184、対ビジター戦 1
地球の環境と似た星だが違った文明を持つ世界の物語
俺達のヒール治療で多くの軍人の怪我を治し国防軍の勢力が増してビジターとの戦いが一時的に優勢になった
しかし戦いは続く
ビジターの出没は過去の隕石落下地点からで隕石の大きさにビジターの総合戦力が比例している事が判っている
また一度出没した場所のビジターを殲滅すれば2度と出没していない
大きな隕石の落下場所は地球に5箇所、その一つが静岡県天竜川河口から沖合20キロの地点にある
今まで海中だった落下場所は最近隆起して棒状の隕石が刺さっているのが見えるようになった
他の4箇所は、中国タクラマカン砂漠、USAグレイシャー国立公園、ベラルーシのグロドノ、リビアのカトルーンだ日本以外は陸地で早くからビジターが出没している
大方の見方としてこの5箇所を殲滅すれば戦いは終結する目処が立つと思われている、何処の地域も小さな隕石からのビジターを殲滅または優勢に戦い、このビジターとの戦いは終盤にきていると考えられている
静岡県沖の隕石落下地点は隆起が進み小島になってからビジターが出没した
今までは海中であった事と他の小さな隕石からのビジターで手一杯だった事で調査は行われなかった
各国の戦況は小さな隕石からのビジターに対し大方優勢になって日本も小さな隕石からのビジターは8割程度を殲滅、しかし竜洋海岸〜五島海岸に泳いで来るビジターに苦戦し始めている、他の大隕石の落下場所でも同じように苦戦している
日本の国防軍は戦力を静岡に集め他は傭兵団に任せる作戦を実行、静岡の次に大きな隕石が落下した青森県以外は善戦している、俺はそれをテレビで観戦している
「クロコは戦わなくていいの?」(ソフィア)
「俺は軍人じゃないから自由だ、ただ怪我人が多数でれば、お呼びがかかるだろうから静岡の戦地を見て青森に行ってみるかー、アカツキに飛んでもらえば半日で両方見れる、先ずは浜松へ飛んでくれ」
浜松市国防軍陣営に先日助けたファイター、病院で治療した3人がいる他にもう1人強者が向かっているらしい
「強いなぁ〜あの4人、更に1人増えるならこっちは大丈夫なんだろうな」
「それなら次に行く?」(ソフィア)
「そうだな青森へ行くぞ」
青森へ向け飛行を開始すると鈴木からメールがきた[青森へ向かっているなら傭兵の治療を頼む]
コレって依頼だよな、金儲けするかな
青森県十和田市傭兵団陣営、此処は日本で一、二を争う青龍傭兵団を中心に幾つかの傭兵団が協力して戦っている、善戦してはいるが怪我人もそれなりにでている、俺の稼ぎ処だ
一般治療はソフィアに任せ呪いの付いた傷を俺が担当して治療した怪我人が戦いに戻り勝負はついた
俺はテレビで静岡の戦況を見る、他の4箇所と同じ大型のカマキリタイプのビジターが出てきたどの国もコイツに手を焼いている各場所に3体出没している回復力があり倒すのに苦労している
この日本でも2体目が出没して3体目が姿を現したが
「なんだよアレ」(モブ傭兵)
「他と違うぞ」(モブ傭兵)
テレビを見ていた者皆が新型の出没に驚く
「トカゲみたいだな」(モブ傭兵)
テレビ画面に五神・鬼丸 刃・剛力 拳・二階堂 弓・水石 妖子・迅 瞬斗、登場とテロップが入り先程見た4人と向かっていると言われていた者1人が映される
「ソフィア浜松へ戻る」
「負けるって言うの?」(ソフィア)
「あのトカゲ相当強い、五神全員で5対1なら勝てるだろう、カマキリ2体と雑魚が少しいる、国防軍の力ではギリギリだ、どっちに転ぶかわからない」
「アカツキ戻るわよ」(ソフィア)
「急ぐから転移魔法を使う[ムーブ]」
浜松市国防軍陣営の前に転移した俺達
「やっぱり生で見ると違うなぁ〜」
「クロコ何すればいいの?」(ソフィア)
「ソフィアは怪我人の治療、乱丸とサクラはソフィアの護衛、アカツキは上空からヤマトとムサシは海岸で雑魚掃除、俺はあのカマキリを1体受け持つ、コハルは俺の肩に乗って魔力補助だ、鈴木〜カマキリ1体とトカゲ型のボスは国防軍に任せるぞ」
「わかったが、黒須が戦うのか?」(鈴木)
「人類存続のためだ」
「[戦えるのか?と聞くのは愚問なんだろう、]言う通りにする」(鈴木)
カマキリ型は他の泳いでいるビジターを足場に浜に向かって来る、ボスと思われるトカゲは水面を歩いて向かって来る
「全国防軍へ五神はトカゲ型を残りはカマキリ型1体を集中攻撃、他は無視していいこの作戦に従わない者は軍事犯罪者として扱われると思って戦え!」(鈴木)
鈴木は無線マイクを担当者から取り上げ指示した
「全員戦闘開始だ」
俺達もそれぞれの目標を攻撃に行く




