8回目 君は誰?
私はいつもりかと花音と一緒に帰ってる
私たちはいつも同じ道を帰っている
それなのにたまに違和感を感じるの
今日は少し帰りが遅くなった
だからなのかいつもより道が怖く感じる
私はりかといつもの道なのにねと
笑いながら帰った
すると後ろから声がした
びっくりして振り返るとそこには
奏音がいて私たちはほっとした
びっくりしたよと笑いながら
3人でまた歩き出した
でも少し歩いた時私はまた違和感を感じた
すると香音がじゃあまた明日と言った
もうそんなところかと思いながら
私もまたねと手を振った
その時には違和感は消えていた
私は気のせいかと思うことにした
ある時学校の図書室でひとつの本が目に入った
それはこの場所に伝わる都市伝説だった
私が住んでいるところは田舎だから
田んぼも多いしそういう都市伝説が多かった
怖いのは大丈夫だったから
読んでみることにした
読んでいるとひとつの話が気になった
それは神隠しだった
ここの学校の生徒ひとりが
神隠しにあったという
その生徒は帰り道を歩いていると
急に消えたという
そして家に帰ってこないから心配した親が
電話をして多くの人に知られたという話
私はそんなことあるわけないじゃんと
思っていたけど少しほんとにあったら
どんな感じかなと思ってしまった
その日もまたりかと帰っていると
後ろから花音が声をかけてきた
そして3人で帰っていると
いつもより強い違和感を感じた
なんだか道が長い気がする
そもそもこんなに森あったけ
なんて考えていると
りかが私の袖を掴んできた
そして声を震わせながら
「いつも最初私たち2人だったよね
そもそもいつから奏音も一緒に
帰るようになったんだっけ」
と言ってきた
そんなのと思いながら考えてみると
私もいつからなのか全く覚えてなかった
気づいたらいて一緒に帰ってた
私たちなんにも気にならなかった
そう思った時わかった
違う、そうじゃない
気にならなかったんじゃない
気にしないようにしていた
知らないフリをしていた
それはきっとりかも同じだと思う
その時後ろからそれじゃあまた明日ねと
聞こえてきた
すると違和感と緊張感が消えていった
私たちはその場に座り込んだ
その時私の中でひとつの疑問が出た
あれあの子の名前なんだっけ
どんな姿だっけそもそも姿を見たことある?
どんな声だった?いつも聞いてたはずなのに
思い出せない
そういえばいつも帰ってから帰り道での
出来事を話そうとするとひとり名前が
出てこなかった
私は怖くなってりかに聞いた
「ねぇあの子名前なんだっけ?
どんな声だっけ?
姿も私全部思い出せない」
私の話聞いたりかはしばらく考えたあと
私を見て私も分からないと言った
そして私の頭の上を見たりかの顔が青ざめた
「なんで私たちまだここにいるの」
私も気になって後ろを見ると
そこには森があった
私この森過ぎたよねなんで
りかがまた私の袖を掴んできた時
私は今日読んだ本を思い出した
そしてそこにあった神隠しの話
その話に今私の目の前にある森が出てきた
ここで神隠しにあったと書いてあったことを
思い出した私は森を見渡すと
奥から誰かが歩いてくるのが見えた
恐怖で考える前にりかの手を掴んで
走って家に帰った
田舎とかが舞台の都市伝説は
怖いものばかりですよね
ということで今回の話は
田舎が舞台でした
あなたは作者のちょっとした
仕掛けみたいなものに気づきましたか
ではヒントです
ある言葉ひとつに注目してみてください
わかりましたか
では正解は解説と一緒に言いましょう
まず神隠しにあっていたのはかのんです
彼女たちはかのんと別れたあと名前も
何もかも全部覚えていないのです
かのんは生きていないからです
なので話しで出てくるかのんの漢字が
ひとつじゃないのです
これが作者のちょっとした仕掛けでした
ちなみに私は時の人なので作者では無いです
私は作者のことはあまり知らないです
あれ?怖く無くなっちゃいましたね
ではここで怖くしましょう
最後に彼女が見た森の奥から来ていたものは
なんだったのでしょうか