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193/193

193、品性

地球の環境と似た星だが違った文明を持つ世界の物語

 レイダーとの戦いを終え復興を目指す各国だが召喚された勇者達は対価を要求する


 俺は勇者達の行動なんて興味無い、各国の長は悩んでいるようだが、俺から言わせれば召喚した者達が責任を取れば良いだけのこと、カルシア大陸では総力をあげて立ち向かい勇者達の手助けが無くてもレイダーを討伐しただろう、勇者達を一度直接見たがその程度の力しかない

 勇者召喚の儀では強さの素質を持った者が選ばれるが品性は関係無いらしい


 俺は東のパルナ王国へ行くつもりだが

 「クロコ殿、私達も同行してよろしいですか?」(ソジュン)

 「いや、お前達はレイダーの巣を叩くだけの契約だろ?自由に生きていけば良い」

 「私達が同行させて頂きたいのです」(ミンジ)

 「得になる事は何も無いと思うが、、、」

 「私は命を救ってもらった身少しでもお役に立てればと思っています」(ミンジ)

 「クロコの側には私が居るから要らないわよ」(ソフィア)

 胸の大きさを強調する仕草をするソフィア

 「そっか〜、前衛に2人加わるならソフィアは要らないなぁ」

 ソフィアとミンジの視線がバチバチとする、女同士と言うモノはこれが当たり前なんだろうか?俺はつまらない争いを何度も見てきた気がする

 何はともあれ2人を加えて東へ向かう、移動は馬車で行い移動中に屋根でソジュンとミンジから筋力トレーニングを習う、魔力が少ないにも関わらず2人のスピードが速いのは筋トレに効果だと俺は思っている

 「クロコさん俺達の故郷ではまず足の指から鍛えます」(ソジュン)

 いきなり普通とは異なったトレーニングを始めるソジュン

 「裸足で地面を掴んで離す事から始めて、慣れたら足の指の動きだけで前方へ飛びます」(ソジュン)

 「前方へ飛ぶって普通無理だろ?」

 「見ててください、、、ヤッ!」(ソジュン)

 指の力で馬車の後端から前方へ2メートルくらい移動するソジュン

 「陸上ならもう少し移動出来ますし、ミンジは体重が軽いからかなりの距離移動出来ます」(ソジュン)

 俺もスクワットにジョギングで足腰は鍛えているつもりだが次元が違うようだ、兎に角今日からこの訓練を取り入れる事にした、この歳になっても習う事はまだまだ多そうだ


 夕食時、俺達の前にソフィアが食事を並べるが明らかにミンジの量が少ない、そして俺のは超大盛りだ、ソフィアの嫉妬?俺がミンジにトレーニング方を手取り足取り習っているのが気に入らないのだろう

 ソフィアは獣人国の王の娘、嫉妬をこんな形で表すとはコイツも品性が無い

 叱る事は簡単だが二度と同じ事をさせないために

 「ミンジ量が少ないなぁ、俺のが多いから一緒に食べよう、食べさせてあげるから口開けて、あーん」

 と夕食はミンジとイチャツキながら過ごした、これで同じ事はしないだろう


 パルナ王国へ到着すると目の前には悲惨な光景が広がっていた、宮殿も輩が入り女子供にまで剣を向け荒らし放題だ

 「姉さん綺麗だなぁ〜俺の女にならないか?」(輩)

 「ヒィィ、、、、」(女)

 「まずはゴミ掃除からか〜、此処は俺が対応するから乱丸達はこの辺を回って輩を制圧しろ、殺しても構わない」

 「ちゃんと返事してくれよ」(輩)

 「嫌がっているのが分からないのか?」

 「誰だ貴様は」(輩)

 「旅する冒険者クロコだ」

 「クロコ、、、どかっで聞いたような、、、」(輩)

 「思い出さなくていい、死ぬんだから」

 俺は躊躇なく輩の首を刎ねた、血飛沫が飛びその光景を見た女は気を失う

 普段なら拘束して法の裁きを受けさせるのだが、崩壊した状況で期待できないと思い躊躇なく首を刎ねた

 「ソフィアこの辺で食事を作ってくれ、集まって来る子供達に食事を与えろ、ソジュンとミンジはその護衛だ、俺は宮殿内を一回りして来る」

 混乱に乗じて盗みを働く輩、女子供まで独り占めしようと剣を振りかざす者、騎士は戦って死亡し隠れていた者が生き残っているのだろうがこの状況は、、、

 飢えを凌ぐために食料を盗むのはわかるが貴金属等を盗むのはどうかと思う、まして剣を振りかざし独り占めする者は度を超えていると思う

 「それはお前の物では無いだろ?特に食料は分け合ったらどうだ?元々宮殿の物だろ?」

 「何言っているんだ?全て俺のだ」(輩)

 「盗んだ物は全て自分の物なら俺がお前から奪い取れば俺のものだな?」

 俺は剣を抜く必要もなく輩を退治した


 それから1カ月、少数の大人と多くの子供が残ったこの都市は、大人は自ら自分の家を確保して商売を始めた、親のいない子供達は宮殿内の使用人の部屋を与え暮らしている、それぞれの能力に合った仕事もさせ生きる術を身につけさせている


 俺は復興が一段落したところでバーを作り自ら客として楽しんでいる、店の名前は〈お触りバー優しくタッチ(仮)〉で営業開始している、俺には品性のかけらも無いから、、、


 楽しい人生だ

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