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191、レイダー戦 2

地球の環境と似た星だが違った文明を持つ世界の物語

 状況確認のためビルニ大陸へ来たが生き残っていたのはカリビ王国の一部の人だけだった


 「俺もソフィアもヒーラーだ、今のブラッククロスにはアタッカーがいない、発生源に強力な敵がいれば勝てないだろう」

 「しかし今此処にいる者の中で一番強いのはお前だろ、クロコ」(ルサミド)

 「かもしれないが俺が進んで死にに行く必要は無いだろ?王様がなんとかしろよ」

 俺とルサミドが話していると1人の大男が怪我をした剣士の格好をした女を抱き抱え近付いて来た

 「貴方が有名なクロコさん?頼む俺の相棒を助けてくれ、助けてくれたら何でもする」(大男)

 頭を地面に擦り付け懇願する大男、背中には大きな盾を背負っているため亀のようになっている

 「わかった[ヒール]」

 深い傷だが呪いがかかっているとかでは無い、この国にはこの治療も出来る者がいないのか?いや金が無いから断られた可能性が高いだろう、俺の治療で女騎士はすぐに回復した顔色が良くなり寝ている

 「ありがとうございます」(大男)

 「この怪我なら治せるヒーラーはいただろう、何故ここに来た?」

 「他のヒーラーはこの戦いで魔力を使い治療出来ないと言われた、金も大して持っていないし、、、それで誰か助けてくれそうな人を探して歩いていると、、、」(大男)

 冷静に辺りを見回すと怪我人だらけだ、普通に考えて冒険者より兵士を優先的に助けるだろう

 「ソフィア皆んなの治療をして来い、金は王様が払うらしい」

 「はい、いっぱい稼がせてもらいます」(ソフィア)

 ポカンとした顔をするが無言の王様

 「まず名前を聞こうか」

 「俺はソジュン、彼女はミンジです」(ソジュン)

 「何でもするんだったなぁ、だったらレイダーの巣を破壊してきてくれ」

 「クロコ無茶を言っちゃいかん」(ルサミド)

 「無茶では無い、こんな粗悪な装備で今まで生き残ったんだ、ルサミド王が最高の装備を与えればかなり戦えると思うけどなぁ、今ソフィアが行なっている治療費で最高の装備を揃えてレイダーの討伐に行く、討伐の報酬でソジュンが治療費と装備の代金を払うと言う事で俺が討伐報酬を全て頂く、この国は安全になり俺は金が手に入る、ソジュンとミンジは最高の装備を手にする、全て良くなっているんじゃないか?」

 「戦いにはお前も行くんだろ、それなら問題ない」(ルサミド)

 「俺はヒーラーだから後方で戦うだけだがな」

 「私はそれで構いません、報酬はこの治療で先に頂いていますから」(ミンジ)

 「ミンジ起きたのか、俺もそれで構いません」(ソジュン)

 「決まりだな、ソジュン、ミンジ、宮殿の武器庫から1番好きな装備を貰って来い」

 2人をルサミドの部下が武器庫へ案内して行った

 レイダーと戦って怪我をしても戦いを恐れない本当にこの2人やるかもしれない、今後前衛を募集する際の参考にはなるだろう、大楯と剣士最も欲しい職種だ


 実戦の前に実力を測るための手合わせを行った、十分とは言い難いまだまだ鍛錬不足だが若く伸び代はあると思えた、今回は俺とソフィアが遠距離攻撃するために前衛で引きつけ役、それ以上は望まない

 「お前達はまだ弱い俺の剣術はBランク冒険者程度だがお前達よりは強い、レイダー戦ではソジュンは大楯での防御に専念、ミンジはスピードを活かして撹乱、攻撃は俺達が行うが良いか?」

 「構いません」(ソジュン)

 彼らのランクはDランクと言う事だが実力的には1つ上のCランクかもしれないパーティーに恵まれていなかったようだ、今回俺は中衛ソフィアは後衛として戦う


 ソジュンとミンジを加えた新生ブラッククロスは初日、宮殿前で国の兵士と共に戦う、兵士達は壊された建物の残骸を利用してレイダーと戦う準備をしているが発生源には都合よく障害物は無いだろう、俺達は街の入口まで進み障害物の無い場所で迎え討つ


 「ソジュン、ミンジお前達の働きで勝負が決まる指示が無ければ絶対に引くなよ」

 「お任せください」(ソジュン)

 遠くに見えるレイダーの正面に立ち大楯を構えるソジュンその横にミンジ、一歩後方に乱丸、サクラ、ヤマト、ムサシが並ぶ

 見た目は蜂だがこのレイダーは飛行が苦手なのか低空飛行で近付いて来る、今日は9匹

 いつも通りに乱丸の雷が開戦の合図となり戦いが始まった、サクラ、ヤマト、ムサシも同様に雷を放つ、攻撃を受けて傷を負いながらも向かってくるレイダー

 「先頭のヤツは俺と力比べだ」(ソジュン)

 「[ダークバインド]動きが止まったヤツを切り裂け!」

 4白狼とミンジがレイダーを切り裂くが飛び越えて向かって来る2匹のレイダー

 「ライトニングブレード」(ソフィア)

 ソフィアの放つ光の刃が2匹のレイダーを捉えた、感電して倒れたレイダーが地面に落ちる

 落ちたレイダーにはミンジがとどめを刺した、残りの2匹のうち1匹がソフィア目掛けて向かって行くがアカツキが盾となり押さえ込んだ、最後の1匹は宮殿へ向かって行った

 1匹程度なら宮殿も大丈夫だろうと思い追撃はしなかった、怪我する事なく初戦が終わった


 宮殿へ戻ると残りの1匹が兵士によって仕留められていた、今日は兵士にも怪我人が出なかった


 新たな装備を得たソジュンとミンジだが、思ったほど戦闘力が上がって無い?強くはなっているが装備が良くなった割にはと言った感じだ、2mの細マッチョの大男に何時もその横にいるから小さく思ってしまうが180cm近くあって女性としては大柄なミンジのコンビは前衛にピッタリなんだが、、、

 「クロコさん、俺達の力では役不足ですか?」(ソジュン)

 「そうではないが、、、大楯に大剣のソジュンと細剣のミンジ2人共武器を上手く使えてない気がする」

 「私達は幼少から共に遊んでそのまま遊びが戦いに変わってずっと同じ事をしているだけだから自分達は良いとか悪いとか感覚がなくて、怪我無く勝てば良いとしか考えてなかったから」(ミンジ)

 「今までパーティーに力の強い大男がいなかったから分からないんだが、大楯に大剣の組み合わせは普通なのか?」

 「自分の力で振り回せる攻撃力の高い武器を選んだだけで意味はないです」(ソジュン)

 「それなら2人武器を交換して戦ってみないか?」

 「俺が細剣で」(ソジュン)

 「私が大剣を、、、」(ミンジ)

 それから直ぐに武器を交換しての訓練が行われた

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