···?


ふむ。聞けば様々な理由を語ってくださるだろうが、まぁ本心は決まっておろうな。


…それは?


己の手で大きな何かを成したかったのだろう。

…その為だけに?


そうとも。その為だけに巨額の富、人脈、物資を使ったのだ。



…愚かと思うか?


はい。


そう思うことは仕方あるまい。止めはせん。

だがな?ここまで真面目に生きてきた殿の事を思うと、一度くらいの我儘は聞いても良い。 そう思うのだよ。

…それに、な。


まだなにか?


刀を振るう事でしか生きられない者共にも、 救いは必要であろう?


…理解はしました。 賛同は致しかねますが。


この馬鹿正直者め。 よくここまで生きてこられたものだな?


心内を零す相手は選んでおります。


...では、そろそろ。


うむ。手は抜くなよ。





日乃本が統一されて100余年。 天下泰平になって久しい。

地域にもよるだろうが、戦や乱などは人々の記憶から遠ざかった。 侍とて今や首級よりも実務による手柄で食う時代。


剣術指南の仕事や道場で指南する者もいるが、その数は多くはない。


しかし、その腕でもって 「時代遅れ」 とほざく馬鹿者を黙らせる。

そんな猛者がこの泰平の世にまだ存在する。


時の将軍である尾津府乃 茂名はある催しを開催することとした。

この世で最も強い侍を決める。 そんな催しを。


どのような思惑でもよい。 どのような身分でもよい。ただ強さのみがあれば。


各地の衆の者は沸いた。ある者は力を誇示せんと。ある者は家の復興がため。ある者は一攫千金のため。


これから始まるは、そんな予選に降って湧いた、ある6人の話である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ